子どもに、まとまったお金を渡しておきたい。実家の土地を、元気なうちに長男の名義にしておきたい。そう考えて「生前贈与」を調べると、110万円、贈与税、7年、精算課税と、制度の話ばかりが先に出てきます。けれど知りたいのは、まず「何から、どの順番でやればいいのか」ではないでしょうか。
この記事では、生前贈与を自分で進めるときの手続きの流れを、現金・預金、不動産、株などの財産ごとに整理します。贈与契約書の記入例、必要書類の一覧、毎年110万円ずつ渡すときの手続き、贈与税の申告のしかた、やってはいけない順番などの注意点、メリット・デメリットまで、2026年10月時点の国税庁・法務局の案内をもとにまとめました。
生前贈与の方法:自分でできる手続きの流れは4段階
生前贈与は、親が元気なうちに財産を無償で渡すことです。民法では、渡す人が「あげる」と伝え、受け取る人が「もらう」と受け入れたときに贈与が成り立ちます(民法549条)。役所に届け出る手続きではありません。
ただ、あとで「本当に贈与だったのか」を家族や税務署に説明できる形にしておく必要があります。そのため、どの財産でも次の4段階で進めるのが基本です。
| 段階 | やること | いつ・どこで |
|---|---|---|
| 1. 契約 | 贈与契約書を作り、渡す人・受け取る人の両方が署名する | 渡す前に。自宅で作れる |
| 2. 渡す | 振込・名義変更の登記・証券口座の振替など、財産に合った方法で移す | 契約書の日付の後。銀行・法務局・証券会社 |
| 3. 記録 | 通帳・登記事項証明書・取引報告書など、渡したことが分かる記録を保管する | 渡した後。受け取った人が保管 |
| 4. 申告 | その年の合計が110万円を超えたら、受け取った人が贈与税を申告・納税する | 翌年2月1日〜3月15日。受け取った人の住所地の税務署 |
(2026年10月時点/民法549条、国税庁タックスアンサーNo.4429をもとに整理)
4段階のうち、自分で迷いやすいのは「2. 渡す」と「4. 申告」です。渡し方は財産ごとに違うので、次の章で分けて説明します。
毎年110万円ずつ渡すときの手続き:1年の流れ
いちばん多い「毎年110万円まで」の贈与なら、税務署への申告も届出も要りません。手続きは家族の中で完結します。そのぶん、記録を残す作業を毎年同じ順番でくり返すことが大切です。1年の流れにすると次のとおりです。
| 時期 | やること | 誰が |
|---|---|---|
| 年の初め | その年に、誰に・いくら渡すかを決める。同じ人が父と母の両方から受け取らないかも確かめる | 渡す人 |
| 渡す前 | その年の分の贈与契約書を1枚作り、双方が署名する | 渡す人と受け取る人 |
| 契約書の日付の後 | 渡す人の口座から、受け取る人が管理する口座へ振り込む | 渡す人 |
| 振り込んだ後 | 契約書と、振込の記録(通帳のコピーや振込明細)を一緒に保管する | 受け取る人 |
| 12月31日 | その年の合計が110万円以内に収まったかを確かめる。超えていたら翌年に申告する | 受け取る人 |
| 翌年2月1日〜3月15日 | 110万円以内なら何もしない。超えた年だけ、受け取った人が贈与税を申告して納める | 受け取る人 |
(2026年10月時点/国税庁タックスアンサーNo.4402・No.4429をもとに整理)
毎年同じ日に同じ額を渡し続けると、初めから総額を分けて渡す約束だったと見られることがあります。契約書は1年ごとに作り、日付や金額はその年ごとに決めます。年末に渡す場合に、どの年の110万円になるかは生前贈与の110万円はいつまで?で整理しています。
財産別の贈与の方法と手続き
現金・預金:受け取る人名義の口座へ振り込む
いちばん手軽なのが現金・預金の贈与です。親の口座から、子ども本人が管理している口座へ振り込みます。振込なら、日付と金額が両方の通帳に残ります。
- 振込先は、受け取る人が自分で作り、通帳・カード・届出印を自分で持っている口座にします。
- 現金の手渡しは違法ではありませんが、いつ・誰から・いくら渡ったかを後から示せません。
- 銀行での特別な届出は要りません。贈与契約書は自分たちで作って保管します。
毎年110万円ずつ渡すときの細かい注意点は、生前贈与はいくらまで非課税?年110万円を正しく使うやり方で詳しく書いています。
不動産:法務局で名義変更(所有権移転の登記)をする
土地や建物は、贈与契約を結んだだけでは名義が変わりません。不動産がある場所を受け持つ法務局に、所有権移転の登記を申請します。申請は自分でもできますが、書類の数が多く、税金も相続のときより高くなります。
- 登録免許税:固定資産税の評価額の2%(相続で取得するときは0.4%)
- 不動産取得税:都道府県の税。相続なら非課税ですが、贈与では課税されます
- 贈与税:土地は路線価などで評価し、110万円を超えた分にかかります
手順と費用の計算は生前贈与で不動産の名義変更を自分でする手順と費用にまとめました。実家の場合に、そもそも生前に移すべきかどうかは実家を親が生きているうちに名義変更・売却するとどうなるで比べています。
株・投資信託:証券会社で口座の振替をする
上場株式や投資信託は、売って現金にしなくても、そのまま贈与できます。受け取る人が証券口座を持っていれば、証券会社に贈与による振替(移管)を申し込みます。依頼書の名前や必要書類は会社ごとに違うので、口座のある証券会社に確認します。
贈与税を計算するときの上場株式の評価額は、贈与を受けた日の終値が原則です。ただし、その月・前月・前々月の終値の月平均のうち最も低い額が終値より低ければ、その額で評価できます(国税庁タックスアンサーNo.4632)。
財産別の手続き先と必要書類の一覧
| 財産 | 手続き先 | 主な必要書類 | 気をつけたい点 |
|---|---|---|---|
| 現金・預金 | 銀行(振込) | 贈与契約書、両方の通帳(振込の記録) | 受け取る人が口座を自分で管理していること |
| 土地・建物 | 不動産がある地域の法務局 | 贈与契約書(登記原因証明情報)、登記識別情報または権利証、渡す人の印鑑証明書(3か月以内)、受け取る人の住民票、固定資産評価証明書、登記申請書 | 2026年10月5日以降の申請は、受け取る人の国籍等の申出も必要 |
| 上場株式・投資信託 | 証券会社 | 贈与契約書、証券会社所定の振替依頼書、受け取る人の証券口座、本人確認書類 | 書類の名前と様式は証券会社ごとに違う |
| 贈与税の申告 | 受け取った人の住所地の税務署 | 贈与税の申告書、マイナンバーと本人確認の書類、財産の評価が分かる資料 | 相続時精算課税を選ぶ年は届出書と戸籍謄本などの添付書類が要る |
(2026年10月時点/法務局「所有権移転登記申請書(贈与)」記載例、国税庁タックスアンサーNo.4429・No.4103をもとに整理。添付書類は手続き先の最新の案内で確認してください)
贈与契約書の書き方(記入例)
贈与は口約束でも成り立ちます。ただし、書面にしていない贈与は、まだ渡していない部分なら、どちらからでも取りやめができます(民法550条)。後で「約束だけだった」「あれは貸しただけ」と言われないためにも、渡す前に契約書を作っておきます。
決まった書式はありません。A4の紙1枚に、次の内容が入っていれば十分です。
財産 現金 金2,000,000円
○○銀行 ○○支店 普通預金 口座番号1234567 名義 アイチ イチロウ
- 株を渡すとき:第1条の財産を「○○株式会社 普通株式 100株(○○証券○○支店の甲名義の口座で保管中のもの)」とし、第2条を「乙名義の証券口座へ振り替える方法で引き渡す」とします。
- 不動産を渡すとき:財産は住所ではなく、登記事項証明書のとおりに所在・地番・地目・地積(建物は家屋番号など)を書きます。書き方は不動産の名義変更の記事に記入例があります。
- 毎年渡すとき:何年分もまとめて1枚にせず、その年の分をその年に作ります。毎年同じ日に同じ額だと、最初から総額を分けて渡す約束だったと見られることがあります。
- 受け取る人が未成年のとき:親権者が代わりに受諾し、署名します。
署名は、渡す人・受け取る人がそれぞれ自分で書くのが基本です。日付は、実際に契約した日を書きます。後からさかのぼった日付で作ると、かえって信用を落とします。
名義預金にならないために:振込で記録を残す
生前贈与でいちばん多い失敗は、子どもの名前の口座にお金を移しただけで、実際には親が管理し続けているケースです。これは「名義預金」と呼ばれ、相続のときに親の財産として扱われます。せっかくの贈与が、なかったことになってしまいます。
- 受け取る人が知っている:子どもに知らせずに積み立てた口座は、「もらいます」の受諾がないので贈与が成り立っていません。
- 受け取る人が管理している:通帳・キャッシュカード・届出印は受け取った人が持ち、使い道も本人が決められる状態にします。
- 振込で渡している:渡す人の口座から受け取る人の口座へ。両方の通帳に記録が残ります。
- 契約書がそろっている:振込の日付と金額が、契約書の内容と一致していることを確かめます。
4つのうち1つでも欠けていると、あとで説明が難しくなります。すでに子どもの名前の口座に積み立てている場合は、今の状態を確かめるところから始めてください。
贈与税の申告:110万円を超えたら翌年2月1日〜3月15日
贈与税を申告して納めるのは、受け取った人です。ふつうの贈与(暦年課税)では、1月1日から12月31日までに受け取った財産の合計が110万円を超えたときに申告します。110万円以下なら、申告は要りません(国税庁タックスアンサーNo.4402)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申告する人 | 財産を受け取った人 |
| 申告が必要なとき | その年に受け取った財産の合計が110万円を超えたとき(暦年課税) |
| 期間 | 受け取った年の翌年2月1日から3月15日まで(納税も同じ期限) |
| 提出先 | 受け取った人の住所地を受け持つ税務署 |
| 出し方 | e-Tax(電子申告)、郵送、税務署の窓口や時間外収受箱 |
| 納め方 | 原則は金銭で一括。税額が10万円を超え、一括が難しいなどの条件を満たせば、5年以内の延納を申請できる |
(2026年10月時点/国税庁タックスアンサーNo.4402・No.4429をもとに整理)
期限を過ぎたり、申告しなかったりすると、本来の税額に加えて加算税や延滞税がかかります。不動産のように税額が大きくなりやすい贈与は、渡す前に税額の見込みを確かめておくと慌てずに済みます。
税額の計算例
贈与税は「受け取った合計 − 110万円」に税率をかけ、控除額を引いて計算します。税率は2種類あり、父母や祖父母から、その年の1月1日時点で18歳以上の子や孫への贈与は、低めの「特例税率」を使います。それ以外は「一般税率」です。
| 例 | 計算 | 贈与税 |
|---|---|---|
| 父から30歳の子へ500万円(特例税率) | 500万円−110万円=390万円 390万円×15%−10万円 | 48.5万円 |
| 夫の父から妻へ500万円(一般税率) | 500万円−110万円=390万円 390万円×20%−25万円 | 53万円 |
| 母から子へ200万円(特例税率) | 200万円−110万円=90万円 90万円×10% | 9万円 |
(2026年10月時点/国税庁タックスアンサーNo.4408の速算表と計算例による。速算表の全区分は同ページで確認できます)
速算表の全体と、年間いくらまでなら税金がかからないかの数え方は、生前贈与はいくらまで非課税?の記事に表でまとめています。
生前贈与のメリット・デメリット
生前贈与は、渡したい人に、渡したい時期に財産を渡せる方法です。一方で、渡した財産は戻ってきませんし、相続のときに足し戻されることもあります。良い面と注意したい面を並べます。
| メリット | デメリット・注意点 |
|---|---|
| 渡したい人に、生きているうちに直接渡せる | 渡した財産は戻らない。親の介護や施設の費用が必要になっても取り返せない |
| 年110万円以内なら贈与税がかからず、申告も要らない | 相続や遺贈で財産を受け取る人への贈与は、亡くなる前の一定期間(最長7年)分が相続財産に足し戻される |
| 早く始めて長く続けると、相続のときの財産を少しずつ減らせる | 不動産は登録免許税が相続の5倍、不動産取得税もかかる。相続税の小規模宅地等の特例も使えなくなる |
| 子や孫の住宅資金や教育など、必要な時期に役立てられる | 特定の子だけへの贈与は、遺産分割や遺留分の計算に入ることがあり、きょうだいの不公平感につながる |
足し戻しの期間は、2024年1月1日以後の贈与から3年が7年へ段階的に延びています。いつの相続から影響が出るかは、生前贈与の加算7年はいつから?早見表で確かめられます。
家族の間の公平にも目を向けておきます。結婚や養子縁組のため、または生計の資本として相続人が受けた贈与は、遺産分割のときに相続分の計算に入れることがあります(民法903条)。また、相続人への贈与は、相続開始前10年間の分が遺留分の計算に入ることがあります(民法1044条)。長男にだけ家を渡す、といった贈与は、ほかのきょうだいに理由を伝えておくと、相続のときにもめにくくなります。
暦年課税と相続時精算課税、どちらで手続きするか
贈与税には、ふつうの「暦年課税」と、届出をして選ぶ「相続時精算課税」の2つの方式があります。選ぶ方式で、申告の手続きも変わります。
| 項目 | 暦年課税 | 相続時精算課税 |
|---|---|---|
| 使える人 | 誰でも | 60歳以上の父母・祖父母から18歳以上の子・孫へ(その年の1月1日時点) |
| 年110万円の控除 | 受け取った人ごとに年110万円 | 贈与した人ごとに年110万円(2024年から) |
| 110万円を超えた分 | 金額に応じて10〜55% | 累計2,500万円までは贈与税なし。超えた分は一律20% |
| 相続のときの扱い | 亡くなる前の一定期間の分を足し戻す | 年110万円を超えた分は、期間に関係なく足し戻す |
| 始めるときの手続き | なし | 最初の年の翌年2月1日〜3月15日に届出書を出す |
| やめられるか | ― | 一度選ぶと、その人からの贈与は暦年課税に戻せない |
(2026年10月時点/国税庁タックスアンサーNo.4103・No.4402・No.4161をもとに整理)
どちらが向くかは、財産の額、親の年齢、渡す財産の種類で変わります。一度選ぶと戻せないので、相続時精算課税を選ぶ前には税理士に試算してもらってください。
生前贈与の注意点:つまずきやすい「順番の間違い」6つ
生前贈与の失敗は、制度を知らないことより、やる順番を間違えることで起きがちです。後から直しにくいものから並べました。自分の家に当てはまるものがないか、右の列で確かめてください。
| やりがちな順番 | 何が困るか | 正しい順番 |
|---|---|---|
| 1. 親の判断力が落ちてから始めようとする | 贈与は契約なので、渡す人に判断する力がないとできない。成年後見人がついても、相続対策の贈与は原則できない | 元気なうちに、家族で方針を決めてから始める |
| 2. 先に渡して、後から契約書を作る | 日付をさかのぼった契約書は、かえって信用を落とす | 契約書を作る→渡す、の順。日付は実際に契約した日 |
| 3. 親が子の名前で口座を作り、親が管理する | 名義預金とされ、相続のときに親の財産として扱われる | 受け取る人が自分で口座を作り、通帳とカードを持つ |
| 4. 家や土地の名義を先に変え、税金は後で調べる | 登録免許税は相続の5倍。不動産取得税と贈与税もかかり、取り消しにくい | 税額の見込みを出してから、贈与するかどうかを決める |
| 5. 1人の子にだけ渡し、ほかのきょうだいに話さない | 遺産分割や遺留分の計算に入ることがあり、相続のときにもめやすい(民法903条・1044条) | 渡す理由を家族に伝え、必要なら遺言とあわせて考える |
| 6. 110万円を超えた年に申告しない | 期限後の申告になり、無申告加算税や延滞税がかかる | 翌年3月15日までに、受け取った人が申告する |
(2026年10月時点/民法549条・550条・903条・1044条、国税庁タックスアンサーNo.4402・No.4429をもとに整理)
このうち、親の生活に直接かかわるのは1番です。渡した財産は戻らないため、介護や施設に入るときの費用を親の手元に残してから、贈与に回す額を決めます。2番と3番は、毎年の贈与で積み重なると後からまとめて直すのが大変です。最初の年に形を決めておくと、その後は同じ手順をくり返すだけで済みます。
もう渡してしまった分に、申告や記録の漏れがあると気づいた場合の動き方は、生前贈与の現金手渡しはバレる?の記事に順番を書いています。
今日できる一歩
1. 渡したい財産と相手を、1枚に書き出す。「誰に・何を・いくら・いつまでに」を並べるだけで十分です。不動産なら固定資産税の納税通知書を手元に置きます。
2. 受け取る人の口座を確かめる。本人が作り、本人が通帳とカードを持っている口座かどうかを見ておきます。
3. 2024年以降に渡したお金を書き出す。日付・相手・金額・渡し方(振込か現金か)を並べておくと、申告が要るかどうかもすぐ分かります。
よくある質問
生前贈与の手続きは、専門家に頼まず自分でできますか。
現金・預金の贈与は、契約書を作って振り込むだけなので自分でできます。110万円を超えた年の贈与税の申告も、国税庁の申告書作成コーナーを使えば自分で作れます。不動産の名義変更も自分で申請できますが、書類が多いので、不安があれば司法書士に相談します。相続時精算課税を選ぶかどうかなど、税の判断は税理士か税務署に確認してください。
生前贈与でいちばん気をつけたい注意点は何ですか。
順番を間違えないことです。とくに、親の判断力が落ちてから始めようとすること、渡した後で契約書を作ること、親が子の名前の口座を管理し続けることの3つは、後から直しにくい失敗です。渡した財産は戻らないので、親の介護や生活の費用を残してから額を決めます。
110万円以下の贈与でも、贈与契約書は必要ですか。
法律上は口約束でも贈与は成り立つので、必ず要るものではありません。ただ、申告をしない分、家族で作った記録が「贈与だった」ことを示す数少ない証拠になります。A4の紙1枚で足りるので、渡すたびに作っておくと安心です。
生前贈与で、年間いくらまでなら申告しなくてよいですか。
暦年課税なら、受け取った人1人あたり、1月1日から12月31日までの合計が110万円以下であれば申告は要りません。数えるのは渡した人ごとではなく、受け取った人ごとです。父と母から同じ年に110万円ずつ受け取ると、合計220万円になり申告が必要です。
現金を手渡しで渡してもよいですか。
手渡しが禁止されているわけではありません。ただ、いつ・誰から・いくら渡ったかの記録が残らず、あとで説明できなくなります。受け取った人が自分の口座に入金しても、出どころは分かりません。振込にしておくのが確実です。
贈与税の申告には、どんな書類が要りますか。
贈与税の申告書と、マイナンバーと本人確認のための書類が基本です。不動産なら評価の資料(固定資産評価証明書や路線価の資料)も手元に用意します。相続時精算課税を選ぶ年は、選択届出書と戸籍謄本などの添付書類が加わります。添付書類は年によって変わることがあるので、国税庁の申告の手引きで確認してください。
親が認知症になったら、生前贈与はできますか。
贈与は契約なので、渡す人に判断する力が必要です。認知症が進んで意思の確認ができなくなると、贈与はできません。成年後見人がついても、本人の財産を守る立場なので、相続対策としての贈与は原則できなくなります。生前贈与は、親が元気なうちにしか選べない方法です。
あわせて読みたい
- 生前贈与はいくらまで非課税?年110万円を正しく使うやり方(振込・契約書・7年加算)
- 生前贈与で不動産の名義変更を自分でする手順と費用
- 生前贈与の加算7年はいつから?2027年1月から延び始める早見表と孫への贈与
- 実家を親が生きているうちに名義変更・売却するとどうなる|贈与税・相続税・3,000万円控除の比較
- 相続税はいくらから?基礎控除の早見表・親子の場合・かからない人
参考にした公的情報
- 国税庁 タックスアンサーNo.4402「贈与税がかかる場合」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4402.htm - 国税庁 タックスアンサーNo.4408「贈与税の計算と税率(暦年課税)」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4408.htm - 国税庁 タックスアンサーNo.4429「贈与税の申告と納税」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4429.htm - 国税庁 タックスアンサーNo.4161「贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4161.htm - 国税庁 タックスアンサーNo.4103「相続時精算課税の選択」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4103.htm - 国税庁 タックスアンサーNo.4632「上場株式の評価」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hyoka/4632.htm - 法務局「不動産登記の申請書様式について」(所有権移転登記申請書(贈与))
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/minji79.html - e-Gov法令検索「民法」(第549条・第550条・第903条・第1044条)
https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
※本記事は2026年10月時点の国税庁・法務局の公開情報(国税庁は法令等基準日:令和8年4月1日現在)と民法の条文にもとづく一般的な仕組みの説明です。税額の計算や課税方式の選択、贈与の方法は家族の状況によって変わります。実際の判断は税理士・税務署、登記は司法書士・法務局にご確認ください。
本記事はFP(ファイナンシャル・プランナー)・生命保険募集人 門田 博之監修のもと、一般的な情報提供を目的として作成しています。個別の税額の計算や法的な判断は、税理士・弁護士などの専門家にご確認ください。
