お歳暮が届いた。ありがたいけれど、お礼はどう伝えればよいのだろう。電話ですませてよいのか、はがきを出したほうがよいのか、いつまでに出せば失礼にならないのか。年末の忙しい時期だけに、迷うところです。
この記事では、お礼を伝える手段の使い分けと出す時期の目安、そのまま写せる文例5つを紹介します。決まりが一つあるわけではなく、相手との間柄で選ぶのが基本です。2026年10月時点の一般的なマナーとして読んでください。
この記事の結論
- お礼は、品物が届いたらなるべく早く伝えます。文面のお礼状は、届いてから3日以内が一つの目安です(ビジネス向けの案内)。
- 親しい相手は、電話やメールでも構いません。目上の方やあらたまった相手には、手書きのはがきや手紙が丁寧です。電話で伝えてから、お礼状を出す方法もあります。
- 遅れたときは、お詫びを一言だけ添え、言い訳は書きません。喪中の相手には「ご健勝」など祝う言葉を避けますが、お礼状は出してよいとされます。
お礼を伝える手段と、出す時期の目安
お歳暮は、12月上旬から25日ごろまでに届けるのが一般的で、遅くても23日までには届けたいとされています(髙島屋)。贈る側は、この時期に合わせて手配します。お礼は、品物が届いたらなるべく早く、電話・メール・お礼状で伝えましょう、と髙島屋は案内しています。
お礼状には、品物が無事に届いたことを知らせる役目もあります(All About、冠婚葬祭ガイドの中山みゆきさん)。遅くなるほど、相手は「届いたのかな」と気にかけることになります。
お礼状の書き方の型
文面は、次の順に書くと、迷わずまとまります。
- 頭語(「拝啓」など)と、季節のあいさつ
- 品物をいただいたことへのお礼
- 品物への感想(実際に食べた、使った様子を一言)
- 相手の健康や暮らしを気づかう言葉
- 結びの言葉(「まずは書中にてお礼まで」など)
- 日付と、自分の名前
感想は、実際にあったことを書きます。「家族で食べました」「孫がよろこびました」など、ご自分の様子を一言添えるだけで、気持ちが伝わります。
そのまま写せる文例5つ
〇〇の部分は、ご自分の言葉に置きかえてください。
文例1:目上の方・親戚へ(丁寧めのはがき)
拝啓 師走に入り、寒さも厳しくなってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
このたびは、結構なお歳暮の品をお贈りいただき、まことにありがとうございました。
さっそく家族でいただきました。〇〇はとてもおいしく、皆で楽しませていただきました。
本年も何かとお心にかけていただき、心よりお礼申し上げます。
寒さに向かう折、どうぞお体を大切にお過ごしください。
まずは書中にて、お礼申し上げます。
敬具
令和〇年十二月〇日 〇〇〇〇
文例2:親しい人へ(短めのはがき)
年の瀬のお忙しいなか、お心づかいの品をありがとうございました。
届いた日に、さっそく〇〇をいただきました。毎年楽しみにしています。
寒い日が続きますので、風邪など召されませんように。どうぞよいお年をお迎えください。
取り急ぎ、お礼まで。
十二月〇日 〇〇〇〇
文例3:仕事の関係の方へ(封書・白い便箋に縦書き)
拝啓 歳末を迎え、何かとご多忙な日々をお過ごしのことと拝察申し上げます。
平素は格別のお引き立てをいただき、厚くお礼申し上げます。
このたびは、結構なお品をご丁寧にお贈りいただき、まことにありがとうございました。皆でありがたく頂戴いたしました。
来年も変わらぬご指導を賜りますよう、お願い申し上げます。
末筆ながら、皆様のご健康と新年のご多幸をお祈りいたします。
まずは略儀ながら書中にてお礼申し上げます。
敬具
令和〇年十二月〇日 〇〇〇〇
文例4:喪中の相手へ(祝う言葉を避けた文)
拝啓 寒さが厳しくなってまいりました。
このたびは、お心のこもったお品を、ありがとうございました。
家族でいただき、〇〇の味に心がなごみました。
まだ気持ちの落ち着かない日々かと存じますが、どうぞお体をいたわってお過ごしください。
略儀ながら、書中にてお礼申し上げます。
敬具
令和〇年十二月〇日 〇〇〇〇
文例5:メール(急いで伝えたいとき)
件名:お歳暮のお礼(〇〇より)
〇〇様
〇〇です。いつもお世話になっております。
本日、お歳暮の品が無事に届きました。ご丁寧にありがとうございます。家族でありがたくいただきます。
本来であれば書面でお礼を申し上げるところ、取り急ぎメールにて失礼いたします。
寒さが厳しくなりますので、どうぞご自愛ください。よいお年をお迎えください。
〇〇〇〇
電話で伝えるときの話し方
届いてすぐ電話で伝える方法もあります。長話にならないよう、次のように短くまとめると、相手に負担がかかりません。
電話の言い方の例
「〇〇です。今、お時間よろしいでしょうか。先ほど、お歳暮の品が届きました。結構なお品を、ありがとうございます。家族でいただきます。お礼が遅くならないよう、お電話しました。」
大事な相手には、電話のあとに、あらためてお礼状を出すと丁寧です(All About)。
遅れたとき・喪中の相手・お返しの品
お礼が遅れてしまったとき
仕事の関係など、大事な相手には、まずお詫びの電話をして、そのあとにお礼状を出すのがよいとされています(All About)。お礼状の中では、お詫びは一言にとどめます。「お礼が遅くなり、申し訳ございません」と書き、理由や言い訳は書きません。
相手が喪中のとき
相手が喪中でも、お歳暮へのお礼状は出すとされています。ただし、「ご健勝」「お健やか」「ご清祥」「お慶び」など、健康や祝いを表す言葉は使いません(All About)。上の文例4を参考にしてください。
ご自分が喪中のときのお歳暮の扱いは、喪中にお歳暮を贈っていい?にまとめています。
お返しの品は必要?
お歳暮は、お礼状だけでよいことが多いとされています(マネーフォワード クラウド)。お返しの品を贈る場合は、いただいた品の半額から同じくらいの値段が目安とされています(ビジネス向けの案内)。高すぎると、相手が気をつかいます。お返しが別便で届くときは、お礼状でそのことにふれ、お礼状が先に着くようにします。
毎年のやりとりが負担になってきたときは、お歳暮をやめたいときの伝え方に文例があります。
よくある質問
電話だけでも、失礼になりませんか
親しい相手であれば、電話やメールでも問題ないとされています。目上の方には、電話のあとに、はがきや手紙でもお礼を伝えると丁寧です。
縦書きと横書き、どちらがよいですか
目上の方や仕事の関係の方には、白い便箋に縦書きが、より丁寧とされています。パソコンで打った文面でも失礼にはなりませんが、手書きのほうが丁寧な印象になります(マネーフォワード クラウド)。
頭語(拝啓)と結語(敬具)は、必ず必要ですか
友人や知人など親しい相手には、必要ありません。目上の方や仕事の関係の方には、「拝啓」で始めて「敬具」で結ぶのが丁寧です(All About)。
今日できる一歩
お歳暮が届いたら、送り主と品名、届いた日をメモしましょう。そのうえで、電話・はがき・手紙のどれで返すかを決め、はがきと切手は、年末前に少し多めに用意しておくと安心です。
参考にした情報
お礼状の書き方に、国などが定めた決まりはありません。百貨店、マナーの専門家、ビジネス向けの情報サイトの案内を参考にしました。文例は、これらの構成を参考に、当社で書き下ろしたものです。
- 髙島屋 お歳暮ギフトの解説(贈る時期、送り状・添え状の文例)https://www.takashimaya.co.jp/shopping/gift/story/wintergift/FA19031/
- All About「お歳暮お礼状の書き方マナーや文例!」(冠婚葬祭ガイド・中山みゆきさん、2023年8月更新)https://allabout.co.jp/gm/gc/490092/
- マネーフォワード クラウド「ビジネス向けのお歳暮のお礼状テンプレート・書き方と例文を紹介」(2024年10月更新)https://biz.moneyforward.com/work-efficiency/basic/9589/
※本記事は2026年10月時点の一般的なマナーの整理です。地域、お付き合いの深さ、相手の考え方によって、望ましい伝え方は変わります。
