四十九日法要の案内が届き、香典袋を買ってきた。葬儀のときと同じように書けばいいのか、「御霊前」と「御仏前」のどちらなのか、薄い墨でなくていいのか。袋を前にして手が止まる方は多いと思います。
この記事では、四十九日法要に持っていく香典袋の書き方を、そのまま写せる記入例つきでまとめました。葬儀の香典袋との違いを1つの表にし、夫婦・兄弟・家族で出すときの名前の書き方、お供え物と両方持つときの表書き、郵送するときの書き方も整理しています。書き方は宗派・地域で違うため、迷ったときの確かめ方もあわせて書きます(2026年10月時点)。
先に結論:表書きは「御仏前」、濃い墨で、中袋に金額と住所
この記事の結論
- 表書き:仏式の四十九日法要では「御仏前」が基本です。宗派が分からないときは「御香典」でも使えます。
- 墨:四十九日は前もって日が決まっている法要なので、濃い墨で書いてよいとされます。地域によっては薄墨の習わしもあります。
- 中袋:表に「金壱萬圓」のような旧字体の金額、裏に住所と氏名を書きます。中袋がない袋は、外袋の裏に書きます。
金額の目安(親族・友人などの関係別、会食の有無別)は、法事の香典はいくら?四十九日・一周忌・三回忌の相場で表にしています。この記事では「書き方」に絞って説明します。
葬儀の香典袋と何が違う?四十九日の書き方の早見表
葬儀(通夜・告別式)のときと四十九日とで、書き方が変わる所は主に「表書き」と「墨の濃さ」です。袋の選び方や中袋の書き方は、ほとんど同じです。
浄土真宗本願寺派は、法事に参列するときの金封は故人の霊ではなく仏さまに供えるものなので、「御霊前」ではなく「御仏前」がふさわしいと案内しています。ほかに「御供」「御香典」「御香資」も使われるとしています。宗派が分からないときは「御香典」と書けば、宗派を問わず使えます。
四十九日より前の日に法要をするときは?
四十九日法要は、49日目が平日なら直前の土日などに早めて行うことがよくあります。日を早めても「四十九日の法要」として営むなら、表書きは「御仏前」とする案内が一般的です。初七日など、四十九日より前の別の法要に持っていく場合は「御霊前」を使う考え方が多く見られます(浄土真宗を除く)。迷ったら、案内状の文面か施主に確かめると確実です。
外袋(表)の書き方と記入例
外袋の表は、水引の上に表書き、水引の下に名前を書きます。名前は表書きより少し小さめに、フルネームで書きます。筆ペンか毛筆で書くのが一般的で、ボールペンは避けます。
表書きが印刷された袋を使う場合は、「御仏前」と印刷されたものを選べば、名前を書くだけで済みます。「御霊前」と印刷された袋しか手元にないときは、新しく買い直すほうが無難です。
中袋の書き方と記入例(中袋なしの袋も)
中袋(中包み)には、表に金額、裏に住所と氏名を書きます。施主は後で香典返しやお礼状を送るときに、この住所を見ます。郵便番号から省略せずに書いておくと、施主の手間が減ります。
金額の旧字体(大字)早見表
金額は、あとから書き換えられないように旧字体(大字)で書くのが一般的です。頭に「金」、最後に「圓(円)」を付けます。「也(なり)」は付けても付けなくても構いません。
| 包む金額 | 中袋の書き方 |
|---|---|
| 3,000円 | 金参阡圓 |
| 5,000円 | 金伍阡圓 |
| 1万円 | 金壱萬圓 |
| 2万円 | 金弐萬圓 |
| 3万円 | 金参萬圓 |
| 5万円 | 金伍萬圓 |
お札は、肖像が中袋の表側から見て裏向き、かつ下になるようにそろえて入れる、と説明されることが多いです。ただし向きの説明は解説によって違うため、そろえて入れることを優先すれば十分です。
名前の書き方:夫婦・兄弟・家族・会社で出すとき
四十九日は親族が集まる法要なので、「夫婦で1つか、別々か」「兄弟でまとめるか」で迷いやすい場面です。出し方ごとの書き方を表にしました。
家族の中で誰が香典を出す?
法要を営む施主は、香典を出しません。お布施や会食の費用を負担する側だからです。故人の子でも、施主とは別の世帯を持っている場合は、世帯ごとに1つ香典を出す家が多く見られます。一方で、兄弟で法要の費用を分け合う場合は、香典ではなく費用の分担として整理する家もあります。家ごとの考え方が分かれる所なので、兄弟で一度話して合わせておくと、当日の受付で迷いません。
施主として法要を準備する側の書き方は、お布施の書き方(封筒・表書き・裏の金額と旧字体)にまとめています。親を亡くして施主を務める方で、預金や自宅の相続手続きもこれからという場合は、30分の無料相談で何から進めるかを一緒に整理できます。
お供え物と両方持つとき・お供え物の代わりに包むとき
四十九日では、香典とは別にお菓子や果物などのお供え物を持っていく人もいます。両方を持つかどうかは、地域や親族の習わしで違います。表書きは、何を渡すかで使い分けます。
香典と品物の両方を持つときは、香典は「御仏前」、品物は「御供」と分けて書きます。1つの袋に「御仏前」と「御供物料」をまとめて入れることはしません。品物の選び方や金額の目安は、法事のお供え物は何がいい?金額の目安・のしの書き方で整理しています。
四十九日に行けないとき:郵送する香典の書き方
法要に出られないときは、香典を現金書留で送ります。現金は普通郵便では送れません。郵便局で現金書留の封筒を買い、書いた香典袋をそのまま中に入れます。
- 香典袋は、手渡しのときと同じように表書き・名前・中袋まで書く
- 短い手紙(一筆箋で可)に、欠席のおわびとお悔やみを書いて同封する
- 宛先は施主。法要の前日までに届くよう、余裕をもって送る
同封する手紙の例文
四十九日の法要にうかがえず、申し訳ありません。
〇〇様をしのびつつ、ささやかですが御仏前をお送りいたします。
どうぞ御仏前にお供えください。皆さまもどうかお体を大切になさってください。
LINEやメールで一言伝えたいときの例文は、四十九日のメッセージ例文にまとめています。
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書き間違えやすい所と、当日の渡し方
- 葬儀の残りの「御霊前」の袋を使う:四十九日では「御仏前」が基本です。迷ったら「御香典」の袋にします。
- 金額を算用数字で縦に書く:縦書きなら旧字体(金壱萬圓など)にします。横書きの記入欄があるなら、欄に合わせて構いません。
- 住所を書かない:施主がお礼状を送れなくなります。中袋か外袋の裏に必ず書きます。
- 書き損じを二重線で直す:書き損じたら、新しい袋に書き直します。
当日は香典袋を袱紗(ふくさ)に包んで持っていきます。受付があれば受付で、なければ施主に直接、「本日はお招きいただきありがとうございます。御仏前にお供えください」と添えて渡します。袱紗から出し、表書きが相手から読める向きにして両手で差し出します。
今日できる一歩
- 案内状で、宗派・会食の有無・「香典辞退」の記載がないかを確かめる
- 「御仏前」の香典袋と、お札(新札でないもの)を用意する
- 夫婦・兄弟で出すなら、誰の名前で何人分にするかを決めておく
四十九日の香典袋の書き方でよくある質問
四十九日の香典袋は、薄墨で書かないと失礼ですか?
失礼にはあたりません。薄墨は、急な知らせに慌てて駆けつけた気持ちを表すものとされ、日が決まっている四十九日では濃い墨でよいとする解説が多いです。ただし、法要でも薄墨を使う地域もあるので、親族の年長者に聞けると安心です。
宗派が分からないとき、表書きは何と書けばいいですか?
「御香典」と書けば、仏式なら宗派を問わず使えます。四十九日の法要なら「御仏前」でもまず問題になりません。神式やキリスト教式の場合は表書きが変わるので、案内状で宗教を確かめてください。
中袋に金額を書き忘れました。どうすればいいですか?
渡す前に気づいたなら、中袋の表に書き足します。渡したあとなら、そのままで構いません。施主は中を確かめて記録します。住所の書き忘れのほうが、お礼状が届かない原因になるので気をつけます。
夫婦で出席するとき、香典は2つに分けますか?
夫婦は1つの袋にまとめるのが一般的です。表には夫のフルネームと、その左に妻の名前を書きます。会食に夫婦で出るなら、2人分の食事を考えて金額を決めます。
案内状に「香典は辞退します」とありました。持っていかなくていいですか?
持っていかないのが、施主への配慮になります。気持ちを伝えたいときは、後日お礼の手紙を送る方法があります。お供え物も辞退と書かれている場合は、それも控えます。
四十九日の香典はいくら包めばいいですか?
親や兄弟姉妹なら1万〜5万円、友人・知人なら3,000円〜1万円が、解説でよく示される目安です(ALSOK)。会食に出るなら、その分を上乗せします。関係別・会食の有無別の表は法事の香典の相場にあります。
参考にした公的情報・解説
- 浄土真宗本願寺派「仏事・行事Q&A(金封の表書き)」
https://www.hongwanji.or.jp/faq/list.html - 浄土宗公式サイト「よくあるご質問(お香典・お布施)」
https://jodo.or.jp/tips/fuse - 髙島屋「法要・香典返しのマナー(掛け紙・水引)」
https://www.takashimaya.co.jp/giftnavi/chouji_01.html - ALSOK「法事・法要の香典と表書き」
https://www.alsok.co.jp/person/recommend/2244 - 小さなお葬式「四十九日法要で渡す香典の表書きはどう書く?書き方や渡し方を解説」
https://www.osohshiki.jp/column/article/2261/ - 日本郵便「現金書留」
https://www.post.japanpost.jp/service/fuka_service/kakitome/
※本記事は2026年10月時点の、宗派の公式サイトや公開されている解説にもとづく一般的な整理です。香典袋の書き方に法律上の決まりはなく、宗派・地域・家の習わしで異なります。迷うときは、施主や親族の年長者、お寺にご確認ください。
本記事はFP(ファイナンシャル・プランナー)・生命保険募集人 門田 博之監修のもと、一般的な情報提供を目的として作成しています。個別の税額の計算や法的な判断は、税理士・弁護士などの専門家にご確認ください。
