親の相続や年金の手続きで、戸籍謄本を出すように言われた。調べてみると、本籍はいまの住まいから遠い富山県の市や町村のまま。送り先も手数料も分からない。そんなときのために、富山県の15市町村の郵送請求先と手数料を、1つの表にまとめました。
この記事の結論
- 郵送で頼むのは「本籍地の市町村」です。宛先は市町村ごとに違います。富山市は「市民課 郵便担当」、高岡市は「市民課 市民係」、射水市は「市民課 市民窓口係」が宛先です。氷見市は市役所の専用の郵便番号(〒935-8686)があり、住所を書かなくても届くと案内しています。15市町村のうち13市町で、郵送の案内か郵送用の請求書を公式サイトで確認しました。砺波市・舟橋村は、記事の作成時に公式サイトの内容を読み込めなかったため、送る前に電話で宛先を確かめてください。
- 戸籍謄本の手数料は、確認できた13市町すべてで1通450円、除籍も13市町すべてで1通750円でした。改製原戸籍も、金額を確認できた市町はすべて750円です。支払いは、ゆうちょ銀行や郵便局で買う定額小為替が基本です。富山市・高岡市・魚津市・氷見市・南砺市・射水市・朝日町は普通為替も、富山市・高岡市・氷見市・射水市・上市町は現金書留も使えると案内しています。
- 本人・配偶者・親・祖父母・子・孫の戸籍なら、最寄りの市区町村の窓口でまとめて取れる「広域交付」もあります。本籍地として戸籍証明書をコンビニで取れると確認できたのは富山市・氷見市・小矢部市の3市です。オンラインで請求できると確認できたのは小矢部市・射水市・入善町で、入善町は2026年10月1日からLINEで戸籍謄本・抄本を受け付けています。
親の相続のために戸籍を取るなら、残された親御さんの預金のことも
認知症などで本人の意思を確かめられなくなると、本人の定期預金でも、家族は下ろせなくなることがあります。戸籍を取り寄せている間に、残された親御さんの預金について、元気なうちにできる備えをまとめました。
親の定期預金を普通預金に移す方法富山県の市区町村別 郵送請求先・手数料一覧
表は市、町村の順で並んでいます。町村は郡ごと(中新川郡・下新川郡)にまとめています。本籍が合併前の旧市町村名のときは、いまその地域を受け持つ市町村の行を見てください。魚津市と朝日町は、公式ページに郵送専用の宛先の住所がないため、担当課と役場の所在地を載せて注記しています。魚津市の郵送用の請求書の宛名は「魚津市長」です。砺波市・舟橋村は、記事の作成時(2026年10月31日)に公式サイトの内容を読み込めなかったため、宛先や手数料を空けています。送る前に電話で確かめてください。
「謄本/除籍」は1通あたりの手数料です。「コンビニ」「オンライン」は、本籍地としての戸籍証明書を取れるかどうかで、○は取れる、×は取れない、-は公式ページで確認できなかったものです。宛先は、送る前に「公式」リンクか電話でも確かめてください。
市(10市)
町村(4町1村)
表で宛先が分かったら、次の手順で郵送します。本人・配偶者・父母・子などの戸籍なら、近くの市区町村の窓口で取れる「広域交付」も使えます。取れないケースや窓口での流れは戸籍の広域交付の使い方で説明しています。
郵送で戸籍謄本を請求する手順
郵送での請求は、次の5つをそろえて、表の宛先に送ります。請求書の書き方や日数の目安は、戸籍謄本を郵送で取り寄せる方法で詳しく説明しています。
- 請求書を用意する。表の「公式」リンクの先に、郵送用の請求書の様式を載せている市町村が多くあります。上市町・小矢部市はほかの自治体の様式も使えるとし、上市町は手書きでもよいとしています。入善町は便せんに必要なことを書いてもよいとしています。氷見市は、メールやファクスでの請求は受け付けていません。氷見市・小矢部市は、日中に連絡がつく電話番号を書くよう求めています。南砺市は、書類に不備があるとき、希望した人にはSMSで連絡することがあるとしています。
- 本人確認書類の写しを付ける。運転免許証やマイナンバーカードなどのコピーです。いまの住所が分かるものを求める市町村がほとんどです。富山市・氷見市は、マイナンバーカードは顔写真のある表面だけをコピーするよう案内しています。高岡市・南砺市・射水市・朝日町は、パスポートを本人確認書類にしないとしています。黒部市は、パスポートや資格確認書など住所が印字されていない書類なら、住民票の写しのコピーなども付けるよう求めています。上市町は、住所の書かれていない書類なら、1週間以内に取った住民票か公共料金の領収書を付けるよう求めています。富山市は、資格確認書の保険者番号や記号・番号を隠すよう求めています。
- 定額小為替を買う。ゆうちょ銀行や郵便局で、手数料の額面ぶんを買います。受取人の欄などには何も書かずに同封します。富山市・高岡市・氷見市・南砺市・射水市・上市町は、切手では払えないと明記しています。氷見市は、おつりが出ないように用意し、種類や通数が分からないときは見込みの金額で送るよう案内しています(余った小為替は返送)。高岡市は有効期間の残りが1か月以内の小為替を使わないよう、朝日町は発行日から5か月以内のものを送るよう求めています。射水市は、手数料が余ったときは定額小為替か切手で返すとしています。現金を受け付ける市町村に現金で払うときは、現金書留で送ります。
- 返信用封筒を入れる。自分の宛名を書き、切手を貼ります。返送先は住民登録をしている住所(本人確認書類の住所)に限る、と案内する市町村がほとんどです。朝日町は、居所や会社などには送れないとしています。上市町は110円の切手を貼るよう案内しています。射水市は簡易書留を勧め、レターパックも使えるとし、氷見市もレターパックやスマートレターを使えるとしています。南砺市は、書留にしない場合の郵便事故には責任を負わないとしています。切手が足りないと、高岡市・射水市・上市町・立山町・朝日町は不足分を受取人払いで返すとしています。魚津市の郵送用の請求書は、返信用の切手を84円(速達374円)と以前の郵便料金のまま載せています。切手は、いまの郵便料金で用意してください。
- 表の宛先に送る。本籍地の市町村の行に書かれた宛先に、書類一式を郵送します。届くまでの目安は、高岡市が市役所に届いてからおよそ2~5日で返送、富山市が発送まで3~5日(土日祝日と年末年始を除く)に往復の郵送日数を足した日数、射水市が届いてから5営業日前後で発送、南砺市が届いてから1週間以内に発送と案内しています。急ぐときは、富山市・高岡市・南砺市・射水市・朝日町などが速達を使うよう案内しています。
本籍地がわからないとき
送り先を探す前に、本籍がどこかを確かめる必要があります。本籍と筆頭者が載った住民票の写しを取る方法のほか、いくつかの調べ方があります。調べ方は本籍の調べ方にまとめました。住民票に本籍を載せる請求のしかたは住民票に本籍を載せる方法で説明しています。
近くの窓口でまとめて取れる「広域交付」
2024年3月1日から、本籍地が遠くても、最寄りの市区町村の窓口で戸籍証明書を請求できるようになりました。これが「広域交付」です。対象は、本人・配偶者・父母・祖父母・子・孫の戸籍です。
請求できるのは窓口に来た本人だけで、代理人は使えません。兄弟姉妹やおじ・おばの戸籍も対象外です。富山市・高岡市・魚津市・氷見市・黒部市・小矢部市・南砺市・射水市・上市町・入善町・朝日町をはじめ、県内の多くの市町村が、公式サイトに広域交付の案内ページを設けています。使い方は戸籍の広域交付の使い方をご覧ください。
コンビニ・オンラインで取れる人
マイナンバーカードがあり、本籍地の市町村が対応していれば、コンビニのマルチコピー機で戸籍証明書を取れます。この記事の表では、15市町村のうち富山市・氷見市・小矢部市の3市が「コンビニ」欄で○です。富山県内では、次のような点が公式ページに書かれています。
- 富山市・氷見市・小矢部市は、住所が市外の人も、事前に利用登録をすれば取れるとしている。小矢部市は、承認まで5営業日ほどかかり、スマートフォンからは登録できないとしている
- コンビニで取る戸籍証明書の手数料は、富山市・小矢部市が1通450円としている。取れる時間は、富山市・小矢部市が6時30分~23時としている。富山市は、除籍・改製原戸籍はコンビニでは取れないと明記している
- 高岡市・南砺市・射水市は、コンビニで戸籍証明書を取れるのは住所と本籍の両方が市内にある人に限るとしている。市外に住んでいる人は使えないため、表では×にしている。射水市は、使えない人にはオンライン申請を案内している
- 魚津市・滑川市・黒部市・上市町・立山町・入善町・朝日町のコンビニ交付は、住民票の写しと印鑑登録証明書だけで、戸籍は対象外としている。砺波市・舟橋村は、公式サイトの内容を読み込めず確認できなかった
富山県で、公式ページで戸籍証明書のオンライン請求を確認できたのは3市町です。小矢部市は、小矢部市に本籍がある本人が、戸籍全部事項証明書・一部事項証明書を1通450円と郵送料110円で請求でき、支払いはクレジットカードかPayPayです。射水市は、射水市に本籍がある戸籍・除籍・改製原戸籍を、本人・同じ戸籍の人・父母や祖父母・子や孫がマイナポータルから請求でき、支払いはPayPay・d払い・au PAY・クレジットカードです。証明書は住民登録の住所にだけ送られます。入善町は、2026年10月1日からLINEで戸籍謄本・抄本を受け付けていて、入善町に本籍がある本人と同じ戸籍の人が、1通450円と郵送料110円をクレジットカードで払います(届くまで3~7営業日程度)。氷見市・滑川市・南砺市のオンライン請求は、住民票の写しや戸籍の附票などが対象で、戸籍証明書は含まれていません。請求できる人や証明書の範囲は市町村ごとに違うので、使う前に各市町村のページで確かめてください。手順の一般的な流れは戸籍謄本をコンビニで取る方法と戸籍謄本のオンライン請求にまとめています。
よくある質問
定額小為替はどこで買えますか
ゆうちょ銀行か郵便局の貯金窓口で買えます。券種は50円から1,000円までの12種類で、450円券と750円券もあります。発行手数料は1枚につき200円で、有効期間は発行から6か月です。謄本1通なら、450円券1枚に手数料200円を足した650円を窓口で払います(ゆうちょ銀行)。為替には何も書かずに同封するよう案内する市町村が多くあります。
何通頼めばよいですか
提出先によって違うので、銀行、年金事務所、法務局など、出す先に必要な種類と通数を先に確かめてください。たとえば謄本1通と除籍2通なら、額面は450円+750円+750円で1,950円です。為替の枚数に応じて、発行手数料も別にかかります。滑川市は、相続で戸籍が何通にもなるときは多めに入れるよう案内しています。上市町は、戸籍が何通あるかを電話では答えないとし、多めに入れるか、金額の連絡を受けてから追加で送るよう求めています。入善町は、改製原戸籍や除籍の合計額を知りたいときは問い合わせるよう案内しています。
相続で、出生から死亡までの戸籍が必要なときは
いまの戸籍から、除籍、改製原戸籍の順にさかのぼって集めます。本籍を何度か移している場合は、本籍地ごとに請求先が変わります。富山県内の本籍地は、この記事の表で宛先を探してください。高岡市は、出生から死亡までの戸籍が高岡市にある人の1組の目安を3,000円としています。小矢部市は、平成16年1月10日に戸籍を作り直しているため、それより前の戸籍も必要になることがあるとしています。富山市は、富山市に本籍がない人が父母や祖父母の戸籍を頼むときは、続柄が分かる戸籍の写しを付けるよう求めています。さかのぼり方は除籍謄本・改製原戸籍の取り方で説明しています。
本籍が合併前の市や町の名前のままです。どこに送ればよいですか
いまその地域を受け持つ市町村に送ります。本籍の地名が、いまの市町村の名前と違うことがあります。たとえば本籍が旧八尾町なら富山市、旧新湊市なら射水市、旧福光町なら南砺市が送り先です。黒部市は、旧宇奈月町の分も市民環境課で受け付けるとしています。旧市町村名でどの市町村か分からないときは、表の市町村の戸籍担当に電話で確かめてから送ると、行き違いを防げます。
参考にした公的情報
- 表の出典:各市区町村の公式サイト(表の「公式」リンク)
- 法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00082.html
- ゆうちょ銀行「定額小為替」https://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/sokin/hikoza/kj_sk_hkz_kogawase.html
- コンビニ交付「利用できる市区町村」(地方公共団体情報システム機構)https://www.lg-waps.go.jp/01-04.html
※本記事は2026年10月31日時点の、各市町村の公式ページなどにもとづく一般的な整理です。宛先・手数料は変更されることがあります。送る前に、公式ページで最新の内容をご確認ください。
全国の一覧は戸籍謄本の郵送請求先 都道府県別一覧にまとめています。
ほかの都道府県の郵送請求先一覧:愛知県/岐阜県/静岡県/三重県/東京都/神奈川県/埼玉県/千葉県/大阪府/京都府/兵庫県/福岡県/北海道/茨城県/広島県/宮城県/新潟県/長野県/栃木県/群馬県/岡山県/福島県/熊本県/鹿児島県/沖縄県/滋賀県/奈良県/愛媛県/山口県/長崎県/青森県/岩手県/秋田県/石川県/大分県/宮崎県/山形県/香川県/和歌山県/山梨県
手続きが落ち着いたら:残ったお父さま・お母さまのこと
片方の親が亡くなった後は、残った親の相続(二次相続)で税金のかかり方や分け方が変わります。預金の置き場所、認知症への備え、遺言、受取人の名義など、元気なうちに確かめておきたい5つをまとめました。
二次相続で確かめる5つを見る
本記事は司法書士 今井 裕司(愛知第1112号/簡裁認定 第118116号)監修のもと、一般的な情報提供を目的として作成しています。個別の事情による判断は、専門家にご確認ください。