親の相続や年金の手続きで、戸籍謄本を出すように言われた。調べてみると、本籍はいまの住まいから遠い愛媛県の市町のまま。送り先も手数料も分からない。そんなときのために、愛媛県の20市町の郵送請求先と手数料を、1つの表にまとめました。
この記事の結論
- 郵送で頼むのは「本籍地の市町」です。宛先は市町ごとに違います。松山市は市民課の「郵便請求担当」、今治市は市民課の「郵送請求担当」が宛先です。上島町は、弓削・生名・岩城・魚島の4つの総合支所を郵送の請求先として載せています。20市町すべてで、郵送の案内と宛先を公式サイトで確認しました。
- 戸籍謄本の手数料は、20市町すべてで1通450円でした。除籍・改製原戸籍は、金額を確認できた市町はすべて1通750円です。支払いは、ゆうちょ銀行や郵便局で買う定額小為替が基本です。松山市・宇和島市・大洲市・伊予市・四国中央市など10市町は普通為替も、松山市・今治市・西条市など12市町は現金書留も使えると案内しています。
- 本人・配偶者・親・祖父母・子・孫の戸籍なら、最寄りの市区町村の窓口でまとめて取れる「広域交付」もあります。本籍地として戸籍証明書をコンビニで取れると確認できたのは松山市・伊予市・東温市・砥部町の4市町、マイナンバーカードを使うオンライン請求を確認できたのは今治市・宇和島市・伊方町の3市町です。
愛媛県の市区町村別 郵送請求先・手数料一覧
表は市、町の順で並んでいます。町は郡ごとにまとめています(愛媛県に村はありません)。本籍が合併前の旧町村名のときは、いまその地域を受け持つ市町の行を見てください。上島町は、4つの総合支所の宛先をすべて載せています。
「謄本/除籍」は1通あたりの手数料です。「コンビニ」「オンライン」は、本籍地としての戸籍証明書を取れるかどうかで、○は取れる、×は取れない、-は公式ページで確認できなかったものです。松山市のオンラインが×なのは、オンラインで請求できるのが戸籍の附票の写しだけで、戸籍証明書は対象外と案内しているためです。宛先は、送る前に「公式」リンクか電話でも確かめてください。
市(11市)
町(9町)
表で宛先が分かったら、次の手順で郵送します。本人・配偶者・父母・子などの戸籍なら、近くの市区町村の窓口で取れる「広域交付」も使えます。取れないケースや窓口での流れは戸籍の広域交付の使い方で説明しています。
郵送で戸籍謄本を請求する手順
郵送での請求は、次の5つをそろえて、表の宛先に送ります。請求書の書き方や日数の目安は、戸籍謄本を郵送で取り寄せる方法で詳しく説明しています。
- 請求書を用意する。表の「公式」リンクの先に、郵送用の請求書の様式を載せている市町が多くあります。八幡浜市は、一般用と、亡くなった人の戸籍が要るときの相続用の2種類の請求書を用意しています。西条市は電話での請求は受け付けておらず、内子町はメール・FAX・電話でも請求できないとしています。久万高原町は、請求する人と必要な人の関係が町の戸籍で確かめられないときは、関係が分かる戸籍のコピーを付けるよう求めています。
- 本人確認書類の写しを付ける。運転免許証やマイナンバーカードなどのコピーです。いまの住所が分かるものを求める市町がほとんどです。宇和島市・西条市・伊予市・久万高原町・伊方町・鬼北町は、郵送の請求ではパスポートは使えない(または住所の証明にならない)としています。八幡浜市は、住所が書かれていないパスポートなどを使うときは、住民票か戸籍の附票の写しも付けるよう求めています。伊方町は、顔写真付きなら1点、顔写真のない書類なら2点としています。八幡浜市・東温市・松前町・伊方町は、資格確認書などの記号・番号を隠すよう求めています。大洲市は、マイナンバーカードは写真の面だけでよいとしています。伊予市は、マイナンバーの通知カードは使えないとしています。
- 定額小為替を買う。ゆうちょ銀行や郵便局で、手数料の額面ぶんを買います。受取人の欄などには何も書かずに同封します。松山市・今治市・宇和島市・西条市・大洲市・四国中央市・久万高原町・内子町・愛南町は、切手(市町によっては収入印紙も)では払えないと明記しています。今治市・西条市・四国中央市は発行から6か月以内のものを使うよう求め、新居浜市は6か月を過ぎたものは受け付けないとしています。現金を受け付ける市町に現金で払うときは、現金書留で送ります。
- 返信用封筒を入れる。自分の宛名を書き、切手を貼ります。返送先は住民登録をしている住所に限る、と案内する市町がほとんどです。大洲市・四国中央市・西予市・久万高原町・鬼北町・愛南町は、勤務先などへは送れないとしています。久万高原町は「転送不可」で送るため、郵便の転送手続き中の人には届けられないとしています。今治市はレターパックやスマートレターでの返送もできるとしています。切手が足りないときは、上島町は受取人払い、鬼北町は着払いで送ると案内し、東温市は予備の切手を同封するよう求めています。
- 表の宛先に送る。本籍地の市町の行に書かれた宛先に、書類一式を郵送します。届くまでの目安は、伊方町が投函から1週間程度、西条市がおおむね1週間、今治市が1~2週間、愛南町が概ね10日程度、松山市が概ね2週間程度と案内しています。伊予市は、届いてから発送まで通常2~3日程度としています。急ぐときは、往復とも速達にするよう案内する市町が多くあります。
本籍地がわからないとき
送り先を探す前に、本籍がどこかを確かめる必要があります。本籍と筆頭者が載った住民票の写しを取る方法のほか、いくつかの調べ方があります。調べ方は本籍の調べ方にまとめました。住民票に本籍を載せる請求のしかたは住民票に本籍を載せる方法で説明しています。
近くの窓口でまとめて取れる「広域交付」
2024年3月1日から、本籍地が遠くても、最寄りの市区町村の窓口で戸籍証明書を請求できるようになりました。これが「広域交付」です。対象は、本人・配偶者・父母・祖父母・子・孫の戸籍です。
請求できるのは窓口に来た本人だけで、代理人は使えません。兄弟姉妹やおじ・おばの戸籍も対象外です。今治市・宇和島市・新居浜市・四国中央市をはじめ、県内の多くの市町が、公式サイトに広域交付の案内ページを設けています。使い方は戸籍の広域交付の使い方をご覧ください。
コンビニ・オンラインで取れる人
マイナンバーカードがあり、本籍地の市町が対応していれば、コンビニのマルチコピー機で戸籍証明書を取れます。この記事の表では、20市町のうち4市町(松山市・伊予市・東温市・砥部町)が「コンビニ」欄で○です。愛媛県内では、次のような点が公式ページに書かれています。
- 松山市は、本籍が松山市にあれば、住民票が市外にあっても、マイナンバーカードで全国のコンビニから戸籍証明書を取れると案内している
- 伊予市・東温市は、コンビニで取れるのはいまの戸籍の証明書(伊予市は戸籍の附票も)と案内している
- 砥部町は、戸籍証明書を取れるのは本籍が砥部町にある人だけで、町外に住む人は事前に利用登録が要るとしている。手数料は1通450円で、マイナンバーカードを更新したら登録をし直す
- 宇和島市・西条市は、戸籍はコンビニ交付では取れないと明記している
- 今治市・新居浜市・四国中央市・上島町のコンビニ交付の案内は、住民票の写しや印鑑登録証明書などだけで、戸籍についての記載がないため、表では「-」にしている
オンラインは、マイナンバーカードで電子申請をする形が一般的です。愛媛県では、今治市・宇和島市・伊方町が、公式ページで戸籍証明書のオンライン請求を案内しています。今治市は、請求できるのはいまの戸籍の証明書だけで、除籍・改製原戸籍は郵送で請求するよう案内しています。支払いはPayPayかクレジットカードで、手数料のほかに郵送料(原則110円)がかかり、届くまで1~2週間ほどです。宇和島市は、除籍を除く戸籍の証明書を請求できます。伊方町は、マイナポータルの「ぴったりサービス」で、戸籍謄本・抄本のほか除籍・改製原戸籍も請求でき、手数料のほかに送料がかかります。どれもマイナンバーカードが要り、今治市・伊方町は、カードの暗証番号の入力や、カードを読み取れるスマートフォンなども要るとしています。松山市のオンライン請求は、戸籍の附票の写しだけが対象です。請求できる人や証明書の範囲は市町ごとに違うので、使う前に各市町のページで確かめてください。手順の一般的な流れは戸籍謄本をコンビニで取る方法と戸籍謄本のオンライン請求にまとめています。
よくある質問
定額小為替はどこで買えますか
ゆうちょ銀行か郵便局の貯金窓口で買えます。券種は50円から1,000円までの12種類で、450円券と750円券もあります。発行手数料は1枚につき200円で、有効期間は発行から6か月です。謄本1通なら、450円券1枚に手数料200円を足した650円を窓口で払います(ゆうちょ銀行)。為替には何も書かずに同封するよう案内する市町が多くあります。
何通頼めばよいですか
提出先によって違うので、銀行、年金事務所、法務局など、出す先に必要な種類と通数を先に確かめてください。たとえば謄本1通と除籍2通なら、額面は450円+750円+750円で1,950円です。為替の枚数に応じて、発行手数料も別にかかります。鬼北町は、手数料が足りないと発送が遅れると案内しています。
相続で、出生から死亡までの戸籍が必要なときは
いまの戸籍から、除籍、改製原戸籍の順にさかのぼって集めます。本籍を何度か移している場合は、本籍地ごとに請求先が変わります。愛媛県内の本籍地は、この記事の表で宛先を探してください。八幡浜市のように、相続用の請求書を用意している市町もあります。さかのぼり方は除籍謄本・改製原戸籍の取り方で説明しています。
本籍が合併前の町や村の名前のままです。どこに送ればよいですか
いまその地域を受け持つ市町に送ります。たとえば上島町は、弓削・生名・岩城・魚島の4つの総合支所を、郵送の請求先として載せています。旧町村名でどの市町か分からないときは、表の市町の戸籍担当に電話で確かめてから送ると、行き違いを防げます。
電話やメールで請求できますか
戸籍の請求は、書類を郵送する形が基本です。西条市は電話での請求はできないとしています。内子町は、電子メール・FAX・電話では請求できないとしています。電話は、送る前に宛先や手数料を確かめるときに使ってください。
参考にした公的情報
- 表の出典:各市区町村の公式サイト(表の「公式」リンク)
- 法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00082.html
- ゆうちょ銀行「定額小為替」https://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/sokin/hikoza/kj_sk_hkz_kogawase.html
- コンビニ交付「利用できる市区町村」(地方公共団体情報システム機構)https://www.lg-waps.go.jp/01-04.html
※本記事は2026年10月23日時点の、各市町村の公式ページなどにもとづく一般的な整理です。宛先・手数料は変更されることがあります。送る前に、公式ページで最新の内容をご確認ください。
全国の一覧は戸籍謄本の郵送請求先 都道府県別一覧にまとめています。
ほかの都道府県の郵送請求先一覧:愛知県/岐阜県/静岡県/三重県/東京都/神奈川県/埼玉県/千葉県/大阪府/京都府/兵庫県/福岡県/北海道/茨城県/広島県/宮城県/新潟県/長野県/栃木県/群馬県/岡山県/福島県/熊本県/鹿児島県/沖縄県/滋賀県/奈良県
手続きが落ち着いたら:残ったお父さま・お母さまのこと
片方の親が亡くなった後は、残った親の相続(二次相続)で税金のかかり方や分け方が変わります。預金の置き場所、認知症への備え、遺言、受取人の名義など、元気なうちに確かめておきたい5つをまとめました。
二次相続で確かめる5つを見る
本記事は司法書士 今井 裕司(愛知第1112号/簡裁認定 第118116号)監修のもと、一般的な情報提供を目的として作成しています。個別の事情による判断は、専門家にご確認ください。