親の相続や年金の手続きで、戸籍謄本を出すように言われた。調べてみると、本籍はいまの住まいから遠い鹿児島県の市町村のまま。送り先も手数料も分からない。そんなときのために、鹿児島県の43市町村の郵送請求先と手数料を、1つの表にまとめました。
この記事の結論
- 郵送で頼むのは「本籍地の市町村」です。宛先は市町村ごとに違います。鹿児島市は、本庁の市民課窓口第二係のほか、谷山・伊敷など8つの支所でも郵送の請求を受け付けています。南九州市は、本籍が旧頴娃町・旧知覧町・旧川辺町のどこかで送り先が分かれます。十島村は役場が鹿児島市内にあり、宛先も鹿児島市です。郵送の案内を公式サイトで確認できたのは40市町村で、出水市・三島村・南種子町の3市村は案内を読み取れず、公式サイトへのリンクだけにしています。
- 手数料は、金額を確認できた39市町村のすべてで、戸籍謄本が1通450円、除籍が1通750円でした。改製原戸籍も、金額が載っている市町村ではすべて750円です。龍郷町は請求書に450円と750円の記載はありますが、どの証明書の金額かを読み取れず「確認中」としています。支払いは、ゆうちょ銀行や郵便局で買う定額小為替が基本で、手数料に切手を使えないと案内する市町村が多くあります。鹿児島市・日置市・志布志市・奄美市・南大隅町・中種子町は、郵送の手数料をキャッシュレス決済やクレジットカードで払う方法も設けています。
- 本人・配偶者・親・祖父母・子・孫の戸籍なら、最寄りの市区町村の窓口でまとめて取れる「広域交付」もあります。本籍地として戸籍証明書をコンビニで取れると確認できたのは6市、マイナンバーカードを使うオンライン請求を確認できたのは4市町です。
鹿児島県の市区町村別 郵送請求先・手数料一覧
表は市、町村の順で並んでいます。本籍が合併前の旧町村名のときは、いまその地域を受け持つ市町村の行を見てください。南九州市は旧町ごとに3つの庁舎へ送り先が分かれ、違う庁舎に送ると発送が遅れることがあると案内しています。日置市は、旧日置郡の一部の地域は請求先が異なる場合があるとして、分からないときは問い合わせるよう案内しています。
「謄本/除籍」は1通あたりの手数料です。「コンビニ」「オンライン」は、本籍地としての戸籍証明書を取れるかどうかで、○は取れる、×は取れない、-は公式ページで確認できなかったものです。宛先欄に「役場・担当課の所在地です」と添えた4町村(湧水町・大和村・伊仙町・和泊町)は、公式ページに郵送専用の宛先が見当たらず、役場や担当課の所在地を載せています。宛先は、送る前に「公式」リンクか電話でも確かめてください。
市(19市)
町村(20町4村)
取れないケースや窓口での流れは戸籍の広域交付の使い方で説明しています。
郵送で戸籍謄本を請求する手順
郵送での請求は、次の5つをそろえて、表の宛先に送ります。請求書の書き方や日数の目安は、戸籍謄本を郵送で取り寄せる方法で詳しく説明しています。
- 請求書を用意する。表の「公式」リンクの先に、請求書の様式を載せている市町村が多くあります。鹿屋市は必要なことが書かれていれば様式を問わず、指宿市はほかの市町村の様式や便せんでもよいとしています。霧島市・南さつま市・志布志市・奄美市・徳之島町・知名町なども、便せんに同じ内容を書いたものを使えると案内しています。
- 本人確認書類の写しを付ける。運転免許証やマイナンバーカードなどのコピーです。いまの住所が分かるものを求める市町村がほとんどです。枕崎市は住所を手書きする保険証やパスポート、いちき串木野市はパスポートを、確認書類として扱わないと案内しています。曽於市は住民票の写し1点だけ、長島町は保険証1点だけでは受け付けないとしています。奄美市はマイナンバーカードは表面だけ、垂水市・中種子町・屋久島町・宇検村は裏面に住所が書かれていれば裏面も写すよう案内しています。霧島市・南大隅町は、保険証(資格確認書)の記号・番号を隠すよう求めています。
- 定額小為替を買う。ゆうちょ銀行や郵便局で、手数料の額面ぶんを買います。為替には何も記入しないよう案内する市町村が多くあります。喜界町は、発行から5か月を超えない為替を使うよう求めています。鹿児島市・鹿屋市・枕崎市・指宿市・西之表市・いちき串木野市・南さつま市・奄美市・南九州市・長島町・大崎町・東串良町・錦江町・大和村などは、現金書留も使えると案内しています。志布志市のクレジットカード払いは、本庁あての請求に限られます。
- 返信用封筒を入れる。自分の宛名を書き、切手を貼ります。返送先は住民登録をしている住所に限る、と案内する市町村が多くあります。姶良市は、社員証の写しを付ければ勤務先へも送れるとしています。通数が多いときは、切手を多めに貼るよう案内する市町村もあります。西之表市・天城町は、送料が貼った切手を超えたときは受取人の負担になるとしています。錦江町はレターパックでも受け付けています。
- 表の宛先に送る。本籍地の市町村の行に書かれた宛先に、書類一式を郵送します。届くまでの目安は、志布志市が約1週間以上、長島町が1週間ほど、徳之島町が1週間から10日ほど、姶良市が10日ほど、さつま町が1~2週間、いちき串木野市が2週間ほどと案内しています。急ぐときは、返信用封筒に速達分の切手を貼るよう案内する市町村が多くあります(霧島市・大崎町・南大隅町は300円の加算と案内)。
本籍地がわからないとき
送り先を探す前に、本籍がどこかを確かめる必要があります。本籍と筆頭者が載った住民票の写しを取る方法のほか、いくつかの調べ方があります。調べ方は本籍の調べ方にまとめました。住民票に本籍を載せる請求のしかたは住民票に本籍を載せる方法で説明しています。
近くの窓口でまとめて取れる「広域交付」
2024年3月1日から、本籍地が遠くても、最寄りの市区町村の窓口で戸籍証明書を請求できるようになりました。これが「広域交付」です。対象は、本人・配偶者・父母・祖父母・子・孫の戸籍です。
請求できるのは窓口に来た本人だけで、代理人は使えません。兄弟姉妹やおじ・おばの戸籍も対象外です。郵送での請求には使えないことを、西之表市などが案内しています。鹿屋市・阿久根市・指宿市・垂水市・薩摩川内市・日置市・霧島市・いちき串木野市・南さつま市・志布志市・南九州市・姶良市・さつま町・長島町・大崎町・東串良町・南大隅町・肝付町・大和村・伊仙町などは、公式サイトに広域交付の案内ページを設けています。使い方は戸籍の広域交付の使い方をご覧ください。
コンビニ・オンラインで取れる人
マイナンバーカードがあり、本籍地の市町村が対応していれば、コンビニのマルチコピー機で戸籍証明書を取れます。この記事の表では、43市町村のうち6市(鹿児島市・鹿屋市・薩摩川内市・いちき串木野市・南さつま市・伊佐市)が「コンビニ」欄で○です。鹿児島県内では、次のような点が公式ページに書かれています。
- 鹿児島市・鹿屋市・薩摩川内市・いちき串木野市・南さつま市は、本籍がその市にあれば、住所が市の外でも、事前の利用登録をすると戸籍証明書を取れる(伊佐市は、市外に住む人の扱いを書いていない)
- 鹿児島市・鹿屋市・南さつま市・伊佐市は、戸籍証明書のコンビニ交付を平日の日中に限っている(薩摩川内市・いちき串木野市は午前6時30分から午後11時まで)
- 6市とも、除籍・改製原戸籍はコンビニでは取れないと案内している。鹿児島市・薩摩川内市は、取れるのを本人(カードの名義人)の戸籍に限っている
- 阿久根市・さつま町・大崎町・南大隅町・肝付町・大和村・瀬戸内町は、コンビニで取れる証明書に戸籍を挙げていない(さつま町は、本籍がさつま町の戸籍証明書は対象外と明記)
オンラインは、マイナンバーカードで電子申請をする形が一般的です。鹿児島県では、鹿児島市(戸籍・除籍・改製原戸籍。本人・配偶者・直系の親族)、鹿屋市(戸籍謄抄本。マイナンバーカードとスマートフォンで申請し、後日郵送)、南さつま市(マイナポータルの「ぴったりサービス」。2025年2月5日から。戸籍・除籍・改製原戸籍。本人・配偶者・直系の親族。キャッシュレス決済)、瀬戸内町(戸籍・除籍・改製原戸籍。本人・同じ戸籍の人・直系の親族。クレジットカード。住民登録地へ郵送で約1週間)が、公式ページでオンライン請求を案内しています。請求できる人や戸籍の範囲に条件があるので、使う前に各市町のページで確かめてください。手順の一般的な流れは戸籍謄本をコンビニで取る方法と戸籍謄本のオンライン請求にまとめています。
よくある質問
定額小為替はどこで買えますか
ゆうちょ銀行か郵便局の貯金窓口で買えます。券種は50円から1,000円までの12種類で、450円券と750円券もあります。発行手数料は1枚につき200円で、有効期間は発行から6か月です。謄本1通なら、450円券1枚に手数料200円を足した650円を窓口で払います(ゆうちょ銀行)。為替には何も書かずに同封するよう案内する市町村が多くあります。喜界町は、郵送や換金にかかる日数を考えて、発行から5か月を超えないものを使うよう求めています。
何通頼めばよいですか
提出先によって違うので、銀行、年金事務所、法務局など、出す先に必要な種類と通数を先に確かめてください。たとえば謄本1通と除籍2通なら、額面は450円+750円+750円で1,950円です。為替の枚数に応じて、発行手数料も別にかかります。鹿児島市は、相続などで複数の戸籍が要るときの目安を3,000円程度としています。奄美市は、合計が分からないときは多めに入れれば余った分を返すとしています。喜界町は、謄本か除籍か分からないときは450円券と300円券を1枚ずつ送れば、謄本だった場合は300円を証明書と一緒に返すと案内しています。
相続で、出生から死亡までの戸籍が必要なときは
いまの戸籍から、除籍、改製原戸籍の順にさかのぼって集めます。本籍を何度か移している場合は、本籍地ごとに請求先が変わります。鹿児島県内の本籍地は、この記事の表で宛先を探してください。日置市は、さかのぼって集めるときも、除籍になっていない現在の戸籍は450円と案内しています。伊佐市は、相続のときの請求書の記入例を公式ページに載せています。さかのぼり方は除籍謄本・改製原戸籍の取り方で説明しています。
奄美や種子島など、島の町村に請求するときの注意は
宛先は表のとおりで、島の役場あてに送ります。十島村は役場が鹿児島市泉町にあるため、宛先も鹿児島市です。奄美市は、名瀬・住用・笠利の3つの総合支所で郵送の請求を受け付けています。島の町村の公式ページには、郵便にかかる日数についての特別な記載は見当たりませんでした。十島村は、配達の日数と役場の処理の日数がかかるので、余裕をもって請求するよう案内しています。三島村・南種子町は、この記事では郵送の案内を確認できていないため、送る前に役場へ問い合わせてください。
参考にした公的情報
- 表の出典:各市区町村の公式サイト(表の「公式」リンク)
- 法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00082.html
- ゆうちょ銀行「定額小為替」https://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/sokin/hikoza/kj_sk_hkz_kogawase.html
- コンビニ交付「利用できる市区町村」(地方公共団体情報システム機構)https://www.lg-waps.go.jp/01-04.html
※本記事は2026年10月17日時点の、各市町村の公式ページなどにもとづく一般的な整理です。宛先・手数料は変更されることがあります。送る前に、公式ページで最新の内容をご確認ください。
全国の一覧は戸籍謄本の郵送請求先 都道府県別一覧にまとめています。
ほかの都道府県の郵送請求先一覧:愛知県/岐阜県/静岡県/三重県/東京都/神奈川県/埼玉県/千葉県/大阪府/京都府/兵庫県/福岡県/北海道/茨城県/広島県/宮城県/新潟県/長野県/栃木県/群馬県/岡山県/福島県/熊本県/沖縄県/滋賀県/奈良県/愛媛県
手続きが落ち着いたら:残ったお父さま・お母さまのこと
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二次相続で確かめる5つを見る
本記事は司法書士 今井 裕司(愛知第1112号/簡裁認定 第118116号)監修のもと、一般的な情報提供を目的として作成しています。個別の事情による判断は、専門家にご確認ください。