親の相続や年金の手続きで、戸籍謄本を出すように言われた。調べてみると、本籍はいまの住まいから遠い石川県の市や町のまま。送り先も手数料も分からない。そんなときのために、石川県の19市町の郵送請求先と手数料を、1つの表にまとめました。
この記事の結論
- 郵送で頼むのは「本籍地の市町」です。宛先は市町ごとに違います。金沢市は市民課 郵便担当、小松市は市民課 郵送担当、加賀市は窓口課が宛先です。金沢市(〒920-8577)と津幡町(〒929-0393)は、郵便番号を書けば住所を省略できると案内しています。19市町すべてで、郵送の案内か郵送用の請求書を公式サイトで確認しました。
- 除籍の手数料は、19市町すべてで1通750円でした。戸籍謄本は、金額を確認できた18市町すべてで1通450円、改製原戸籍も確認できた18市町すべてで750円です。支払いは、ゆうちょ銀行や郵便局で買う定額小為替が基本です。金沢市・珠洲市・中能登町・穴水町は普通為替も、金沢市・輪島市・羽咋市・川北町・内灘町・中能登町などは現金書留も使えると案内しています。小松市・能美市は、郵送の手数料をキャッシュレスでも払えます。
- 本人・配偶者・親・祖父母・子・孫の戸籍なら、最寄りの市区町村の窓口でまとめて取れる「広域交付」もあります。本籍地として戸籍証明書をコンビニで取れると確認できたのは金沢市・七尾市・小松市など17市町、オンラインで請求できると確認できたのは金沢市・小松市・加賀市・羽咋市の4市です。
親の相続のために戸籍を取るなら、残された親御さんの預金のことも
認知症などで本人の意思を確かめられなくなると、本人の定期預金でも、家族は下ろせなくなることがあります。戸籍を取り寄せている間に、残された親御さんの預金について、元気なうちにできる備えをまとめました。
親の定期預金を普通預金に移す方法石川県の市区町村別 郵送請求先・手数料一覧
表は市、町の順で並んでいます。町は郡ごと(能美郡・河北郡・羽咋郡・鹿島郡・鳳珠郡)にまとめています。本籍が合併前の旧市町村名のときは、いまその地域を受け持つ市町の行を見てください。輪島市と穴水町は、郵送の案内ページに宛先の記載がなく、郵送用の請求書に書かれた宛先を載せています。請求書の宛名は、輪島市が「輪島市長」、穴水町が「穴水町長」です。津幡町は、戸籍謄本の金額を公式ページで確認できなかったため「確認中」としています。送る前に電話で確かめてください。
「謄本/除籍」は1通あたりの手数料です。「コンビニ」「オンライン」は、本籍地としての戸籍証明書を取れるかどうかで、○は取れる、×は取れない、-は公式ページで確認できなかったものです。宛先は、送る前に「公式」リンクか電話でも確かめてください。
市(11市)
町(8町)
表で宛先が分かったら、次の手順で郵送します。本人・配偶者・父母・子などの戸籍なら、近くの市区町村の窓口で取れる「広域交付」も使えます。取れないケースや窓口での流れは戸籍の広域交付の使い方で説明しています。
郵送で戸籍謄本を請求する手順
郵送での請求は、次の5つをそろえて、表の宛先に送ります。請求書の書き方や日数の目安は、戸籍謄本を郵送で取り寄せる方法で詳しく説明しています。
- 請求書を用意する。表の「公式」リンクの先に、郵送用の請求書の様式を載せている市町が多くあります。加賀市・かほく市は便せんに必要なことを書いてもよいとし、野々市市は任意の様式も使えるとしています。金沢市・珠洲市・かほく市・津幡町は電話・ファクス・メールでの請求を、小松市はファクス・メールでの請求を、志賀町は電話・ファクスでの請求を、能登町は電話・メールでの請求を受け付けていません。七尾市・輪島市・羽咋市・志賀町・中能登町は、日中に連絡がつく電話番号を書くよう求めています。中能登町は、電話番号がないと請求書を送り直してもらうことになり、発行が遅れるとしています。
- 本人確認書類の写しを付ける。運転免許証やマイナンバーカードなどのコピーです。いまの住所が分かるものを求める市町がほとんどです。小松市・輪島市はマイナンバーカードの表面だけをコピーするよう案内し、住所が裏面に書かれているときは裏面もコピーするよう求める市町もあります。輪島市・かほく市・野々市市・川北町・内灘町は、顔写真のない書類なら2点のコピーを求めています。内灘町は通知カードや期限切れのもの、宝達志水町・穴水町はパスポートの写しを本人確認書類にしないとしています。七尾市は、資格確認書の記号・番号や年金手帳の基礎年金番号を黒く塗って見えないようにするよう求めています。
- 定額小為替を買う。ゆうちょ銀行や郵便局で、手数料の額面ぶんを買います。受取人の欄などには何も書かずに同封します。川北町・津幡町・内灘町・宝達志水町・中能登町・穴水町は、切手では払えないと明記しています。金沢市・内灘町・志賀町は、おつりが出ないように用意するよう求め、野々市市は、おつりが出ると送り直しを求めるか書類を返すことがあるとしています。おつりは、七尾市・羽咋市が切手などで、能美市が定額小為替で返すとしています。小松市・能美市は、電子申請で取った整理番号を請求書に書くと、手数料をキャッシュレスで払えます(定額小為替は不要)。現金を受け付ける市町に現金で払うときは、現金書留で送ります。
- 返信用封筒を入れる。自分の宛名を書き、切手を貼ります。返送先は住民登録をしている住所に限る、と案内する市町がほとんどで、宝達志水町・穴水町は勤務先などへは送れないとしています。内灘町は普通郵便なら110円の切手を貼り、速達なら300円を足すとしています。白山市は、謄本1通を定形の普通郵便で返すなら概ね110円としています。七尾市は記録が残る特定記録郵便などを勧め、珠洲市は簡易書留・特定記録も選べるとしています。通数が多いときは切手を多めに入れるよう案内する市町が多く、切手が足りないと、七尾市・能登町は不足分を受取人払いで返すとしています。
- 表の宛先に送る。本籍地の市町の行に書かれた宛先に、書類一式を郵送します。届くまでの目安は、金沢市が書類が届いてから発送まで通常3営業日程度(到着日を含む)、能美市が到着から発送まで4~5日程度、能登町が普通郵便で通常5日ほど(7~10日ほどかかることも)、小松市が投函から概ね1週間程度、かほく市が申請から受け取りまで1週間ほど、川北町・津幡町・内灘町が1週間から10日ほどと案内しています。中能登町は、事務処理や配達に2週間程度かかることがあるとしています。急ぐときは、速達にするよう案内する市町が多くあります。能美市は、事務処理と返送を寺井・根上サービスセンターで行うとしています。
本籍地がわからないとき
送り先を探す前に、本籍がどこかを確かめる必要があります。本籍と筆頭者が載った住民票の写しを取る方法のほか、いくつかの調べ方があります。調べ方は本籍の調べ方にまとめました。住民票に本籍を載せる請求のしかたは住民票に本籍を載せる方法で説明しています。
近くの窓口でまとめて取れる「広域交付」
2024年3月1日から、本籍地が遠くても、最寄りの市区町村の窓口で戸籍証明書を請求できるようになりました。これが「広域交付」です。対象は、本人・配偶者・父母・祖父母・子・孫の戸籍です。
請求できるのは窓口に来た本人だけで、代理人は使えません。兄弟姉妹やおじ・おばの戸籍も対象外です。金沢市・小松市・加賀市・羽咋市・かほく市・白山市・能美市・野々市市・川北町をはじめ、県内の多くの市町が、公式サイトに広域交付の案内ページを設けています。使い方は戸籍の広域交付の使い方をご覧ください。
コンビニ・オンラインで取れる人
マイナンバーカードがあり、本籍地の市町が対応していれば、コンビニのマルチコピー機で戸籍証明書を取れます。この記事の表では、19市町のうち17市町が「コンビニ」欄で○です。石川県内では、次のような点が公式ページに書かれています。
- 金沢市・七尾市・小松市・珠洲市・加賀市・羽咋市・かほく市・白山市・能美市・野々市市・津幡町・内灘町・志賀町・宝達志水町・中能登町・穴水町・能登町は、住所が市外・町外の人も、事前に利用登録をすれば取れるとしている。登録にかかる日数は、かほく市・羽咋市・白山市が3~5日程度、小松市・加賀市が5開庁日(程度)、能美市・志賀町・宝達志水町が5営業日ほど、珠洲市が5日ほど、七尾市・津幡町・穴水町・能登町が1週間ほどとしている。内灘町は約5営業日後と約1週間の2通りの書き方をしている
- コンビニで取れるのは現在の戸籍の証明書で、本人か同じ戸籍の人の分に限るとする市町が多い。七尾市・小松市・加賀市・羽咋市・かほく市・津幡町・宝達志水町・穴水町は、除籍・改製原戸籍はコンビニでは取れない(または最新の戸籍に限る)と明記している
- コンビニで取る戸籍証明書の手数料は、七尾市が1通150円、小松市が250円、能登町が300円、金沢市・加賀市・羽咋市・かほく市・津幡町・内灘町・宝達志水町・穴水町が350円、珠洲市が450円としている(窓口は450円)。取れる時間は、時間を書いている市町ではいずれも6時30分~23時で、多くは土日祝日も使えるとしている
- 輪島市は「コンビニ交付サービスの休止について」という案内ページを出しているが、本文を読み取れず、いまの扱いを確認できなかった。川北町は、公式ページで戸籍のコンビニ交付の扱いを確認できなかった。どちらも表では「-」にしている
石川県では、4市が公式ページで戸籍証明書のオンライン請求を案内しています。金沢市は、署名用電子証明書の入ったマイナンバーカードとクレジットカードを使って、戸籍の証明書と除籍の証明書を請求できます。対象は、金沢市に本籍がある本人(除籍は、市が保管する除籍に載っている本人)で、代理人は使えません。小松市は、小松市に本籍がある本人か同じ戸籍の人が、1通450円と郵送料で請求でき、証明書は住民登録地へ送られます。除籍・改製原戸籍は対象外です。加賀市は、マイナンバーカードとスマートフォンのアプリ「xID」を使い、加賀市に本籍がある本人と同じ戸籍の人が、1通450円で請求できます。支払いはクレジットカードかPayPayです。羽咋市は、戸籍全部(個人)事項証明書を電子申請で受け付け、支払いはクレジットカードのみとしています。請求できる人や証明書の範囲は市ごとに違うので、使う前に各市のページで確かめてください。手順の一般的な流れは戸籍謄本をコンビニで取る方法と戸籍謄本のオンライン請求にまとめています。
よくある質問
定額小為替はどこで買えますか
ゆうちょ銀行か郵便局の貯金窓口で買えます。券種は50円から1,000円までの12種類で、450円券と750円券もあります。発行手数料は1枚につき200円で、有効期間は発行から6か月です。謄本1通なら、450円券1枚に手数料200円を足した650円を窓口で払います(ゆうちょ銀行)。金沢市は有効期間の残りが1週間程度あるものが望ましいとし、能美市は発行から5か月を超えないものを使うよう求めています。為替には何も書かずに同封するよう案内する市町が多くあります。
何通頼めばよいですか
提出先によって違うので、銀行、年金事務所、法務局など、出す先に必要な種類と通数を先に確かめてください。たとえば謄本1通と除籍2通なら、額面は450円+750円+750円で1,950円です。為替の枚数に応じて、発行手数料も別にかかります。能美市は、通数が分からないときは多めに送るよう勧め、おつりは定額小為替で返すとしています。珠洲市は、請求の前に通数や記載内容を問い合わせても答えられないとしています。
相続で、出生から死亡までの戸籍が必要なときは
いまの戸籍から、除籍、改製原戸籍の順にさかのぼって集めます。本籍を何度か移している場合は、本籍地ごとに請求先が変わります。石川県内の本籍地は、この記事の表で宛先を探してください。小松市は、亡くなった人の出生から死亡までの戸籍は平均で約4~5通、3,000円~4,000円程度としています(通数は人によって変わります)。七尾市は、請求する人の本籍が一度も七尾市になかった場合は、関係が分かる戸籍の原本か写しを付けるよう求めています。さかのぼり方は除籍謄本・改製原戸籍の取り方で説明しています。
本籍が合併前の市や町の名前のままです。どこに送ればよいですか
いまその地域を受け持つ市町に送ります。本籍の地名が、いまの市町の名前と違うことがあります。たとえば本籍が旧松任市なら白山市、旧門前町なら輪島市、旧能都町なら能登町が送り先です。羽咋市は、羽咋市と宝達志水町・志賀町は別の自治体なので送り先に気をつけるよう案内しています。旧市町村名でどの市町か分からないときは、表の市町の戸籍担当に電話で確かめてから送ると、行き違いを防げます。
参考にした公的情報
- 表の出典:各市区町村の公式サイト(表の「公式」リンク)
- 法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00082.html
- ゆうちょ銀行「定額小為替」https://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/sokin/hikoza/kj_sk_hkz_kogawase.html
- コンビニ交付「利用できる市区町村」(地方公共団体情報システム機構)https://www.lg-waps.go.jp/01-04.html
※本記事は2026年10月28日時点の、各市町村の公式ページなどにもとづく一般的な整理です。宛先・手数料は変更されることがあります。送る前に、公式ページで最新の内容をご確認ください。
全国の一覧は戸籍謄本の郵送請求先 都道府県別一覧にまとめています。
ほかの都道府県の郵送請求先一覧:愛知県/岐阜県/静岡県/三重県/東京都/神奈川県/埼玉県/千葉県/大阪府/京都府/兵庫県/福岡県/北海道/茨城県/広島県/宮城県/新潟県/長野県/栃木県/群馬県/岡山県/福島県/熊本県/鹿児島県/沖縄県/滋賀県/奈良県/愛媛県/山口県/長崎県/青森県/岩手県/秋田県/大分県/宮崎県/山形県/富山県/香川県/和歌山県/山梨県
手続きが落ち着いたら:残ったお父さま・お母さまのこと
片方の親が亡くなった後は、残った親の相続(二次相続)で税金のかかり方や分け方が変わります。預金の置き場所、認知症への備え、遺言、受取人の名義など、元気なうちに確かめておきたい5つをまとめました。
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本記事は司法書士 今井 裕司(愛知第1112号/簡裁認定 第118116号)監修のもと、一般的な情報提供を目的として作成しています。個別の事情による判断は、専門家にご確認ください。