世帯主変更届【2026年】死亡したとき不要な場合・期限14日・必要なもの

世帯主変更届

世帯主だった父が亡くなり、死亡届は葬儀社が出してくれた。けれど役所から「世帯主の変更も要りますか」と聞かれて、答えに詰まった。こうした場面は珍しくありません。

この記事では、世帯主変更届を出す必要がある場合とない場合を早見表で分け、期限の14日、出す場所、必要なもの、代理人が出すときの委任状、一緒に済ませたい手続きを順に整理します。内容は2026年10月時点の法令と市区町村の公式案内をもとにしています。

目次

先に結論:15歳以上の人が2人以上残るときだけ出す

この記事の結論

  1. 出すのは一部の世帯だけ:亡くなった世帯主の住民票に、15歳以上の人が2人以上残るときに出します。残ったのが1人なら不要です。
  2. 期限は14日:亡くなった日から14日以内に、住んでいた市区町村の窓口へ。手数料はかかりません。
  3. 持ち物は少ない:窓口に行く人の本人確認書類が基本です。国民健康保険に入っている人は資格確認書なども持参します。

世帯主変更届は、住民票の「世帯主」を書き換えるための届出です。住民基本台帳法という法律で、世帯主が変わった日から14日以内に届け出ると決められています。ただし、だれが世帯主になるか役所から見て明らかなときは、出さなくてよい扱いです。

世帯主変更届が必要な場合・不要な場合の早見表

判断の目安は「亡くなった人の住民票に、15歳以上の人が何人残るか」です。中央区や浜松市などの案内も、この「15歳以上が2人以上」を目安にしています。

亡くなった世帯主の住民票に残った人届出理由・補足
だれも残らない(一人暮らしだった)不要死亡届で住民票が消除され、世帯もなくなります。
1人だけ残った(例:夫が亡くなり妻だけ)不要残った人が自動的に世帯主になります。法令で届出不要とされています。
15歳以上は1人、ほかは15歳未満の子だけ多くの市区町村で不要15歳以上の人が世帯主になるのが明らかなためです。扱いは住所地の窓口で確認を。
15歳以上が2人以上残った(例:母と同居の長男)必要だれを世帯主にするか決めて届け出ます。
世帯主以外の家族が亡くなった不要世帯主は変わらないため。死亡届だけで住民票は整理されます。
※出典:住民基本台帳法第25条・同法施行令第25条、中央区・浜松市・目黒区・静岡市の公式案内をもとに整理(2026年10月時点)。

世帯主変更届が不要になるのはどんなとき?

法令で届出が要らないとはっきり書かれているのは、世帯主以外の人が1人になった場合です(住民基本台帳法施行令第25条)。60〜80代のご夫婦で一方が亡くなり、もう一方が一人で暮らす形なら、この届出は要りません。

15歳以上の大人1人と15歳未満の子が残る場合も、多くの市区町村は「新しい世帯主が明らか」として届出を求めていません。孫と同居している場合などは、念のため窓口で確認すると安心です。

同居の子がいると「必要」になりやすい

父・母・同居の長男の3人世帯で父が亡くなると、15歳以上が2人残ります。この場合は、母と長男のどちらを世帯主にするか決めて届け出ます。世帯主はその世帯の暮らしの中心になる人で、だれにするかは家族で決めて構いません。

世帯主変更届の期限・出す場所・届け出る人

項目内容
期限世帯主が亡くなった日(世帯主が変わった日)から14日以内。最終日が閉庁日なら次の開庁日まで、と案内する市区町村があります。
出す場所亡くなった人が住んでいた市区町村の住民票の窓口(区役所・市役所、一部の支所や出張所)。
届け出る人新しく世帯主になる人、または同じ世帯の人。別世帯の人は委任状があれば代理で出せます。
手数料届出自体はかかりません(北九州市などが明記)。住民票の写しを同時に取る場合は、その分の手数料が別にかかります。
用紙窓口の「住民異動届」に記入するのが一般的。様式名は市区町村で異なります。
※出典:住民基本台帳法第25条、浜松市・目黒区・静岡市・中央区・北九州市・横浜市の公式案内をもとに整理(2026年10月時点)。

受付の窓口や時間は市区町村ごとに違います。たとえば浜松市は区役所の区民生活課や一部の協働センター、目黒区は区役所と地区サービス事務所、静岡市は各区役所と一部の支所で受け付けています。横浜市のように、区役所でだけ受け付け、行政サービスコーナーでは届出できない市もあります。行く前に住所地の公式サイトで窓口を確かめてください。

死亡届と同じ日に済ませることもできます。死亡届の出し方は死亡届の出し方と書き方(期限7日・出す場所・届出人)にまとめています。

世帯主変更届の必要書類チェックリスト(世帯主の変更に必要なもの)

世帯主の変更に必要なものは、思ったより少なめです。基本は窓口に行く人の本人確認書類だけで、残った家族の状況に応じて保険の書類などを足します。

  • □ 窓口に行く人の本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など顔写真付きのもの1点。ない場合は健康保険の資格確認書や年金手帳など複数)
  • □ 代理人が行く場合は委任状(届け出る本人か同じ世帯の人が書いたもの)
  • □ 残った家族が国民健康保険に入っている場合は、その資格確認書など(世帯主の表示が変わるため)
  • □ 介護保険の被保険者証(求める市区町村がある)
  • □ 印鑑(自分で署名するなら不要とする市区町村が多い)
  • □ 外国籍の家族がいて続柄が変わる場合は、続柄を証明する書類と訳文

亡くなった人の戸籍謄本や死亡診断書の写しは、世帯主変更届そのものには通常いりません。死亡届が先に受理されていれば、役所の側で死亡を確認できるためです。

窓口での手順と、代理人が出すときの注意

  1. 必要かどうかを確かめる。上の早見表で、住民票に残る15歳以上の人を数えます。住民票の写しを取ると、世帯の顔ぶれがはっきりします。
  2. 新しい世帯主を家族で決める。収入の多さで決める決まりはありません。国民健康保険料の通知が世帯主に届く点は考えておきます。
  3. 持ち物をそろえる。本人確認書類、必要なら委任状や保険の書類を用意します。
  4. 窓口で住民異動届に記入して出す。「世帯主変更」の欄に印を付け、新旧の世帯主と変わった日を書きます。
  5. 関連する窓口を回る。国民健康保険や介護保険の担当に案内されることがあります。

別に暮らす子が代わりに出すとき

親と別の世帯で暮らす子が手続きする場合は、委任状が必要です。家族であっても世帯が違えば必要、と案内する市区町村があります。母が新しい世帯主になるなら、母に委任状を書いてもらい、子は自分の本人確認書類を持っていきます。

委任状の様式は、多くの市区町村が公式サイトに載せています。決まった様式でなくても、必要な事項が書いてあれば受け付けるとする市もあります。

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期限の14日を過ぎたらどうなるか

14日を過ぎても、世帯主変更届は受け付けてもらえます。気づいた時点で、早めに窓口へ届け出ます。

法律上は、正当な理由なく届出をしない人は5万円以下の過料(行政上の罰金のようなもの)の対象になります(住民基本台帳法第52条第2項)。死亡届と一緒に済ませておくと、出し忘れを防げます。

届出をしないままだと、住民票の世帯主欄が亡くなった人のままに見える状態が続きます。住民票の写しを相続や名義変更で使うときに、窓口で説明を求められる原因になります。

一緒にする手続きと、損しやすい点

世帯主が変わると、住民票以外にも影響が出ます。同じ日に役所で済ませやすいものを挙げます。死亡後の手続き全体を期限の順に確かめたいときは、死亡後の手続き一覧表(順番・期限別チェックリスト)も使ってください。

  • □ 亡くなった人の健康保険・介護保険の資格喪失と書類の返却(死亡後の保険証返却と資格喪失の手続き)
  • □ 残った家族の国民健康保険の世帯主の変更(保険料の通知先が変わる)
  • □ 葬祭費の申請(国民健康保険・後期高齢者医療の場合)
  • □ 相続や名義変更に使う住民票の写し・除票の取得(変更後に取る)

国民健康保険料の通知は新しい世帯主に届く

国民健康保険料を納める義務は世帯主にあります(国民健康保険法第76条)。世帯主が国保に入っていなくても、家族に加入者がいれば世帯主あてに通知が届きます。会社の健康保険に入っている長男を世帯主にすると、長男あてに母の国保料の通知が届く、ということが起こります。

世帯主と戸籍の筆頭者は別のもの

世帯主変更届で変わるのは住民票だけです。戸籍の最初に書かれている「筆頭者」は、亡くなっても変わりません。違いは筆頭者とは?意味と亡くなったら変わるかで説明しています。

世帯を分けたい・合わせたいときは別の届出

同じ家に住む家族で、住民票の世帯を分けたり一つにまとめたりする届出もあります。これも世帯変更の届出の一種で、期限は同じく14日以内です。介護保険料などへの影響もあるため、決める前に世帯分離のやり方とメリット・注意点も読んでおくと判断しやすくなります。

今日できる一歩

  1. 亡くなった人の住民票に、15歳以上の人が何人残るかを数えてみる。2人以上なら、新しい世帯主をだれにするか家族で話し、死亡届と同じ日に出せるよう本人確認書類を用意しておく。

世帯主変更届のよくある質問

世帯主が死亡して妻だけが残りました。世帯主変更届は必要ですか?

不要です。残ったのが1人だけなら、その人が自動的に世帯主になります。死亡届が受理されれば住民票も整理されます。

世帯主変更届の必要書類に、亡くなった人の書類はいりますか?

通常はいりません。窓口に行く人の本人確認書類が基本で、代理人なら委任状、国保に入っている家族がいればその資格確認書などを持参します。

新しい世帯主は、年長者でないといけませんか?

決まりはありません。15歳以上の世帯員の中から、家族で決めた人を届け出ます。国保料の通知先になる点を考えて決めるとよいでしょう。

遠方に住む子が、郵送やオンラインで出せますか?

窓口での届出が基本です。郵送やオンラインに対応しているかは市区町村で違うため、住所地の住民票の担当に確認してください。窓口へ行く場合は委任状を用意します。

世帯主を変えたあと、住民票の写しはいつ取ればいいですか?

届出が受理された後に取ると、新しい世帯主が載った写しになります。相続の手続きで使う場合は、提出先が求める種類(世帯全員か一部か、続柄の記載の有無)を先に確かめておきます。

参考にした公的情報

※本記事は2026年10月時点の法令と公的機関の公開情報をもとにした一般的な整理です。窓口、受付時間、持ち物、15歳未満の子が残る場合の扱いなどは市区町村によって異なります。手続きの前に、亡くなった方が住んでいた市区町村の住民票の担当窓口でご確認ください。

本記事はFP(ファイナンシャル・プランナー)・生命保険募集人 門田 博之監修のもと、一般的な情報提供を目的として作成しています。個別の税額の計算や法的な判断は、税理士・弁護士などの専門家にご確認ください。

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この記事を書いた人

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