親の相続や年金の手続きで、戸籍謄本を出すように言われた。調べてみると、本籍はいまの住まいから遠い大分県の市町村のまま。送り先も手数料も分からない。そんなときのために、大分県の18市町村の郵送請求先と手数料を、1つの表にまとめました。
この記事の結論
- 郵送で頼むのは「本籍地の市町村」です。宛先は市町村ごとに違います。大分市は市民課(請求書の宛名は「大分市長」)、別府市は市民課 戸籍係、中津市は「市民課 郵送宛」が宛先です。大分市は、本庁の市民課のほか、8つの支所にも請求書を送れます。18市町村すべてで、郵送の案内か郵送用の請求書を公式サイトで確認しました。
- 戸籍謄本の手数料は、18市町村すべてで1通450円、除籍も18市町村すべてで1通750円でした。改製原戸籍は、金額を確認できた17市町村すべてで750円です。支払いは、ゆうちょ銀行や郵便局で買う定額小為替が基本です。大分市・別府市・中津市・臼杵市・竹田市・豊後高田市・宇佐市は普通為替も、大分市・別府市・中津市・佐伯市・臼杵市・竹田市・豊後大野市・由布市・日出町は現金書留も使えると案内しています。
- 本人・配偶者・親・祖父母・子・孫の戸籍なら、最寄りの市区町村の窓口でまとめて取れる「広域交付」もあります。本籍地として戸籍証明書をコンビニで取れると確認できたのは大分市・別府市・中津市など11市、オンラインで請求できると確認できたのは大分市・中津市・竹田市・九重町の4市町です。
親の相続のために戸籍を取るなら、残された親御さんの預金のことも
認知症などで本人の意思を確かめられなくなると、本人の定期預金でも、家族は下ろせなくなることがあります。戸籍を取り寄せている間に、残された親御さんの預金について、元気なうちにできる備えをまとめました。
親の定期預金を普通預金に移す方法大分県の市区町村別 郵送請求先・手数料一覧
表は市、町村の順で並んでいます。町村は郡ごと(東国東郡・速見郡・玖珠郡)にまとめています。本籍が合併前の旧市町村名のときは、いまその地域を受け持つ市町村の行を見てください。大分市は、郵送の案内ページに宛先の記載がなく、郵送用の請求書に書かれた宛先(本庁の市民課)を載せています。姫島村は、公式ページに郵送専用の宛名や住所の記載がないため、担当課と役場の所在地を載せて注記しています。送る前に電話で確かめてください。
「謄本/除籍」は1通あたりの手数料です。「コンビニ」「オンライン」は、本籍地としての戸籍証明書を取れるかどうかで、○は取れる、×は取れない、-は公式ページで確認できなかったものです。宛先は、送る前に「公式」リンクか電話でも確かめてください。
市(14市)
町村(3町1村)
表で宛先が分かったら、次の手順で郵送します。本人・配偶者・父母・子などの戸籍なら、近くの市区町村の窓口で取れる「広域交付」も使えます。取れないケースや窓口での流れは戸籍の広域交付の使い方で説明しています。
郵送で戸籍謄本を請求する手順
郵送での請求は、次の5つをそろえて、表の宛先に送ります。請求書の書き方や日数の目安は、戸籍謄本を郵送で取り寄せる方法で詳しく説明しています。
- 請求書を用意する。表の「公式」リンクの先に、郵送用の請求書の様式を載せている市町村が多くあります。玖珠町は便箋に必要なことを書いてもよいとし、国東市はほかの市区町村の請求書も使えるとしています。竹田市・国東市は電話・ファクス・メールでの請求を、宇佐市は電話・メールでの請求を受け付けていません。日田市・佐伯市・国東市・日出町などは、日中に連絡がつく電話番号を書くよう求めています。日田市は、1つの戸籍ごとに1回の申請が必要としています。
- 本人確認書類の写しを付ける。運転免許証やマイナンバーカードなどのコピーです。いまの住所が分かるものを求める市町村がほとんどです。別府市・豊後大野市は、マイナンバーカードの裏面のコピーは要らないとしています。豊後大野市・日出町・玖珠町は、資格確認書などの記号・番号を塗りつぶしてコピーするよう求めています。宇佐市はパスポートと通知カードを、国東市は通知カードを本人確認書類にしないとしています。中津市は、パスポートを使うなら現住所を確かめられる別の書類も要るとしています。中津市・由布市・姫島村・玖珠町・津久見市は、顔写真のない書類なら2点(複数)のコピーを求めています。
- 定額小為替を買う。ゆうちょ銀行や郵便局で、手数料の額面ぶんを買います。受取人の欄などには何も書かずに同封します。由布市は、合計金額でまとめて買ってよいとしています。大分市・別府市・佐伯市・臼杵市・由布市・姫島村は、切手では払えないと明記しています。日田市は、普通郵便に現金を入れることや、切手・小切手での支払いは避けるよう求めています。竹田市は、おつりのないように用意するよう求めています。おつりは、臼杵市・豊後高田市・宇佐市・国東市が定額小為替で、中津市が定額小為替か切手で返すとしています。現金を受け付ける市町村に現金で払うときは、現金書留で送ります。
- 返信用封筒を入れる。自分の宛名を書き、切手を貼ります。返送先は住民登録をしている住所に限る、と案内する市町村がほとんどで、別府市・中津市・宇佐市・国東市・日出町は勤務先などへは送れないとしています。中津市は、速達なら普通郵便の料金に300円を足すとしています(50gまで410円)。杵築市は往復とも速達にすることを勧め、レターパックライトの往復も案内しています。豊後高田市・宇佐市・国東市も、レターパックを使えるとしています。臼杵市は、戸籍などの証明書はA4の大きさだとしています。切手が足りないと、中津市・竹田市・宇佐市・国東市・臼杵市は不足分を受取人払いで返すとし、佐伯市は書留・特定記録で切手が足りないと送れないとしています。
- 表の宛先に送る。本籍地の市町村の行に書かれた宛先に、書類一式を郵送します。届くまでの目安は、臼杵市が書類に不足がなければ届いた翌日までに返送するのが原則(土日祝日・年末年始に届いた分は翌開庁日の扱い)、中津市が原則として受け付けた日に処理、国東市が数日、杵築市が普通郵便の往復で1~2週間程度、宇佐市が請求から1~2週間程度と案内しています。急ぐときは、佐伯市・竹田市が往信・返信とも速達にするよう案内しています。中津市は、支所などに送ると発送までに時間がかかるとしています。
本籍地がわからないとき
送り先を探す前に、本籍がどこかを確かめる必要があります。本籍と筆頭者が載った住民票の写しを取る方法のほか、いくつかの調べ方があります。調べ方は本籍の調べ方にまとめました。住民票に本籍を載せる請求のしかたは住民票に本籍を載せる方法で説明しています。
近くの窓口でまとめて取れる「広域交付」
2024年3月1日から、本籍地が遠くても、最寄りの市区町村の窓口で戸籍証明書を請求できるようになりました。これが「広域交付」です。対象は、本人・配偶者・父母・祖父母・子・孫の戸籍です。
請求できるのは窓口に来た本人だけで、代理人は使えません。兄弟姉妹やおじ・おばの戸籍も対象外です。大分市・別府市・中津市・日田市・佐伯市・臼杵市・豊後高田市・杵築市・宇佐市・豊後大野市・国東市をはじめ、県内の多くの市町村が、公式サイトに広域交付の案内ページを設けています。使い方は戸籍の広域交付の使い方をご覧ください。
コンビニ・オンラインで取れる人
マイナンバーカードがあり、本籍地の市町村が対応していれば、コンビニのマルチコピー機で戸籍証明書を取れます。この記事の表では、18市町村のうち11市が「コンビニ」欄で○です。大分県内では、次のような点が公式ページに書かれています。
- 大分市・別府市・中津市・日田市・竹田市・杵築市・宇佐市・豊後大野市・由布市・国東市は、住所が市外の人も、事前に利用登録をすれば取れるとしている。登録にかかる日数は、中津市が3開庁日程度、日田市が最短3日(土日祝日を除く)、杵築市・由布市・国東市が5日ほど(土日祝日を除く)、大分市・宇佐市が数日としている
- コンビニで取れるのは現在の戸籍の証明書で、本人か同じ戸籍の人の分に限るとする市が多い。大分市・佐伯市・宇佐市・豊後大野市・由布市・国東市は除籍・改製原戸籍を、コンビニでは取れないと明記し、中津市は最新の戸籍に限るとしている
- コンビニで取る戸籍証明書の手数料は、大分市・別府市・佐伯市・宇佐市が1通300円、日田市・杵築市・豊後大野市・由布市・国東市が450円としている(窓口は450円)。取れる時間は、時間を書いている市ではいずれも6時30分~23時。日田市・豊後大野市・国東市・中津市などは、システムの作業などで一時停止する予定を公式ページで知らせている
- 豊後高田市・玖珠町は、戸籍証明書のコンビニ交付を行っていないと書いている。日出町は、コンビニ交付を使えるのは町内に住民登録がある人としているため、町外に住む人は使えず、表では「×」にしている。津久見市のコンビニ交付の案内は住民票の写し・印鑑登録証明書・所得証明書の3種類だけで、戸籍についての記載がないため、表では「-」にしている。臼杵市はコンビニ交付の案内ページを読み取れず、姫島村・九重町は公式ページで戸籍のコンビニ交付の扱いを確認できなかった
大分県では、3市1町が公式ページで戸籍証明書のオンライン請求を案内しています。大分市は、マイナンバーカードとスマートフォンのアプリ「Graffer Identity」を使って、戸籍謄本・抄本(1通450円)と除籍(改製原戸籍)謄抄本(1通750円)を請求できます。対象は大分市に本籍がある人で、本人・同じ戸籍の人・配偶者・直系の親族が請求できます。支払いはクレジットカードのみで、証明書は住民票の住所へ郵送されます(郵送料は別)。中津市は、署名用電子証明書が有効なマイナンバーカードで、本人・配偶者・直系の親族が、戸籍の証明書(1通450円)と除籍・改製原戸籍(1通750円)を請求できます。市が内容を確かめた後に届くメールから、クレジットカードで払い、証明書は自宅に届きます。竹田市は、竹田市に本籍がある本人か同じ戸籍の人が、1通450円(郵送料を含む)で請求でき、支払いはクレジットカードかPayPayです。証明書は住民登録地にしか送られません。九重町は、町のLINE公式アカウントから戸籍謄本・抄本の郵送請求を申し込め、本人確認はマイナンバーカードの電子証明書で行い、PayPayかクレジットカードで払います(送料は1回110円)。請求できる人や証明書の範囲は市町ごとに違うので、使う前に各市町のページで確かめてください。手順の一般的な流れは戸籍謄本をコンビニで取る方法と戸籍謄本のオンライン請求にまとめています。
よくある質問
定額小為替はどこで買えますか
ゆうちょ銀行か郵便局の貯金窓口で買えます。券種は50円から1,000円までの12種類で、450円券と750円券もあります。発行手数料は1枚につき200円で、有効期間は発行から6か月です。謄本1通なら、450円券1枚に手数料200円を足した650円を窓口で払います(ゆうちょ銀行)。為替には何も書かずに同封するよう案内する市町村が多くあります。
何通頼めばよいですか
提出先によって違うので、銀行、年金事務所、法務局など、出す先に必要な種類と通数を先に確かめてください。たとえば謄本1通と除籍2通なら、額面は450円+750円+750円で1,950円です。為替の枚数に応じて、発行手数料も別にかかります。国東市は、連続した戸籍が要るときは通数が増えることがあるので、定額小為替を多めに入れるよう求めています。手数料が足りないとき、竹田市は不足分が届いてから発送し、国東市は電話で知らせ、不足分が届いてから返送するとしています。
相続で、出生から死亡までの戸籍が必要なときは
いまの戸籍から、除籍、改製原戸籍の順にさかのぼって集めます。本籍を何度か移している場合は、本籍地ごとに請求先が変わります。大分県内の本籍地は、この記事の表で宛先を探してください。同封する定額小為替の目安は、大分市・佐伯市が3,000~5,000円、宇佐市が3,000円から5,250円程度、豊後大野市が約4,500円、臼杵市が4,000円分程度、竹田市が1セット3,000円以上としています(通数は人によって変わります)。日田市は、旧日田市の区域は平成16年2月28日、旧日田郡の町村は平成17年2月26日に戸籍を作り直しているため、時期によって複数枚になることがあるとしています。さかのぼり方は除籍謄本・改製原戸籍の取り方で説明しています。
本籍が合併前の市や町の名前のままです。どこに送ればよいですか
いまその地域を受け持つ市町村に送ります。本籍の地名が、いまの市町村の名前と違うことがあります。たとえば中津市は、本籍が旧下毛地域(三光村・本耶馬渓町・耶馬溪町・山国町)でも中津市役所 市民課に送るよう案内しています。豊後高田市は、旧真玉町・香々地町の本籍も市民課で受け付けるとしています。旧市町村名でどの市町村か分からないときは、表の市町村の戸籍担当に電話で確かめてから送ると、行き違いを防げます。
参考にした公的情報
- 表の出典:各市区町村の公式サイト(表の「公式」リンク)
- 法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00082.html
- ゆうちょ銀行「定額小為替」https://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/sokin/hikoza/kj_sk_hkz_kogawase.html
- コンビニ交付「利用できる市区町村」(地方公共団体情報システム機構)https://www.lg-waps.go.jp/01-04.html
※本記事は2026年10月28日時点の、各市町村の公式ページなどにもとづく一般的な整理です。宛先・手数料は変更されることがあります。送る前に、公式ページで最新の内容をご確認ください。
全国の一覧は戸籍謄本の郵送請求先 都道府県別一覧にまとめています。
ほかの都道府県の郵送請求先一覧:愛知県/岐阜県/静岡県/三重県/東京都/神奈川県/埼玉県/千葉県/大阪府/京都府/兵庫県/福岡県/北海道/茨城県/広島県/宮城県/新潟県/長野県/栃木県/群馬県/岡山県/福島県/熊本県/鹿児島県/沖縄県/滋賀県/奈良県/愛媛県/山口県/長崎県/青森県/岩手県/秋田県/石川県/宮崎県/山形県/富山県/香川県/和歌山県/山梨県
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本記事は司法書士 今井 裕司(愛知第1112号/簡裁認定 第118116号)監修のもと、一般的な情報提供を目的として作成しています。個別の事情による判断は、専門家にご確認ください。