親の相続や年金の手続きで、戸籍謄本を出すように言われた。調べてみると、本籍はいまの住まいから遠い山口県の市町のまま。送り先も手数料も分からない。そんなときのために、山口県の19市町の郵送請求先と手数料を、1つの表にまとめました。
この記事の結論
- 郵送で頼むのは「本籍地の市町」です。宛先は市町ごとに違います。下関市は市民サービス課 市民係、山口市は戸籍住民課、萩市は市民課 戸籍登録係が宛先です。下関市は、菊川・豊田・豊浦・豊北の各総合支所などでも郵便での請求を受け付けています。19市町すべてで、郵送の案内を公式サイトで確認しました。
- 戸籍謄本の手数料は19市町すべてで1通450円、除籍も19市町すべてで1通750円でした。改製原戸籍は、金額を確認できた市町はすべて750円です。支払いは、ゆうちょ銀行や郵便局で買う定額小為替が基本です。下関市・岩国市・周南市・田布施町は普通為替も、下関市・宇部市・防府市・美祢市・周南市・田布施町は現金書留も使えると案内しています。
- 本人・配偶者・親・祖父母・子・孫の戸籍なら、最寄りの市区町村の窓口でまとめて取れる「広域交付」もあります。本籍地として戸籍証明書をコンビニで取れると確認できたのは下関市・宇部市・山口市など12市町、マイナンバーカードを使うオンライン請求を確認できたのは山口市・岩国市の2市です。
山口県の市区町村別 郵送請求先・手数料一覧
表は市、町の順で並んでいます。町は郡ごとにまとめています(山口県に村はありません)。本籍が合併前の旧町村名のときは、いまその地域を受け持つ市町の行を見てください。下松市・柳井市・山陽小野田市・田布施町は、公式ページに郵送専用の宛名の記載がないため、担当課の所在地を載せて注記しています。
「謄本/除籍」は1通あたりの手数料です。「コンビニ」「オンライン」は、本籍地としての戸籍証明書を取れるかどうかで、○は取れる、×は取れない、-は公式ページで確認できなかったものです。宛先は、送る前に「公式」リンクか電話でも確かめてください。
市(13市)
町(6町)
表で宛先が分かったら、次の手順で郵送します。本人・配偶者・父母・子などの戸籍なら、近くの市区町村の窓口で取れる「広域交付」も使えます。取れないケースや窓口での流れは戸籍の広域交付の使い方で説明しています。
郵送で戸籍謄本を請求する手順
郵送での請求は、次の5つをそろえて、表の宛先に送ります。請求書の書き方や日数の目安は、戸籍謄本を郵送で取り寄せる方法で詳しく説明しています。
- 請求書を用意する。表の「公式」リンクの先に、郵送用の請求書の様式を載せている市町が多くあります。周防大島町は、請求書に昼間に連絡が取れる電話番号を書くよう求めています。長門市は、代理人が請求するときは委任状が要ると案内しています。
- 本人確認書類の写しを付ける。運転免許証やマイナンバーカードなどのコピーです。いまの住所が分かるものを求める市町がほとんどです。下関市・山口市・萩市・長門市は、住所の書かれていないパスポートは使えないとしています。下関市・萩市・岩国市は、資格確認書などの記号・番号を隠すよう求めています。萩市・周南市・周防大島町・上関町・田布施町は、マイナンバーカードは表面のコピーとしています。下関市・山口市・美祢市・上関町・山陽小野田市は、マイナンバーの通知カード(個人番号通知書)は使えないとしています。山口市は、本人確認書類のコピーの代わりに、住民票の写しや戸籍の附票の原本を同封することもできるとしています。
- 定額小為替を買う。ゆうちょ銀行や郵便局で、手数料の額面ぶんを買います。受取人の欄などには何も書かずに同封します。山口市・宇部市・上関町は切手では払えないと明記し、長門市は切手や収入証紙では扱えないとしています。山口市・宇部市・防府市・岩国市・周南市・田布施町は、発行から6か月以内のものを使うよう求めています。出生から死亡までの戸籍をまとめて頼むときは、下関市・山口市・萩市・防府市が3,000円程度、周南市が3,000~4,000円、田布施町が3,000~4,500円程度を目安に、多めに送るよう案内しています。現金を受け付ける市町に現金で払うときは、現金書留で送ります。
- 返信用封筒を入れる。自分の宛名を書き、切手を貼ります。返送先は住民登録をしている住所に限る、と案内する市町がほとんどです。下関市・下松市・周防大島町・田布施町は、本人確認書類に書かれた住所へ返送するとしており、田布施町は職場など他の住所へは送れないとしています。山口市・周南市は、特定記録郵便や簡易書留の利用も勧めています。萩市は、開封のときに切られないよう、返信用封筒を小さく折りたたんで入れるよう求めています。
- 表の宛先に送る。本籍地の市町の行に書かれた宛先に、書類一式を郵送します。届くまでの目安は、萩市が届いてから2~3日で発送し往復で10日~2週間、下関市が投函から通常10日程度、山陽小野田市が約2週間程度と案内しています。萩市は、最近届出をした人の戸籍は、記載に日数がかかるため3週間以上かかることもあるとしています。急ぐときは、往復とも速達にするよう案内する市町が多くあります。
本籍地がわからないとき
送り先を探す前に、本籍がどこかを確かめる必要があります。本籍と筆頭者が載った住民票の写しを取る方法のほか、いくつかの調べ方があります。調べ方は本籍の調べ方にまとめました。住民票に本籍を載せる請求のしかたは住民票に本籍を載せる方法で説明しています。
調べた本籍が山口県ではなく、関門海峡をはさんだ福岡県だったときは、福岡県の郵送請求先一覧で宛先と手数料を探せます。
近くの窓口でまとめて取れる「広域交付」
2024年3月1日から、本籍地が遠くても、最寄りの市区町村の窓口で戸籍証明書を請求できるようになりました。これが「広域交付」です。対象は、本人・配偶者・父母・祖父母・子・孫の戸籍です。
請求できるのは窓口に来た本人だけで、代理人は使えません。兄弟姉妹やおじ・おばの戸籍も対象外です。下関市・宇部市・山口市・萩市・長門市・周南市をはじめ、県内の多くの市町が、公式サイトに広域交付の案内ページを設けています。使い方は戸籍の広域交付の使い方をご覧ください。
コンビニ・オンラインで取れる人
マイナンバーカードがあり、本籍地の市町が対応していれば、コンビニのマルチコピー機で戸籍証明書を取れます。この記事の表では、19市町のうち12市町が「コンビニ」欄で○です。山口県内では、次のような点が公式ページに書かれています。
- 萩市・防府市・下松市・岩国市・柳井市・美祢市・周南市・山陽小野田市・周防大島町は、住所が市外・町外の人も、事前に利用登録(本籍地の登録)をすれば取れるとしている。登録にかかる日数は、下松市・周南市が数日、萩市が約1週間としている
- 宇部市は、市外に住んでいて本籍が宇部市にある人も、戸籍証明書と戸籍の附票をコンビニで取れると案内している
- 下関市・萩市・周防大島町は、取れるのは本人と同じ戸籍の人の、いまの戸籍に限るとしている。山口市は、本人の現在の戸籍に限るとしている
- 下関市・萩市・岩国市・山陽小野田市・周防大島町は、除籍・改製原戸籍はコンビニでは取れないとしている。萩市・柳井市・美祢市・周南市・山陽小野田市・周防大島町は、戸籍証明書を取れる時間を平日の9時~17時としている
- 光市・長門市のコンビニ交付の案内は、住民票の写しや印鑑登録証明書などだけで、戸籍についての記載がないため、表では「-」にしている。和木町・上関町・田布施町・平生町・阿武町も、公式ページで戸籍のコンビニ交付の扱いを確認できなかった
オンラインは、マイナンバーカードで電子申請をする形が一般的です。山口県では、山口市と岩国市が、公式ページで戸籍証明書のオンライン請求を案内しています。山口市は、戸籍謄抄本のほか除籍・改製原戸籍も請求でき、請求できるのは本人・配偶者・直系の親族・同じ戸籍の人です(兄弟姉妹は対象外)。支払いはクレジットカードだけで、手数料のほかに送料(普通郵便110円など)がかかり、届くまで1週間程度です。岩国市は、本籍が岩国市の本人が請求でき、除籍・改製原戸籍は対象外です。支払いはクレジットカードだけで、郵送料(基本110円)がかかります。どちらも、署名用電子証明書が入ったマイナンバーカードと暗証番号、カードを読み取れるスマートフォンのアプリなどが要ります。宇部市は、スマートフォンやパソコンから申し込み、手数料をクレジットカードで払える郵送請求の仕組みを案内しています(本人確認書類の写しと、切手を貼った返信用封筒が要ります)。請求できる人や証明書の範囲は市町ごとに違うので、使う前に各市町のページで確かめてください。手順の一般的な流れは戸籍謄本をコンビニで取る方法と戸籍謄本のオンライン請求にまとめています。
よくある質問
定額小為替はどこで買えますか
ゆうちょ銀行か郵便局の貯金窓口で買えます。券種は50円から1,000円までの12種類で、450円券と750円券もあります。発行手数料は1枚につき200円で、有効期間は発行から6か月です。謄本1通なら、450円券1枚に手数料200円を足した650円を窓口で払います(ゆうちょ銀行)。為替には何も書かずに同封するよう案内する市町が多くあります。
何通頼めばよいですか
提出先によって違うので、銀行、年金事務所、法務局など、出す先に必要な種類と通数を先に確かめてください。たとえば謄本1通と除籍2通なら、額面は450円+750円+750円で1,950円です。為替の枚数に応じて、発行手数料も別にかかります。平生町は、おつりが出ないよう手数料と同じ額を送るよう案内しています。萩市・長門市は、多く送ったぶんは定額小為替で返し、少額なら切手で返すことがあるとしています。
相続で、出生から死亡までの戸籍が必要なときは
いまの戸籍から、除籍、改製原戸籍の順にさかのぼって集めます。本籍を何度か移している場合は、本籍地ごとに請求先が変わります。山口県内の本籍地は、この記事の表で宛先を探してください。手数料は、手順の3で紹介したように3,000円前後を目安に多めに送るよう案内する市町が多くあります。さかのぼり方は除籍謄本・改製原戸籍の取り方で説明しています。
本籍が合併前の町や村の名前のままです。どこに送ればよいですか
いまその地域を受け持つ市町に送ります。たとえば下関市は、本庁の市民サービス課のほか、菊川・豊田・豊浦・豊北の各総合支所などでも郵便での請求を受け付けています。旧町村名でどの市町か分からないときは、表の市町の戸籍担当に電話で確かめてから送ると、行き違いを防げます。
電話やメールで請求できますか
戸籍の請求は、書類を郵送する形が基本です。下関市・美祢市は、電話・FAX・電子メールでの請求は受け付けないとしています。防府市は、戸籍の内容を電話で個別に確かめることには応じていないと案内しています。電話は、送る前に宛先や手数料を確かめるときに使ってください。
参考にした公的情報
- 表の出典:各市区町村の公式サイト(表の「公式」リンク)
- 法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00082.html
- ゆうちょ銀行「定額小為替」https://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/sokin/hikoza/kj_sk_hkz_kogawase.html
- コンビニ交付「利用できる市区町村」(地方公共団体情報システム機構)https://www.lg-waps.go.jp/01-04.html
※本記事は2026年10月24日時点の、各市町村の公式ページなどにもとづく一般的な整理です。宛先・手数料は変更されることがあります。送る前に、公式ページで最新の内容をご確認ください。
全国の一覧は戸籍謄本の郵送請求先 都道府県別一覧にまとめています。
ほかの都道府県の郵送請求先一覧:愛知県/岐阜県/静岡県/三重県/東京都/神奈川県/埼玉県/千葉県/大阪府/京都府/兵庫県/福岡県/北海道/茨城県/広島県/宮城県/新潟県/長野県/栃木県/群馬県/岡山県/福島県/熊本県/鹿児島県/沖縄県/滋賀県/奈良県/愛媛県/長崎県/青森県/岩手県/秋田県/石川県/大分県/宮崎県/山形県/富山県/香川県/和歌山県/山梨県
手続きが落ち着いたら:残ったお父さま・お母さまのこと
片方の親が亡くなった後は、残った親の相続(二次相続)で税金のかかり方や分け方が変わります。預金の置き場所、認知症への備え、遺言、受取人の名義など、元気なうちに確かめておきたい5つをまとめました。
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本記事は司法書士 今井 裕司(愛知第1112号/簡裁認定 第118116号)監修のもと、一般的な情報提供を目的として作成しています。個別の事情による判断は、専門家にご確認ください。