死亡届の出し方と書き方|期限7日・出す場所・届出人・提出後に役所でできること

病院で死亡診断書を受け取ったとき、「死亡届は7日以内に出してください」と言われた。けれど、どの役所へ、誰が、何を持って行くのかが分からない。落ち着いて調べる余裕のない時期に、まず知っておきたいことを順に整理します。

この記事は、死亡届そのものの出し方と書き方、そして出したあとに役所でできる手続きの案内です。内容は2026年10月8日時点の、法務省と市区町村、日本年金機構の公式案内にもとづきます。

目次

先に結論:期限は7日、出す先は3つのどれでもよい

この記事の結論

  1. 死亡届は、亡くなったことを知った日から7日以内(その日を含む)に出します。国外で亡くなったときは3か月以内です。手数料はかかりません。
  2. 出す先は、亡くなった場所、亡くなった人の本籍地、届出人の所在地のうち、どこの市区町村役場でも構いません。
  3. 用紙は、医師が書く死亡診断書(死体検案書)と一体になっています。家族が書くのは届出人の側の欄です。

火葬の日程は、死亡届を出す時間にも関わります。この記事では、期限と出す場所、届出人、書き方、当日の流れ、提出後の手続きの順に説明します。

期限と出す場所

項目内容
期限死亡の事実を知った日から、その日を含めて7日以内。国外で亡くなったときは、知った日から3か月以内(法務省・横浜市)
7日目が役所の休みのとき翌開庁日が期限になります(横浜市)
出す先亡くなった場所、亡くなった人の本籍地、届出人の所在地のいずれかの市区町村役場(法務省)
手数料かかりません(法務省)
添えるもの死亡診断書または死体検案書1通。用紙は死亡届と一体です(法務省)
※受付時間や、当日に持っていくものは市区町村で違います。出す先の窓口の案内も確認してください(2026年10月時点)。

「届出人の所在地」には、一時的に滞在している場所も含まれます。遠方で亡くなった場合でも、自宅に近い役所に出せることがあります。法務省は、届出地を理由に受理を断られた例があったとして、注意を呼びかけています。出す前に、窓口に電話で伝えておくと安心です。

誰が出せるのか:届出人

死亡届を出せる人(届出人)は、法務省の案内では次のとおりです。

  • 親族
  • 同居者、家主、地主、家屋や土地の管理人
  • 後見人、保佐人、補助人、任意後見人、任意後見受任者

後見人などが届出人になるときは、その資格を示す登記事項証明書などの原本が必要です(札幌市)。届出人の欄には、届出人本人が自分で署名します。ただし、署名ずみの届書であれば、届出人以外の人が役所へ持っていってもよいと札幌市は案内しています。

用紙の書き方:誰がどの欄を書くか

死亡届の用紙は、死亡診断書(死体検案書)と一体になっています。用紙は市区町村の窓口でもらえます(法務省・札幌市)。細かい記入の決まりは、法務省の記載要領と記載例で公開されています。記載例と事情が違うときは、出す先の市区町村に問い合わせます。

欄書く人ポイント
死亡診断書(死体検案書)の欄医師家族は書きません。氏名は医師本人が署名する決まりです(法務省の記載要領)
亡くなった人の氏名・生年月日・死亡したとき・ところ届出人死亡診断書の記載と食い違わないように合わせます
住所・世帯主届出人住民票や保険証で確かめます
本籍・筆頭者届出人戸籍謄本や、本籍入りの住民票で確かめます。分からないときは、下の記事を見てください
届出人の資格・住所・署名届出人署名は届出人本人が自分で書きます(札幌市)

本籍や筆頭者が分からないまま用紙を持っていくと、その場で止まります。亡くなった人の本籍は、亡くなった親の本籍地がわからない時の調べ方で、確かめ方を2つ紹介しています。住民票の取り方は住民票の取り方にまとめました。

死亡診断書を用意できない事情があるときは、出す先の市区町村に問い合わせてください(法務省)。

出す前に確かめること:コピーと火葬許可、夜間の出し方

  • コピーをとっておく:役所に出すと、死亡診断書の原本は戻ってきません。日本年金機構の案内では、死亡の事実を示す書類として「死亡診断書等のコピー」が使われる場面があります。提出の前に、写真かコピーを残しておくと、あとの手続きで助かることがあります。
  • 火葬許可:火葬をするときは、死亡届と一緒に「火埋葬許可申請書」を出します(横浜市)。札幌市の案内では、平日の8時45分から17時15分までに出せば、その場で火葬許可証が渡されます。夜間に出したときは、後日あらためて役所へ行く必要があります。
  • 夜間・休日:窓口が閉まっている時間は、夜間・休日の受付窓口が届書を預かります。この場合は「預かり扱い」で、その場では内容を確かめられません。翌開庁日以降に職員が確認し、不備がなければ、受け付けた日にさかのぼって受理されます(横浜市)。
  • 届出人の印鑑や本人確認書類:必要かどうかは、窓口によって違います。市区町村のページに記載がないことも多いため、電話で聞いておくと確実です。

葬儀の日取りと火葬場の予約は、死亡届を出す時間と重なります。火葬許可証がいつ受け取れるかを、役所と葬儀の担当者の両方に早めに確かめておくと、予定が組みやすくなります。

提出後に役所でできる手続きと、期限の目安

死亡届を出したあと、市区町村の窓口や年金事務所で続けて行う手続きがあります。横浜市のように、手続きの案内や申請書づくりを手伝う「お悔やみ窓口」を置く市区町村もあります。主なものを表にしました。

手続き期限の目安窓口補足
世帯主の変更届変更があった日から14日以内(名古屋市)区役所の市民課など世帯主が亡くなり、世帯員が2人以上残るとき。1人だけ残ったときは、その人が自動的に世帯主になるため届け出は不要です
国民健康保険・後期高齢者医療の保険証の返却と保険料の精算死亡から14日以内(高山市の例)市区町村の担当窓口期限や必要なものは市区町村で違います
介護保険証の返却速やかに(高山市の例)市区町村の福祉の担当窓口あとから保険料の返還の案内が届くことがあります
葬祭費(国民健康保険・後期高齢者医療)高山市は葬儀の翌日から2年以内市区町村の担当窓口高山市は5万円で、葬儀を行った人に支払われます。金額は市区町村で違います
年金の届け出日本年金機構のページに日数の記載はなく、「すみやかに」年金事務所機構にマイナンバーが登録されていれば、受給権者死亡届は原則省略できます。遅れると、受け取りすぎた分の返還を求められることがあります
※名古屋市・高山市・日本年金機構の公式案内(2026年10月時点)の例です。お住まいの市区町村では、期限や金額が違う場合があります。

亡くなった方が受け取っていない年金(未支給年金)は、生計をともにしていた遺族が請求できます。順位は、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、その他の3親等内の親族の順です。先の順位の人がいれば、後の順位の人は受け取れません(日本年金機構)。

死亡届が受理されると、亡くなった人の住民票は「除票」になります。除票の取り方は住民票の除票とはに載せています。そのほか、準確定申告の期限は準確定申告が必要な人と4か月の期限、相続税の申告の期限は相続税の申告期限10か月の数え方、妻が受け取る年金は遺族年金で妻はいくらで説明しています。葬儀の費用の負担については葬儀費用の相談が参考になります。

よくある質問

7日の数え方は、亡くなった日からですか、知った日からですか

期限は「死亡の事実を知った日から、その日を含めて7日以内」です(法務省・横浜市)。亡くなった日ではなく、知った日が1日目です。7日目が土日や祝日で役所が閉まっているときは、翌開庁日が期限になります(横浜市)。

遠くの病院で亡くなりました。どこの役所に出せばよいですか

亡くなった場所、亡くなった人の本籍地、届出人の所在地の、いずれかの市区町村役場に出せます(法務省)。届出人の所在地には、一時的な滞在先も含まれます。自宅に近い役所が使えるか、先に電話で確かめてください。

届出人でない人が、役所に持っていってもよいですか

届出人が自分で署名をした届書であれば、届出人以外の人が持っていってもよいと札幌市は案内しています。ただし、窓口で確認が必要になったとき、届出人にすぐ連絡がつくようにしておくと安心です。

死亡届を出すとき、お金はかかりますか

死亡届の提出に手数料はかかりません(法務省)。火葬許可証や、その後に取る戸籍謄本・住民票の写しなどは、別に手数料がかかる場合があります。

受理を断られたときは、どうしたらよいですか

死亡届が受け付けられなかったときは、家庭裁判所に不服を申し立てることができます(戸籍法第122条、法務省)。まずは、不備の内容を窓口で確かめ、直せるものはその場で直すのが早道です。


あわせて読みたい

参考にした公的情報

※本記事は2026年10月時点の公的機関の公開情報にもとづく手続きの一般的な案内です。期限・受付時間・金額は市区町村で異なり、個別の事情での判断はできません。実際に手続きする前に、出す先の市区町村と各窓口へご確認ください。

本記事は司法書士 今井 裕司(愛知第1112号/簡裁認定 第118116号)監修のもと、一般的な情報提供を目的として作成しています。個別の事情による判断は、専門家にご確認ください。

親の預金・保険、元気なうちに決めておくこと。30分無料で相談できます052-766-5650無料相談を申し込む
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「いまから相続」は、株式会社アシストプラスが運営する、相続の手続き・生前対策・終活に関する情報サイトです。愛知県内の相続相談先の選び方や費用相場、金融機関ごとの手続き、生前対策や終活の進め方など、地域の実情に即した実践的な情報をお届けしています。 なお、運営会社である株式会社アシストプラスには、「あいち相続あんしんセンター」代表を務める司法書士 今井裕司が一部出資しております。この関係性を踏まえ、記事内でのご紹介・ご案内は公平性を保つよう努めています。

目次