毎月のスマホの請求を見て、「こんなにかかっていたのか」と思う。通話はほとんどしていないのに、金額はずっと変わらない。見直したいけれど、何から手を付ければよいのか分からない。そんなときの順番を整理しました。
内容は2026年10月8日時点の、総務省と国民生活センターの公開情報にもとづきます。特定の会社やプランをすすめる記事ではありません。会社名は出さず、見直しの考え方と、確認する点に絞っています。
この記事の結論
- 見直しは、手間の少ないほうから進めます。「いまの請求を見る」「使っていないオプションを外す」「同じ会社で料金プランを変える」「それでも高ければ乗り換える」の順です。
- 乗り換える前に、解約金、端末代の残り、家族割やセット割が外れて上がらないかを確かめます。2019年10月以降の新しいプランでは、違約金の上限は1,100円です(総務省)。
- 店頭では、勧められたものが本当に必要か、月々いくらになるかを、その場で確かめます。断ったはずのオプションが付いていた60代の相談があります(国民生活センター、2025年12月)。
見直しの前に、いまの請求を見る
総務省は、料金の見直しの最初の一歩として、契約中の会社のマイページなどで、支払い料金、データ通信量、オプション、通話明細を確認するよう案内しています。請求書でも構いません。
画面の見方が分からないときは、店頭や電話の窓口で「請求の内訳を教えてください」と聞けます。まずは、毎月いくらかかっていて、その中身が何かを、紙に書き出してみます。
見直しの順番は、手間の少ないほうから
- 使っていないオプションを外す:会社のオプションは、マイページなどで解約できることが多いです。他社のサービスは、提供元で解約する必要があります。携帯の契約が終わっても、自動では終わらないことが多いと総務省は案内しています。
- 同じ会社で別のプランに変える:総務省は、大容量の定額プランから、使った量に応じて変わる段階制のプランに変えると安くなる場合がある、と説明しています。変更は、ウェブ、店頭、電話で受け付けていますが、会社によって違います。
- 家族割・セット割の条件を確かめる:乗り換えや解約で割引の条件から外れ、かえって上がることがあります。
- それでも高い、使い方に合わないなら乗り換えを考える:費用と手間がかかるので、上の3つを済ませてからにします。
同じ会社の中で済む見直しは、電話番号もメールもそのままです。乗り換えは、安くなる代わりに、確かめることが増えます。
乗り換え先の3つの種類と特徴
総務省は、携帯電話のサービスを大きく3つに分けて説明しています。安いほうが正解とは限りません。困ったときに店で相談したいかどうかが、選ぶ決め手になります。
乗り換えるときに確かめる費用と注意点
乗り換え元の会社で、次の点を確認します。
- 違約金:契約期間のあるプランは、解約の時期で違約金がかかることがあります。ないプランもあります。
- 解約した月の料金:日割りか1か月分かで、負担が変わります。
- 家族割・セット割:外れて上がる人がいないか。自宅のインターネットや家族の契約を解約すると、その違約金がかかることもあります。
- 端末の分割払い:残りの支払いが終わるまで、毎月の請求が続きます。
- SIMロック:同じ端末を使い続けるなら、解除が必要なことがあります。
- 決済・ポイント:携帯料金との合算払いは使えなくなります。ポイントは、回線の解約と同時に失効することがあります。
費用の目安は、総務省の案内では次のとおりです。金額は会社や時期で違うので、申し込む前に必ず会社の案内で確かめてください。
電話番号をそのまま使うには、乗り換え元で予約番号を受け取り、乗り換え先に伝えます。予約番号には有効期限があり、期限内に乗り換え先の契約が終わらないと、乗り換え元の契約は続きます。会社のメールアドレスを持ち運べるかどうかも、いま使っている会社によって違うので、先に確かめます。
店頭で気をつけること
国民生活センターが2025年12月に紹介した60代の相談は、こうです。機種変更で携帯電話ショップに行くと、同じ系列の端末を熱心にすすめられて契約した。あとで契約書を見ると、断ったはずのオプションが付いていて、セキュリティソフトの契約も含まれていた。
国民生活センターのアドバイスは次のとおりです。
- 契約内容を確認し、理解できないときは契約しない。
- 必要のないオプションは、はっきり断る。
- 契約書はその場で見て、不要な契約がないか、月々の支払額がいくらかを確かめる。
- 不要な契約に入っていたら、すぐに店に解約を申し出る。
- 困ったときは、消費者ホットライン188に相談する。
店頭で、そのまま使える聞き方を挙げます。
- 「端末代とオプションを全部入れて、毎月いくらになりますか。紙に書いてもらえますか。」
- 「この割引は、いつまでですか。終わったら月いくらになりますか。」
- 「このオプションは、入らないと契約できませんか。あとで外せますか。」
- 「やめるとき、費用はかかりますか。」
- 「家族の分も安くなりますか。外れて高くなる人はいませんか。」
契約したあとに不安になったときは、「初期契約解除」の制度があります。総務省によると、契約書面を受け取ってから8日以内なら、一方的に通信の契約を解約でき、違約金は要りません。ただし、携帯電話の端末の購入は、キャンセルできないことが多いとされています。利用料や事務手数料などの実費は必要です。会社によっては、この制度の代わりに「確認措置」を使っています。電波状況が不十分、説明が不十分といった場合に限り、端末もキャンセルできます。
電話の勧誘と、家族と進めるときの注意
「料金が安くなります」と電話がかかってくることもあります。国民生活センターは2026年7月1日、光回線の電話勧誘トラブルについて注意を呼びかけました。契約中の会社であるかのように思わせる、安くなると言って覚えのないオプションを付ける、といった例が挙がっています。スマホの料金の電話でも、同じ心がまえが役に立ちます。
- まず、事業者名とサービス名を確かめる。
- 電話がかかってきた日に契約しない。
- 書面が届いたらすぐ内容を見て、やめたいときは早く契約先に伝える。
親のスマホを子が一緒に見直すときは、行く前に会社の窓口へ「家族が付き添うときに必要なものは何か」を聞いておくと、二度手間を防げます。名義が本人の契約は、本人でないとできない手続きがあることがあるためです。
通信費のほかにも、毎月の固定費を見直す時期です。冬の光熱費は冬の電気代が高いのはなぜ?高齢世帯の節約のコツで、親とお金の話を切り出す方法は年末年始の帰省で親とお金の話で紹介しています。
今日できる一歩
- 請求書か契約会社のアプリで、オプションの欄を開き、使っていないものに印を付ける。
- 毎月の金額の内訳(基本料、通話、オプション、端末代)を、紙に書き出す。
よくある質問
乗り換えると、電話番号は変わりますか
電話番号を持ち運ぶ仕組みを使えば、変わりません。乗り換え元で予約番号を受け取り、乗り換え先に伝えます。予約番号の有効期限内に契約が終わらないと、乗り換え元の契約が続く点に注意します。
会社のメールアドレスは、乗り換えたあとも使えますか
総務省は、持ち運びの方法はいま使っている会社によって違うとしています。申し込み方法を、乗り換える前に確認します。
端末の分割払いが残っているときは、どうなりますか
乗り換えたあとも、残りの支払いが終わるまで、毎月の請求が続きます。残りの金額は、請求書やマイページで確かめられます。
契約したあとで、やめたくなったらどうしますか
契約書面を受け取って8日以内なら、初期契約解除ができます。端末の購入は対象外のことが多いので、端末代の扱いを先に確かめます。迷うときは、消費者ホットライン188に相談できます。
参考にした公的情報
- 総務省「携帯電話ポータルサイト 料金プランを見直してみよう!」https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/norikae_1.html
- 総務省「乗換えの基本と費用を知ってる?」https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/norikae_2.html
- 総務省「乗換えのチェックポイントは?」https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/norikae_3.html
- 総務省「携帯ブランドはこんなにある!」https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/erabikata_1.html
- 総務省「みなさまの疑問を解決!(よくある質問)」と初期契約解除の説明https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/gimonkaiketsu.html
- 国民生活センター「見守り新鮮情報 第529号 不要なオプションが付けられていた!?携帯電話の契約は慎重に」(2025年12月4日)https://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen529.html
- 国民生活センター「光回線サービスの電話勧誘トラブルが増えています!」(2026年7月1日)https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20260701_1.html
※本記事は2026年10月8日時点の公的機関の公開情報にもとづく一般的な整理です。料金や手数料、手続きは会社ごとに違い、変わることもあります。契約の前に、各社の公式の案内でご確認ください。トラブルのご相談は、消費者ホットライン188へ。
本記事はFP(ファイナンシャル・プランナー)・生命保険募集人 門田 博之監修のもと、一般的な情報提供を目的として作成しています。個別の税額の計算や法的な判断は、税理士・弁護士などの専門家にご確認ください。
