筆頭者とは?意味と決まり方、亡くなったら変わるかと確認方法

戸籍謄本の請求書に、「本籍」と並んで「筆頭者」の欄がある。婚姻届や各種の申請書でも同じ欄を見かけます。自分の名前を書けばいいのか、親の名前なのか、手が止まる方は多いはずです。

この記事では、筆頭者とは何か、誰がなるのか、亡くなったら変わるのかを説明します。そのうえで、確かめる方法と、書類への書き方もまとめました。住民票に本籍・筆頭者を載せる手順は住民票に本籍を載せる方法、亡くなった方の住所の記録は住民票の除票とはにまとめています。

この記事の結論

  1. 筆頭者は、戸籍の一番最初に書かれている人です。戸籍は「本籍」と「筆頭者の氏名」の組み合わせで特定されます。
  2. 結婚して新しい戸籍をつくるときは、夫の氏を名乗れば夫、妻の氏を名乗れば妻が筆頭者です。親の戸籍に入っている子は、親が筆頭者です。
  3. 筆頭者が亡くなっても変わりません。確認は、本籍・筆頭者つきの住民票か、戸籍謄本でします。
目次

筆頭者とは

筆頭者とは、戸籍の一番最初に書かれている人のことです(広島市・中央区の案内)。戸籍には夫婦と、氏が同じ未婚の子が入るのが基本で(津山市の案内)、その戸籍の先頭に名前がある人を筆頭者と呼びます。

戸籍は、「本籍」と「筆頭者氏名」の2つで表示されます(広島市・江戸川区の案内)。同じ氏の人が日本中にたくさんいても、本籍と筆頭者の氏名がそろえば、どの戸籍かが決まります。戸籍謄本を請求するとき、本籍と筆頭者の氏名が必ず必要になるのは、このためです(広島市の案内)。

本籍は、戸籍のある場所のことです。日本国内であれば自由に定められます(広島市の案内)。今の住所と一致することもありますが、別のものです(江戸川区の案内)。

誰が筆頭者になるのか

場面筆頭者になる人
結婚して、新しい戸籍がつくられる夫の氏を名乗れば夫、妻の氏を名乗れば妻
結婚後の夫婦の戸籍ふつうは、結婚後も氏が変わらなかった方
結婚前で、親の戸籍に入っている子親(父または母)。子は筆頭者ではない
離婚・分籍などで戸籍が新しくなる市区町村の案内では細かく書かれていません。届出のときに窓口で確認してください

たとえば、田中さんと佐藤さんが結婚して「田中」の氏を名乗ると決めれば、田中さんが筆頭者の新しい戸籍ができます。夫婦のどちらの氏にするかは、結婚のときに二人で選びます。

よく混同されるのが、住民票の「世帯主」です。住民票には、世帯主の氏名と筆頭者が別々の項目として載っています(刈谷市の案内)。戸籍の筆頭者と住民票の世帯主は、同じ人とは限りません。

筆頭者が亡くなったら変わるのか

亡くなっても、筆頭者は変わりません

広島市・中央区・江戸川区・津山市の案内に、「筆頭者が死亡しても変わらない」と書かれています。中央区は、一度つくられた戸籍の筆頭者を変えることはできない、と説明しています。

戸籍の見出しは、本籍と筆頭者の氏名でできています。筆頭者が亡くなっても、この見出しは元のままです。ですから、亡くなった筆頭者の戸籍を請求するときも、亡くなった筆頭者の氏名で請求します。

相続の手続きで戸籍を集めるときは、この点がよく関わります。戸籍の中には、すでに亡くなった人の名前が筆頭者として載ったものがいくつも出てきます。出生から死亡までさかのぼる方法は、除籍謄本・改製原戸籍の取り方にまとめました。

筆頭者が必要になる場面

筆頭者の名前を聞かれるのは、おもに戸籍を請求するときと、書類に本籍を書くときです。戸籍謄本の請求書、住民票に本籍を載せる請求、婚姻届などの届出書がその例です。

相続では、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を順にたどります。親の戸籍に入っていた時期と、結婚してつくった戸籍の時期とでは、筆頭者が違います。戸籍を一通ずつ請求するので、その戸籍の本籍と筆頭者を、そのつど確かめることになります。

筆頭者を確認する方法

方法取る場所ポイント
住民票の写し(本籍・筆頭者の記載あり)今の住所地の役所、コンビニ交付、郵送何も指定しないと省略される。「記載あり」と指定する
戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)本籍地の役所1通450円。請求できるのは本人、配偶者、父母や祖父母、子や孫など(江戸川区)。請求時に本籍と筆頭者が要る
亡くなった方の住民票の除票最後の住所地の役所本籍・筆頭者を載せるよう申し出る。住民票の除票とはを参照
家族・親族への確認身近な人本籍や筆頭者を知っている人がいれば、手がかりになる

戸籍謄本の請求書には、本籍と筆頭者の氏名が必須です。この二つが分からないと請求できないため、先に住民票で調べるのが順序です。自分の本籍の調べ方は本籍の調べ方・確認方法4つ、亡くなった親の場合は亡くなった親の本籍がわからないときの調べ方が参考になります。

本籍地が遠い場合は、最寄りの役所でまとめて請求できる広域交付が使える場合もあります。戸籍の広域交付の使い方をご覧ください。

書類への書き方

書類書く内容
戸籍謄本・抄本の請求書本籍と、筆頭者の氏名。どちらも必須
住民票の写しの請求書「本籍・筆頭者」の欄にチェックを入れ、載せるよう指定する
届出書・申請書本籍や筆頭者の欄があるときは、戸籍や住民票に載っているとおりに書く

書くときの注意は3つです。

  • 本籍は住所ではありません。住居表示の地域では「○丁目○番」まで、そうでない地域は地番で表されます。号は含みません(江戸川区の案内)。
  • 筆頭者の氏名は、戸籍や住民票に載っているとおりに書きます。字体が分からないときは、思い込みで書かずに、住民票などで確かめてからにします。
  • 筆頭者が自分とは限りません。結婚前で親の戸籍にいる人は、親の氏名が筆頭者の欄に入ります。

空欄のまま出すより、先に調べたほうが手戻りがありません。書き方に迷ったら、窓口の記入例を見せてもらうのが確実です。

よくある質問

Q. 筆頭者は変更できますか。

A. 一度つくられた戸籍の筆頭者を変えることはできません(中央区の案内)。結婚などで新しい戸籍がつくられると、その戸籍の筆頭者は新しく決まります。

Q. 筆頭者と世帯主は同じですか。

A. 別の項目です。世帯主は住民票の項目、筆頭者は戸籍の項目で、住民票には両方が別々に載ります。同じ人の場合も違う人の場合もあります。

Q. 筆頭者が亡くなったあと、戸籍は誰の名前で請求しますか。

A. 筆頭者は変わらないので、亡くなった筆頭者の氏名で請求します。本籍と筆頭者の氏名がそろっていれば、請求できます。

Q. 結婚すると、自分は必ず筆頭者になりますか。

A. いいえ。夫婦のどちらの氏を名乗るかで決まります。名乗った氏の人が筆頭者になり、もう一人は筆頭者の配偶者として同じ戸籍に入ります。


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参考にした公的情報

※本記事は2026年10月時点の市区町村の公開情報にもとづく一般的な整理です。戸籍の編製や届出の取り扱いは、個々の事情によって異なります。個別の判断は、届出先の窓口や専門家にご確認ください。

本記事は司法書士 今井 裕司(愛知第1112号/簡裁認定 第118116号)監修のもと、一般的な情報提供を目的として作成しています。個別の事情による判断は、専門家にご確認ください。

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この記事を書いた人

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