親の相続や年金の手続きで、戸籍謄本を出すように言われた。調べてみると、本籍はいまの住まいから遠い滋賀県の市町のまま。送り先も手数料も分からない。そんなときのために、滋賀県の19市町の郵送請求先と手数料を、1つの表にまとめました。
この記事の結論
- 郵送で頼むのは「本籍地の市町」です。宛先は市町ごとに違います。大津市と長浜市は専用の郵便番号があり、住所を書かなくても届くと案内しています。愛荘町は、本庁ではなく秦荘支所の郵便請求担当が宛先です。郵送の案内を公式サイトで確認できたのは18市町で、甲良町は案内を読み取れず、公式サイトへのリンクだけにしています。
- 手数料は、確認できた18市町のすべてで、戸籍謄本が1通450円、除籍・改製原戸籍が1通750円でした。支払いは、ゆうちょ銀行や郵便局で買う定額小為替が基本です。大津市・彦根市・長浜市・東近江市は現金書留も使えると案内しています。長浜市は、郵送の手数料をクレジットカードやPayPayでも払えます。
- 本人・配偶者・親・祖父母・子・孫の戸籍なら、最寄りの市区町村の窓口でまとめて取れる「広域交付」もあります。本籍地として戸籍証明書をコンビニで取れると確認できたのは14市町、マイナンバーカードを使うオンライン請求を確認できたのは草津市・栗東市・甲賀市・野洲市・東近江市・竜王町の6市町です。
滋賀県の市区町村別 郵送請求先・手数料一覧
表は市、町の順で並んでいます。本籍が合併前の旧町村名のときは、いまその地域を受け持つ市町の行を見てください。たとえば甲賀市は、旧甲西町・旧石部町の戸籍は湖南市に請求するよう案内しています。彦根市・野洲市は、公式ページにある郵送用の請求書(PDF)に書かれた宛先を、表に載せています。
「謄本/除籍」は1通あたりの手数料です。「コンビニ」「オンライン」は、本籍地としての戸籍証明書を取れるかどうかで、○は取れる、×は取れない、-は公式ページで確認できなかったものです。宛先欄に「役場・担当課の所在地です」と添えた2市(近江八幡市・守山市)は、公式ページに郵送専用の宛先が見当たらず、市民課の所在地を載せています。宛先は、送る前に「公式」リンクか電話でも確かめてください。
市(13市)
町(6町)
表で宛先が分かったら、次の手順で郵送します。本人・配偶者・父母・子などの戸籍なら、近くの市区町村の窓口で取れる「広域交付」も使えます。取れないケースや窓口での流れは戸籍の広域交付の使い方で説明しています。
郵送で戸籍謄本を請求する手順
郵送での請求は、次の5つをそろえて、表の宛先に送ります。請求書の書き方や日数の目安は、戸籍謄本を郵送で取り寄せる方法で詳しく説明しています。
- 請求書を用意する。表の「公式」リンクの先に、郵送用の請求書の様式を載せている市町が多くあります。彦根市は、昼間に連絡がつく電話番号の記入を必須としています。書類に不備があったときに連絡を受けるためです。本人が載っていない除籍などを請求するときは、請求する人との関係が分かる戸籍のコピーを付けるよう求める市町もあります(草津市・彦根市など)。
- 本人確認書類の写しを付ける。運転免許証やマイナンバーカードなどのコピーです。いまの住所が分かるものを求める市町がほとんどです。大津市は、戸籍の請求では原則として顔写真付きの証明書が必要としています。野洲市・豊郷町は、顔写真付きなら1点、顔写真のない書類なら2点としています。彦根市・長浜市・栗東市・高島市・東近江市・日野町などは、マイナンバーカードは表面だけを写すよう求めています。長浜市・高島市・東近江市・日野町は、資格確認書(保険証)の番号を隠すよう求めています。彦根市・長浜市・野洲市は、マイナンバーの通知カードは使えないとしています。
- 定額小為替を買う。ゆうちょ銀行や郵便局で、手数料の額面ぶんを買います。受取人の欄などには何も書かずに同封します。大津市・彦根市・長浜市・栗東市・野洲市・米原市・愛荘町などは、切手(市町によっては収入印紙も)では払えないと明記しています。大津市・長浜市・栗東市は普通為替も使えると案内しています。栗東市は、発行から6か月以内の為替を使うよう求めています。
- 返信用封筒を入れる。自分の宛名を書き、切手を貼ります。返送先は住民登録をしている住所に限る、と案内する市町がほとんどです。米原市は、勤務先などへは送れないとしています。湖南市・米原市は、切手が足りないときは受取人が不足分を払う形で送ると案内しています。草津市・甲賀市・日野町は、返信用の切手の例として110円を挙げています。
- 表の宛先に送る。本籍地の市町の行に書かれた宛先に、書類一式を郵送します。届くまでの目安は、大津市・長浜市・守山市・日野町が1週間程度、米原市が1週間から10日程度、栗東市が1週間以上、彦根市が約2週間と案内しています。湖南市は、受け付けてから発送まで数日で、年度末や年末年始などは1週間程度かかる場合があるとしています。急ぐときは、返信用封筒に速達分の切手を貼るよう案内する市町が多くあります。
本籍地がわからないとき
送り先を探す前に、本籍がどこかを確かめる必要があります。本籍と筆頭者が載った住民票の写しを取る方法のほか、いくつかの調べ方があります。調べ方は本籍の調べ方にまとめました。住民票に本籍を載せる請求のしかたは住民票に本籍を載せる方法で説明しています。
近くの窓口でまとめて取れる「広域交付」
2024年3月1日から、本籍地が遠くても、最寄りの市区町村の窓口で戸籍証明書を請求できるようになりました。これが「広域交付」です。対象は、本人・配偶者・父母・祖父母・子・孫の戸籍です。
請求できるのは窓口に来た本人だけで、代理人は使えません。兄弟姉妹やおじ・おばの戸籍も対象外で、郵送での請求には使えません。彦根市・近江八幡市・草津市・守山市・栗東市・甲賀市・野洲市・東近江市・日野町・竜王町・多賀町などは、公式サイトに広域交付の案内ページを設けています。使い方は戸籍の広域交付の使い方をご覧ください。
コンビニ・オンラインで取れる人
マイナンバーカードがあり、本籍地の市町が対応していれば、コンビニのマルチコピー機で戸籍証明書を取れます。この記事の表では、19市町のうち14市町(大津市・彦根市・長浜市・近江八幡市・草津市・守山市・栗東市・甲賀市・野洲市・湖南市・高島市・東近江市・米原市・多賀町)が「コンビニ」欄で○です。滋賀県内では、次のような点が公式ページに書かれています。
- 彦根市・近江八幡市・草津市・守山市・栗東市・高島市・東近江市・米原市は、本籍がその市にあれば、住所が市外でも、事前の利用登録をすると戸籍証明書を取れる。登録には、彦根市・守山市・栗東市が5開庁日(営業日)ほど、米原市が1週間ほどかかると案内している
- 野洲市は「野洲市に住所および本籍地の両方がある人のみ」としていて、市外に住む人は取れない。多賀町も、利用できる人を町に住民登録がある人としている
- 彦根市・草津市・守山市・栗東市・高島市・野洲市・米原市は、除籍・改製原戸籍はコンビニでは取れないと案内している。取れるのはいまの戸籍の証明書で、古い戸籍は郵送か窓口で請求する
- コンビニでの戸籍謄本の手数料は、大津市・草津市・守山市・栗東市・野洲市・高島市・近江八幡市・米原市などで1通350円と、窓口や郵送より100円安い。利用時間は、栗東市・高島市・多賀町が午前6時30分から午後11時までと案内している
- 竜王町は、コンビニ交付で取れるのは住民票・印鑑登録証明書・所得証明書・課税証明書で、戸籍は取れないとしている
オンラインは、マイナンバーカードで電子申請をする形が一般的です。滋賀県では、草津市・栗東市・甲賀市・野洲市・東近江市・竜王町が、公式ページで戸籍証明書のオンライン請求を案内しています。いずれも本籍がその市町にあることが前提で、マイナンバーカードの署名用電子証明書(6~16けたの暗証番号)と、カードを読み取れるスマートフォンなどが要ります。手数料はクレジットカードなどで払い、証明書は郵送で届きます(栗東市・野洲市・竜王町などは、住民票の住所へ送ると案内)。栗東市と竜王町は除籍・改製原戸籍も請求できると案内し、甲賀市は「出生から死亡まで等の連続した戸籍」も一覧に載せています。請求できる人の範囲(本人・配偶者・直系の親族など)は市町ごとに違うので、使う前に各市町のページで確かめてください。手順の一般的な流れは戸籍謄本をコンビニで取る方法と戸籍謄本のオンライン請求にまとめています。
よくある質問
定額小為替はどこで買えますか
ゆうちょ銀行か郵便局の貯金窓口で買えます。券種は50円から1,000円までの12種類で、450円券と750円券もあります。発行手数料は1枚につき200円で、有効期間は発行から6か月です。謄本1通なら、450円券1枚に手数料200円を足した650円を窓口で払います(ゆうちょ銀行)。為替には何も書かずに同封するよう案内する市町が多くあります。
何通頼めばよいですか
提出先によって違うので、銀行、年金事務所、法務局など、出す先に必要な種類と通数を先に確かめてください。たとえば謄本1通と除籍2通なら、額面は450円+750円+750円で1,950円です。為替の枚数に応じて、発行手数料も別にかかります。彦根市は、出生から死亡までの一連の戸籍は3~5種類になることが多く、手数料は2,250円~3,750円程度が目安としています。米原市は、必要な戸籍の数は前もって分からないため手数料を多めに入れるよう求め、余りは定額小為替か切手で返すとしています。
相続で、出生から死亡までの戸籍が必要なときは
いまの戸籍から、除籍、改製原戸籍の順にさかのぼって集めます。本籍を何度か移している場合は、本籍地ごとに請求先が変わります。滋賀県内の本籍地は、この記事の表で宛先を探してください。甲賀市は、オンライン請求でも「出生から死亡まで等の連続した戸籍」を請求できると案内しています。さかのぼり方は除籍謄本・改製原戸籍の取り方で説明しています。
本籍が合併前の町や村の名前のままです。どこに送ればよいですか
いまその地域を受け持つ市町に送ります。たとえば甲賀市は、旧甲西町・旧石部町の戸籍は湖南市に請求するよう案内しています。旧町村名でどの市町か分からないときは、表の市町の戸籍担当に電話で確かめてから送ると、行き違いを防げます。
振り仮名(フリガナ)が書かれた戸籍謄本は取れますか
戸籍法の改正で、戸籍に氏名の振り仮名が記載されるようになりました。草津市は、氏名の振り仮名が記載された戸籍謄本は交付まで数週間かかる場合があり、必要なときは前もって申し出るよう案内しています。振り仮名入りのものを求められたときは、送る前に本籍地の市町に問い合わせてください。
参考にした公的情報
- 表の出典:各市区町村の公式サイト(表の「公式」リンク)
- 法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00082.html
- ゆうちょ銀行「定額小為替」https://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/sokin/hikoza/kj_sk_hkz_kogawase.html
- コンビニ交付「利用できる市区町村」(地方公共団体情報システム機構)https://www.lg-waps.go.jp/01-04.html
※本記事は2026年10月21日時点の、各市町村の公式ページなどにもとづく一般的な整理です。宛先・手数料は変更されることがあります。送る前に、公式ページで最新の内容をご確認ください。
全国の一覧は戸籍謄本の郵送請求先 都道府県別一覧にまとめています。
ほかの都道府県の郵送請求先一覧:愛知県/岐阜県/静岡県/三重県/東京都/神奈川県/埼玉県/千葉県/大阪府/京都府/兵庫県/福岡県/北海道/茨城県/広島県/宮城県/新潟県/長野県/栃木県/群馬県/岡山県/福島県/熊本県/鹿児島県/沖縄県/奈良県/愛媛県
手続きが落ち着いたら:残ったお父さま・お母さまのこと
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本記事は司法書士 今井 裕司(愛知第1112号/簡裁認定 第118116号)監修のもと、一般的な情報提供を目的として作成しています。個別の事情による判断は、専門家にご確認ください。