「本籍ってどこで確認できるの?」「自分の本籍がわからなくて困っている…」そう感じている方も多いのではないでしょうか。
実際、本籍は普段あまり意識することがなく、いざ必要になったときに調べ方がわからず困ることもあります。実は、本籍の調べ方は意外と簡単で、戸籍謄本や住民票などを活用すれば、初心者でもすぐに確認することができます。
この記事では、本籍を確認する4つの方法を先にまとめ、そのあとで役所・郵送・オンラインそれぞれの手順を説明します。相続の手続きで調べている方向けに、記事の最後で「集める戸籍の範囲」も整理しています。
先に結論:本籍を今すぐ確認する4つの方法
急いでいる方は、マイナンバーカードがあればマイナポータルが最短です。ただしマイナポータルで分かるのは本籍の市区町村までで、番地や戸籍謄本の中身は見られません(見られるもの・見られないものは後半の表にまとめています)。ICカードの運転免許証は、本籍がICチップの中だけに記録され、券面の本籍欄は空欄です。確かめるには、免許センターや警察署の読み取り端末(暗証番号2が必要)か、対応アプリでICチップを読みます。相続の手続きで戸籍を集めている方は、亡くなった親の本籍がわからないときの調べ方と戸籍の広域交付の使い方もあわせてご覧ください。この記事の最後には「集める戸籍の範囲」をまとめています。
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本籍が必要になる場面
本籍が必要となるシチュエーションは意外に多く、法的な手続きを行う際には必須の情報となります。以下のような場合に、本籍地の情報が求められます。
パスポートの取得・更新
パスポートを初めて申請するとき(新規申請)は、戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)1通が必要です。申請日前6か月以内に発行されたものに限られます。オンライン申請で戸籍電子証明書を提出する場合は、紙の戸籍謄本を省けます。
今のパスポートからの切り替えでは、戸籍上の身分事項(氏名など)に変更がなければ、戸籍謄本は原則いりません(外務省の案内)。
婚姻・離婚の届出
婚姻届や離婚届を提出する際には、正確な本籍地の情報が求められます。これにより、法的な効力が発生し、婚姻や離婚が正式に認められます。なお、2024年3月1日からは、本籍地以外の市区町村に届け出る場合でも、戸籍謄本の添付は原則いらなくなりました(法務省)。
届出書に本籍を書く欄があるため、事前に確認しておくと窓口で止まりません。
相続手続き
遺産相続の際、本籍地を証明する書類が必要です。相続人の確認や相続財産の分割手続きにおいて、戸籍謄本が利用されます。これにより、相続人としての権利が認められ、適切な相続が行われます。
また、相続手続きがスムーズに進むためにも、事前に本籍地を把握しておくことが大切です。特に、相続が発生した際には時間が限られているため、迅速な対応が求められます。
本籍が載っている書類
戸籍謄本・戸籍抄本と住民票
本籍を調べるためには、以下の書類が必要となります。
戸籍謄本または戸籍抄本
戸籍謄本は、戸籍に記載されているすべての情報を含む書類であり、戸籍抄本は特定の個人の情報のみを含む書類です。どちらも本籍地を確認するために有効です。戸籍謄本には、家族全員の情報が含まれているため、家族の歴史や構成を把握することができます。一方、戸籍抄本は個別の情報を確認する際に便利です。
住民票
住民票の写しは、請求するときに「本籍・筆頭者の記載あり」を指定すると、番地までの本籍と筆頭者が載ります。指定しないと本籍は省略されるので、請求書のチェック欄を忘れずに選んでください。住民票には、現住所や世帯主の情報も含まれているため、住所変更や引っ越しなどの手続きで必要になることが多いです。
戸籍謄本と戸籍抄本の違い
戸籍謄本と戸籍抄本の違いを理解することは重要です。戸籍謄本は、家族全員の情報を含むため、相続や家系図作成など、家族全体の情報を把握する際に必要です。一方、戸籍抄本は特定の個人に関する情報のみを含むため、個別の手続き(例えば、個人の婚姻や出生に関する証明)が必要な場合に使用されます。どちらを取得するかは、必要な情報の範囲に応じて判断することが重要です。
役所で本籍を調べる方法
役所での申請手続き
本籍を調べるためには、最寄りの市区町村役場で戸籍謄本や抄本を申請することが一般的です。役所での申請は、本人確認書類を持参して行います。申請書には、氏名、生年月日、本籍地、戸籍の種類(謄本または抄本)などを記入する必要があります。
必要な書類の準備
役所での申請には、本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)が必要です。また、申請書は役所の窓口で入手できるほか、多くの自治体ではウェブサイトからダウンロードすることも可能です。正確な情報を記入し、手続きに必要な書類を忘れずに持参することが重要です。
手数料の支払い
戸籍謄本や抄本を取得するには、手数料がかかります。戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)は1通450円、除籍謄本・改製原戸籍謄本は1通750円が標準額です。住民票の写しは市区町村により異なり、300円程度が目安です。支払いは現金が一般的ですが、自治体によってはクレジットカードや電子マネーが利用できる場合もあります。手数料の支払い方法を事前に確認し、準備をしておくことがスムーズな手続きに繋がります。
役所での申請時に注意すべき点
役所で申請を行う際には、いくつかの注意点があります。まず、役所は通常、平日の昼間にしか開庁していないため、仕事や学校の時間と重なる場合は、時間の調整が必要です。また、申請できるのは本人・配偶者・直系の親族(父母、祖父母、子、孫)が原則で、それ以外の方が申請する場合は委任状が必要です。これらの点を事前に確認しておくと、手続きがスムーズに進みます。
⚠️ 役所で申請する前に確認したいこと
戸籍謄本・抄本を申請できるのは本人・配偶者・直系の親族(父母、祖父母、子、孫)が原則で、それ以外の方が申請する場合は委任状が必要です。また、開庁は平日昼間が中心のため、時間が合わない場合は一部自治体の土日・夜間の開庁日や、郵送・オンライン申請の利用も検討しましょう。
郵送やオンラインで本籍を調べる方法
郵送での申請手続き
役所に直接出向けない場合、郵送で戸籍謄本や抄本を申請することも可能です。郵送申請の手順は以下の通りです。
申請書の作成と送付
まず、申請書を作成します。申請書は役所のウェブサイトからダウンロードすることができ、必要事項を記入した上で、運転免許証やマイナンバーカードのコピー、返信用封筒、手数料を同封して役所に郵送します。手数料は通常、定額小為替で支払いますが、現金の同封は避けるようにしてください。
手続き完了までの時間
郵送申請は、申請書が役所に届いてから処理が始まります。名古屋市の案内では、到着から1週間程度、請求が集中する時期は2〜3週間以上かかることがあります。急ぎの場合は、窓口での請求やオンライン申請も検討してください。郵送するときは、簡易書留など追跡できる方法で送ると、役所に届いたかどうかを確かめられます。
オンラインでの申請手続き
近年、自治体が提供するオンラインサービスを利用して、インターネット上で戸籍謄本や抄本を申請することが可能になりました。オンライン申請の流れは以下の通りです。
マイナンバーカードの準備
オンライン申請には、マイナンバーカードと、署名用電子証明書の暗証番号(英数字6〜16桁)が必要です。これらが準備できていない場合は、事前に手続きを済ませておく必要があります。特に、マイナンバーカードの発行には時間がかかるため、早めの準備が重要です。
自治体ウェブサイトへのアクセス
オンライン請求に対応しているかどうかは、本籍地の市区町村によって違います。対応している市区町村では、自治体のサイトやマイナポータルの申請ページで必要事項を入力し、マイナンバーカードで電子署名をして申請します。手数料の払い方や届くまでの日数も市区町村ごとに異なるため、本籍地の案内で確かめてください。
郵送やオンライン申請の注意点
郵送やオンライン申請は便利ですが、いくつかの注意点があります。まず、申請内容に不備があると手続きが遅れる可能性があります。特に、書類の記入ミスや不適切な本人確認書類の提出は、申請が受理されない原因となります。また、郵送の場合、書類の紛失や遅延のリスクがあるため、重要な書類は追跡できる方法で送ると安心です。オンライン申請の場合も、入力ミスがないよう注意し、送信前に内容をしっかり確認することが大切です。
戸籍謄本・抄本の取得方法の比較
戸籍謄本で本籍を確認する手順
戸籍謄本で本籍を確認する流れ
戸籍謄本を取得する
役所の窓口で申請するほか、郵送やオンラインでも取得できます。本人確認書類の提出と手数料の支払いが必要です。
本籍地の記載を確認する
取得した戸籍謄本を開き、本籍地として記載されている住所を確認します。
転籍の記録を確認する
本籍は今の住所と同じとは限りません。本籍を移した(転籍した)ことがあれば、戸籍の「戸籍事項」欄に転籍の記録が載っています。
マイナポータルで本籍を確認する手順
マイナンバーカードとスマートフォン(またはICカードリーダー)があれば、役所に行かずに本籍を確認できます。マイナポータルにログインし、「わたしの情報」→「世帯・戸籍情報」→「戸籍関係情報」と進むと、本籍地の市区町村を確認できます(トップページの「その他のわたしの情報」から開く画面もあります。表示名は変わることがあります)。
表示されるのは、本籍のある市区町村をあらわす数字の「本籍コード」です。この数字を総務省の「全国地方公共団体コード」と照らし合わせると、市区町村名がわかります。番地までの本籍や筆頭者の名前は表示されません。パスポートの申請などで番地まで必要なときは、住民票の写し(本籍記載あり)か戸籍謄本で確かめます。
ただし、戸籍関係情報が表示されるのは戸籍の電算化が済んだ市区町村に本籍がある場合に限られます。「該当する情報はありません」と出たときは、住民票の写しを「本籍記載あり」で請求するのが確実です。ログインにはマイナンバーカードと利用者証明用パスワード(数字4桁)を使います。
マイナポータルで戸籍を確認するとき、見られるもの・見られないもの(2026年10月時点)
マイナポータル(スマホのマイナアプリを含む)では、戸籍謄本そのものは見られません。見られるのは、親子・婚姻などの関係と、その始まりと終わりの日付、本籍の市区町村コードなどをまとめた「戸籍関係情報」です。
| 項目 | 見られるか | 補足 |
|---|---|---|
| 親子の関係(親・子との関係と、始まった日) | ○ | 相手の名前ではなく、記号や区分で示されます |
| 婚姻の関係(婚姻の開始日・終了日、終わった理由の区分) | ○ | 離婚や死別で婚姻が終わった日もここに出ます |
| 親が亡くなった日 | ○ | 「親の死亡日」の項目があります |
| 本人の出生地・国籍の有無・死亡の事実 | ○ | 本人情報として表示されます |
| 本籍 | △ | 市区町村コードのみ。番地と筆頭者は出ません |
| 戸籍謄本の記載そのもの(家族の氏名・生年月日など) | × | 戸籍謄本を取って確認します |
| 戸籍が電算化される前の、紙の戸籍だけにある記録 | × | 改製原戸籍・除籍謄本で確認します |
| 証明書として印刷・提出すること | × | 画面の情報は証明書の代わりになりません |
マイナンバーが付いていない人や外国籍の人の情報も表示されません。表示項目はマイナポータルのよくある質問と「特定個人情報等の項目一覧(戸籍関係情報)」で確認しました(2026年10月時点)。
離婚した日や親が亡くなった日は、マイナポータルで調べられる?
本籍地の戸籍が電算化されたあとの記録なら、調べられます。離婚した日は、婚姻関係の「終了日」と終わった理由の区分で確認します。親が亡くなった日は「親の死亡日」で確認します。電算化より前の出来事は表示されないので、その場合は改製原戸籍や除籍謄本を取って確かめます。取り方は除籍謄本・改製原戸籍の取り方にまとめています。
戸籍謄本の代わりに使える?戸籍電子証明書とマイナアプリ
2025年3月24日から、マイナポータルで「戸籍電子証明書提供用識別符号」(英数字16桁)を取得し、パスポートのオンライン申請などで行政機関に出すと、紙の戸籍証明書を省けるようになりました。行政機関向けの仕組みなので、銀行などの相続手続きでは紙の戸籍謄本を用意します。婚姻届などを出した直後は、反映までしばらくかかることがあります。
スマホの「マイナポータルアプリ」は、2026年8月25日に「マイナアプリ」へ名前が変わりました。自分の情報の確認など、これまでのマイナポータルの機能は引き続き使えます。なお、住所は戸籍ではなく住民票に載る情報なので、戸籍関係情報には出てきません。紙の戸籍謄本は、本籍地が対応していればコンビニでも取れますが、亡くなった人の戸籍は取れません。詳しくは亡くなった人の戸籍謄本はコンビニで取れる?をご覧ください。
本籍がわからないときの対処法
役所に確認する際のポイントと手順
本籍が不明な場合、最も確実なのは市区町村役場で確認することです。役所での確認手続きは以下の通りです。
本籍確認の手続き
まず、本人確認書類を持参して役所の窓口に出向き、本籍が不明であることを伝えます。住民登録をしている市区町村の窓口で、住民票の写しを「本籍記載あり」で請求すれば、その場で本籍地がわかります。
必要な情報の提供
亡くなった家族の本籍を調べる場合は、その方が最後に住んでいた市区町村の窓口で、住民票の除票を「本籍記載あり」で請求します。請求の理由と亡くなった方との続柄を聞かれるので、続柄がわかる戸籍謄本などを用意しておくと安心です。
本籍不明時の追加対策
本籍が不明で、役所の手続きでも特定できない場合は、家族や親族に直接聞いてみることも有効です。家族の中で、本籍地の情報を把握している人がいる可能性が高いです。また、過去の住民票や古い戸籍抄本など、家庭に残っている書類を探すことも一つの手です。これにより、本籍を特定するための手がかりが得られるかもしれません。
今日の一歩:窓口で本籍を出してもらう
行き先/自分の本籍を調べるなら、住民登録をしている市区町村役場の窓口(市民課・戸籍住民課など。名称は自治体により異なります)。亡くなった方の本籍を調べるなら、その方の最後の住所地の市区町村役場です。
持って行くもの
自分の本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など顔写真付きのもの)/手数料(現金)/亡くなった方の分を請求する場合は、その方との続柄がわかる戸籍謄本(自分の戸籍で続柄が確認できるときは不要なこともあります)。
窓口で伝える3点
- 本籍がわからないので確認したい、ということ
- 「本籍・筆頭者の記載あり」の住民票の写しがほしいこと(亡くなった方の分は「住民票の除票」と伝えます)
- 使いみち(相続の手続きで戸籍をたどりたい、パスポートを取りたい など)
出てこないときの次の一手
住民票に本籍が印字されていないときは、請求のときに「本籍記載あり」を指定できていないことがほとんどです。申請書のチェック欄を指定して請求し直してください。亡くなった方の除票が保存期間を過ぎていて出ない場合は、その方のお子さんであれば自分の戸籍謄本を取ると、結婚前に入っていた戸籍(従前戸籍)として親の本籍が記載されています。そこから出生までさかのぼれます。
戸籍集めの途中で、手が止まっている方へ
- どの役所に何を請求すればいいか分からない
- 遠方の役所に郵送で請求しないといけない
- 相続人が誰か、まだ確定できていない
30分の無料相談で、手元の戸籍を一緒に見ながら、次に請求する役所と書類を順番に書き出します。戸籍集めをまとめてお任せいただくこともできます。
全国どこからでもオンラインで相談できます。愛知県内(岐阜県南部も可)は、ご自宅へ伺うこともできます。書類は当日お手元にあれば大丈夫です。その場で契約をお願いすることはありません。
30分の無料相談を申し込む相続の手続きで本籍を調べている方へ:集める戸籍の範囲
亡くなった方の本籍がわかったら、次は戸籍を集める段階です。誰の戸籍をどこまで集めるかは、相続人が誰かで変わります。
戸籍が何通になるかで、自分で進められるかどうかの見当がつきます。目安は相続手続き、自分でできる人・できない人|戸籍の枚数で決まる判定表にまとめています。
戸籍・住民票の取り方と疑問
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- 法定相続情報一覧図の作り方|法務局への申出手順
参考にした公式情報(2026年10月確認)
- 法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」
- 外務省「パスポート申請に通常必要な書類」
- 名古屋市「戸籍・住民票の証明書の手数料と請求できる人」
- 名古屋市「申請書ダウンロード〈戸籍〉」(郵送請求の日数)
- 名古屋市(マイナンバーカードの電子証明書と暗証番号の案内)
- 滋賀県警察「IC運転免許証」
- 川崎市(戸籍電子証明書提供用識別符号の案内)
- 港区「マイナポータルアプリとデジタル認証アプリが統合され、「マイナアプリ」になりました」
- 世田谷区(コンビニ交付で取れる戸籍証明書の案内)
手続きが落ち着いたら:残ったお父さま・お母さまのこと
片方の親が亡くなった後は、残った親の相続(二次相続)で税金のかかり方や分け方が変わります。預金の置き場所、認知症への備え、遺言、受取人の名義など、元気なうちに確かめておきたい5つをまとめました。
二次相続で確かめる5つを見る
本記事は司法書士 今井 裕司(愛知第1112号/簡裁認定 第118116号)監修のもと、一般的な情報提供を目的として作成しています。個別の事情による判断は、専門家にご確認ください。
