本当に相続に強い税理士の選び方を業界関係者が第3者目線で徹底解説します。

ご葬儀が終わったのもつかの間、相続の手続きをしなければならず、お困りなことも多いかと思います。

あまりに突然の出来事で冷静に考える時間もない中、腕の良い税理士をどうやって見つけるのか。これは、非常に大きな問題です。

相続税は、財産の額が決まれば税額が自動的に決まる、という税金ではありません。とくに土地の評価と特例の使い方には判断の幅があり、誰が申告書を作るかで納める額が変わることが現実にあります。

しかも、その差は依頼した側にはほとんど見えません。出てきた税額が妥当かどうかを比べる相手がいないからです。だからこそ、入口で見極める必要があります。

この記事では、なぜ見極めが難しいのか、どこを見れば判断できるのか、面談で何を聞けばよいのかを順に整理します。

この記事の結論
  • 相続税は土地の評価や特例の使い方に判断の幅があり、誰が申告書を作るかで納める額が変わることがある。
  • その差は依頼した側からは見えない。安全側に寄せた申告は税務署からも問題にならず、比べる相手もいないため。
  • 見るのは肩書きではなく、担当者の取扱件数・土地の評価方法・申告までの段取りの3点。同じ言い方で2〜3件に聞くと中身で比べられる。

先に結論:報酬はいくらが目安か

愛知県内の税理士事務所の公開料金では、相続税申告の基本報酬は10万〜30万円遺産5,000万円台で25万円前後、1億円台で40万円台、2億円台で70万円台が目安です。ここに土地1利用区分ごとに2万5,000〜5万5,000円相続人が1人増えるごとに約10%が加算されます。安さで選ぶ話ではありませんが、この幅から大きく外れていたら理由を聞いてください。

愛知県内6事務所(名古屋市・岡崎市・豊田市)の公開料金をもとに当社が集計(2026年9月時点・税込/税別は事務所により異なる)。

目次

1. 相続に強い税理士は知識と客観性を備えた人に紹介してもらうのがおすすめ

先に結論を書きます。相続に強い税理士を探すなら、その業界の中で働いている人に紹介してもらうのが、外から見極めるより確実です。

理由は2章で詳しく述べますが、外からの情報だけで判断するのが難しい構造があるためです。税理士の業務は法人の決算・申告から個人の確定申告まで幅広く、そのうち相続税申告をどれだけ扱っているかは事務所ごとに大きく違います。ところがこの違いは、広告やホームページの文面からは読み取れません。

数字で見る:相続税申告は税理士1人あたり年2件
令和6年分に相続税の申告書を提出した人(被相続人)は166,730人。税理士の登録者数は82,233人です。単純に割ると、税理士1人あたり年2件という計算になります。実際には法人の顧問業務が中心で年0件の事務所もあれば、相続税申告を主軸にして年数十件を扱う事務所もあり、この差は看板からは見えません。だから、依頼前に「昨年の相続税申告は何件ですか」と聞くのが最も確実です。
出典:国税庁「令和6年分 相続税の申告事績の概要」(申告書提出に係る被相続人数166,730人)、日本税理士会連合会調べ(税理士登録者数82,233人、2026年5月末時点)

相続の相談に来られる方の多くは、大事な方を亡くした直後に、重い腰を上げてお越しになります。何社も回って比べる余力はないことがほとんどです。そのうえ、比べる材料が料金表しかないとなると、金額だけで決めることになってしまいます。

では、どう探すか。その業界に深く通じている人に、一緒に仕事をしてきて確かだと思う相続の税理士を紹介してほしい、と伝えることです。同じ案件を一緒に進めた人の評価は、外からは見えない部分を含んでいます。

ただし、注意点があります。それは、その人が働いている事務所と同じ事務所の人は紹介してもらわないこと。理由は単純で公平性が担保されていないからです。

もう一つ、担当者の問題があります。相続税申告を多く手がけている税理士ほど案件を抱えているため、電話やフォームから申し込んだ場合に誰が担当になるかは、事務所の手の空き具合で決まります。事務所の評判と、自分の案件を実際に見る人の経験は別ものです。

紹介の場合は、紹介者との関係が続くため、事務所側も担当を選んで付けます。紹介が効くのは、この一点です。

○ 業界に詳しい人の紹介で選ぶ

「一緒に働いていて優秀だと思う先生」を紹介してもらえる

紹介案件は面子があるため、優秀な先生が担当する場合が多い

※ 同じ事務所の人ではなく、別の事務所に所属する先生を紹介してもらうこと

✕ 検索結果の上から順に相談する

相続税申告の取扱件数は、外からは読み取れない

事務所の評判と、自分の担当者の経験は別もの

比べる材料が料金表しかなく、金額だけの判断になりやすい

とはいえ、士業事務所で働く知り合いがいる方のほうが少数です。紹介してもらえる相手がいない場合は、当社でもご支援しています。

業界に知り合いがいない方へ
紹介者がいない場合でも、事務所を回り始める前に「そもそも申告が必要か」「必要ならどこが論点か(土地の評価、非上場株、名義預金、二次相続)」を押さえておくと、面談での見極めが効きます。逆にここが曖昧なまま3社に相談すると、見積もりの金額しか比べられません。30分の無料相談では、財産の内訳をうかがって申告の要否と論点を切り分けたうえで、当社が実績を確認している税理士のなかから、その論点に合う先生をご案内します。愛知県内は対面、それ以外はオンラインです。
お電話 052-766-5650(相談中は折り返しになります)

2. 外からの情報だけでは見極めにくい4つの構造

相続や税金に触れてこなかった方が、いきなり税理士の実力を見極めるのは簡単ではありません。能力の問題ではなく、判断材料が手に入らない構造になっているためです。

どこが見えないのかが分かれば、面談で何を聞けばよいかも決まります。以下の4点です。

2-1. 「相続に強い」には基準がない

「相続に強い」「相続専門」という言い方に、資格や認定のような客観的な裏づけはありません。取扱件数がいくつ以上ならこう名乗れる、という決まりがないためです。だから同じ言葉を使っていても、中身は事務所ごとに大きく違います。

税理士資格そのものは、相続税だけを問うものでもありません。税理士試験は選択科目制で、相続税法は必須科目ではないため、受験段階で相続税を選ばずに合格する道もあります。もちろん資格取得後に実務で身につけるので、試験科目だけで実力が決まるわけではありませんが、「資格がある=相続税申告の経験がある」ではない、という点は押さえておいてください。

だからこそ、面談では肩書きではなく数字で聞きます。「相続税の申告を年間で何件扱っていますか」「そのうち土地の評価が絡む案件はどれくらいですか」。具体的に答えが返ってくるかどうかが、そのまま判断材料になります。

2-2. 出てきた税額が妥当かどうかは、依頼した側には見えない

相続税の申告には、同じ財産でも結果が変わりうる部分があります。代表が土地の評価です。

路線価に面積を掛ければ終わり、という土地はむしろ少なく、実際には間口が狭い、奥行きが長い、傾斜がある、線路や高圧線が近い、一部が私道になっているといった事情が評価額を下げる方向に働きます。これらは現地を見たり、公図と現況を突き合わせたりしないと拾えません。小規模宅地等の特例をどの土地に当てるか、二次相続まで見て決めるかでも、納める額は変わります。

ここで構造的な話になります。評価を低く見るほど、税務署から指摘を受ける可能性は上がります。逆に安全側に寄せて評価すれば、税務調査のリスクは下がります。安全側に寄せた申告は、税務署からも依頼者からも問題視されません。本来より多く納めていたとしても、依頼した側には比べる相手がいないからです。

これは誰かが手を抜いているという話ではなく、判断の幅がある以上どうしても生じる差です。だから、面談では次のように聞いてください。「土地は現地を見て評価しますか、それとも書面だけで評価しますか」「小規模宅地等の特例は、どの土地に当てるか比較して決めてもらえますか」。この2つへの答え方で、手の掛け方が分かります。

なお、申告後に払いすぎに気づいた場合、申告期限から5年以内であれば更正の請求という手続きで還付を求められます。別の税理士に見直しを依頼する道も残っています。

2-3. 事務所の評判と、担当者の経験は別もの

口コミや評判は事務所単位で付きます。ところが実際に申告書を作るのは、その事務所の誰か一人です。

相続税申告を数多く手がけている税理士ほど案件を抱えているため、電話やフォームから申し込んだときに誰が担当になるかは、そのときの手の空き具合で決まります。評判の良い事務所に頼んだつもりでも、自分の案件を見る人の経験値まで保証されているわけではありません。

対処法は単純です。初回の面談で「私の案件は、どなたが担当されますか」「その方は相続税の申告を年間何件扱っていますか」と聞いてください。事務所の実績ではなく担当者の実績を聞く、というだけのことですが、ここを聞く人はあまりいません。答えが曖昧なら、その場で担当者に会わせてもらえるか尋ねてみてください。

2-4. 申告書は税理士ひとりで作るわけではない

税理士事務所では、戸籍の整理、残高証明の取り寄せ、資料の一覧化といった作業を、有資格者以外の職員が担当するのが通常です。これ自体は税理士が最終的に内容を確認して署名する前提の、ごく一般的な分業です。

ただ、依頼する側から見ると、誰がどこまでを担当するのかは外から分かりません。手順が事務所として整理されていれば分業は速く正確に回りますが、そうでなければ確認の往復が増えて時間がかかります。

ここも聞けば分かります。「申告までの流れと、こちらが書類を出す回数はどれくらいになりますか」「窓口はどなたですか」。段取りが決まっている事務所は、この質問にすぐ答えられます。

3. 窓口を決める前に確かめたい3つのこと

2章で見たのは「外からは見えない」という構造でした。では、見えないなりに何を確かめればよいのか。3点あります。

決める前に確かめる3つのこと

1. 料金表の金額と、自分のケースの見積額が一致するか

2. 相続税申告を年間どれくらい扱っているか(事務所ではなく担当者)

3. 説明を聞いて、自分が次に何をすればよいか分かるか

3-1. 料金表の金額と、自分のケースの見積額は一致しない

検索して最初に目に入った金額と、実際に提示される見積額は、多くの場合一致しません。事務所が不誠実だからではなく、相続税申告の料金が「基本報酬+加算報酬」という積み上げ式になっているためです。

ホームページに載るのは基本報酬の下限です。そこに、土地の利用区分ごとの加算、相続人の人数による加算、非上場株式の評価、申告期限までの残り期間による割増が乗ります。どこから加算が始まるかは事務所ごとに違うので、同じ財産でも見積額が変わります。

「遺産総額の◯%」という料率型の事務所も同じで、何を遺産総額に含めるか(債務や葬式費用を引く前か後か)で金額が変わります。表示が安く見える事務所ほど加算が細かい、ということも珍しくありません。

だから、料金表を見比べても答えは出ません。自分のケースの条件(土地の利用区分の数、相続人の人数、同族会社の株の有無、死亡日)を先に伝えて、書面で見積もりを出してもらってください。そこで初めて比較できます。

見積もりを比べるときは、「基本報酬」「加算される条件(土地の筆数・相続人の人数・非上場株式など)」「実費」の3つに分けて書面で出してもらうと、事務所ごとの差が見えます。報酬額そのものは事務所によって設定が異なります。相場の考え方は相続税理士の報酬相場と節約方法で整理しています。

3-2. 取扱件数を、事務所ではなく担当者について聞く

税理士の仕事は多岐に渡ります。相続だけを専門にやっている税理士さんもいますが、法人の決算や企業のコンサルティングなどもやっている総合税理士事務所も多くあります。

総合事務所か相続中心かという看板より、実際に自分の申告書を作る人が相続税申告をどれだけ扱っているかのほうが効きます。法人の顧問を主軸にしている事務所にも、相続税申告を継続して手がけている税理士はいます。逆に相続を掲げていても、担当が入ったばかりということもあります。

ですから、聞き方はこうなります。「この事務所では相続税の申告を年間何件扱っていますか」「そのうち、私の担当になる方は何件担当されていますか」「土地の評価が絡む案件はどれくらいですか」。

件数の多さが常に良いわけでもありません。土地が1か所で相続人も少ない申告なら、件数より段取りの速さのほうが効きます。逆に土地が複数ある、同族会社の株がある、名義預金の確認が要るといった案件では、同種の案件をどれだけ通してきたかが効いてきます。自分のケースに近い切り口で聞いてください。

3-3. 説明を聞いて、次に何をすればよいか分かるか

「いろいろ説明してもらって申し訳ないけど、よくわからない」士業事務所に相談に来てそのようにおっしゃる方がかなりの人数いらっしゃいます。

これは相性の問題として片づけずに、判断材料として使ってください。相続税申告は、依頼した後も何度も書類のやり取りが続きます。最初の面談で話が噛み合わないと、その往復のたびに同じことが起きます。

見るポイントは、専門用語を使うかどうかではありません。面談が終わったときに「次に自分が何をどこから取ってくればよいか」が分かっているかです。分からないまま帰ることになったなら、その場で「私が次にやることを3つに絞ると何になりますか」と聞いてみてください。ここで具体的な答えが返るかどうかで、この先の進み方が見えます。

場合によっては預貯金の通帳や土地の書類を預けるわけですから、話をしてみて「ちょっと話がわからないな」と思う方はやめておくことをお勧めします。

4. 相続に強い税理士の定義とは

そもそもですが、相続に強い税理士とはなんでしょうか。何を基準にすればよろしいのでしょうか。前述したとおり、簡単に見抜けるものではありませんが、私の中で判断基準としている要素は大きく4点です。

実績、技術、保証、人柄の4つが必要だと思います。

相続に強い税理士の4つの判断基準

実績:実際に担当して完了した案件がいくつあるか

技術:処理のスピードと正確性、複雑な案件もそつなくこなせるか

保証:申告後に誤りが見つかったときの対応を、契約前に説明できるか

人柄:サービス業としてお客さんに喜んでもらう姿勢を蔑ろにしないか

まずは、実績と技術です。実際に担当して完了した案件がいくつあるのか、手掛けている案件を処理するスピードと正確性、複雑な案件もそつなくこなせるか。

これに加えて、目の前の申告を終わらせるだけでなく、次の相続(二次相続)まで見て分け方を提案してくれるか。配偶者の税額軽減を最大限に使うと、次の相続で税額が跳ね上がることがあります。そこまで説明があるかどうかは、面談で分かります。

次に保証です。申告後に誤りが見つかったとき、修正申告の費用をどちらが負担するのか、税務調査に立ち会う場合の日当は別料金なのかを、契約前に説明できるか。ここを先に決めておくと、後で揉めません。

そして、やはり人柄です。いくら手続きや仕事がうまくできたとしても結局のところ、士業はサービス業です。お客さんに喜んでもらうことが提供できる価値なので、その点を蔑ろにしないこと。

本当はもう少し色々ありますが、複雑でまとまりがなくなってしまうので大まかではありますが、以上の4点をあげさせていただきます。

当社がご紹介する税理士は、この4点を確認したうえでお引き合わせしています。相談先を自分で見極めるのが難しいと感じたら、30分の無料相談でご状況を伺い、当てはまる先生をご案内します。

4-1. 報酬の目安(2026年9月・愛知県内の公開料金を集計)

実績・技術・保証・人柄を確かめたうえで、最後に見るのが報酬です。税理士報酬は2002年の税理士法改正で報酬規程が廃止され、公的な統計がありません。そこで愛知県内(名古屋市・岡崎市・豊田市)の税理士事務所6件が公開している料金表を当社で集計しました。

項目 相場の幅 多い価格帯 備考(加算の条件)
相続税申告の基本報酬(下限) 10万〜30万円 20万〜22万円 申告の入口の金額。ここから遺産額に応じて上乗せされる
遺産総額5,000万〜6,000万円 約25万円 25万円前後 名古屋市の事務所が公開する段階表(税込249,700円)
遺産総額1億〜1億1,000万円 約41万円 40万円台 同じ事務所の段階表(税込414,700円)。2億円台では約72万円
料率型の事務所の目安 遺産総額の0.5〜1% 0.5〜1% 段階表を出さず個別見積もりとする事務所の目安。「基本5万円+総遺産額の0.6%以上」という併用型も
相続人が1人増えるごと 報酬の+10% +10% 名古屋市の2事務所が同じ率を掲げる
土地1利用区分あたり 2万5,000〜5万5,000円 5万円前後 路線価地域は5万円前後、倍率地域は2万5,000円前後。土地の評価はここで差がつく
非上場株式1社あたり 15万〜16万5,000円 15万円前後 同族会社の株の評価が必要な場合。上場株式は1銘柄3,300円程度
申告期限まで3か月以内 報酬の+10〜30% +10% 2か月以内で+20%、1か月以内で+30%とする事務所も。申告期限は相続開始から10か月

愛知県内6事務所(名古屋市・岡崎市・豊田市)の公開料金をもとに当社が集計(2026年9月時点・税込/税別は事務所により異なる)。税理士報酬は2002年の報酬規程廃止により公的な統計が存在しないため、公開料金の集計値です。事務所ごとに条件が違うため、必ず書面の見積もりで確認してください。

報酬が上がる要因は4つです。①土地の利用区分の数(自宅・貸家・駐車場など、使い方が違えば別区分)、②相続人の人数、③同族会社の株の有無、④申告期限までの残り期間。逆にいえば、土地が自宅1か所で相続人も少なく、期限まで余裕があるなら、表の下限に近い金額に収まります。

ここで注意したいのは、この記事で伝えてきた「腕の良し悪し」と報酬の高さが比例するとは限らない点です。同じ遺産1億円でも、段階表を出す事務所なら41万円前後、「遺産総額の1%」を目安とする事務所なら100万円。倍以上の差が出るのは、腕の差ではなく料金体系そのものが違うためです。

見積書を比べるときは総額ではなく、「基本報酬がいくらで、何がいくら加算されるか」を横に並べてください。土地の評価が難しい案件なのに土地の加算がほとんど乗っていない見積書は、その部分の作業をどう見積もっているのかを聞いたほうがよいところです。

今日の一歩:税理士に会う前にここまで

1. そもそも申告が要るかを先に見る

遺産の総額が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)以下なら、相続税の申告そのものが不要です。ただし、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使った結果として税額が0になる場合は、申告しないと特例が使えません。「0円だから何もしなくていい」は、この2つの特例を使うケースでは成り立ちません。

2. 期限と提出先

申告と納付の期限は、相続の開始を知った日の翌日から10か月。提出先は亡くなった方の死亡時の住所地を管轄する税務署で、相続人の住所地ではありません。制度の一般的な質問だけなら、所轄税務署の代表番号にかけて音声案内で「相談」を選ぶと、国税局の電話相談センターにつながります(個別の有利不利の判断や税額計算には応じません)。

3. 面談に持って行くもの

亡くなった方の除籍謄本・改製原戸籍/固定資産税の納税通知書(課税明細)/預貯金の通帳(古いものも)/証券会社の残高報告書/生命保険の支払通知/借入やローンの残高が分かるもの/過去の贈与の記録(暦年贈与は相続開始前7年以内の分が加算対象、相続時精算課税は年数に関係なく対象)。通帳は名義預金の確認で古い分まで見られることがあるため、まとめて持って行くと二度手間になりません。

4. 見積もりのときに聞く3点

  1. 報酬は遺産総額の何%か。どこから加算が発生するか(土地の筆数、相続人の人数、非上場株など)
  2. 土地は現地を見て評価するか、書面だけで評価するか
  3. 書面添付制度を使うか。使わない場合はその理由

断られた・間に合わないときの次の一手

期限まで3か月を切っていると、新規の依頼を断られることがあります。その場合でも、期限内にいったん申告・納付を済ませ、あとから内容を修正する進め方があります。「期限に間に合う形でどこまでできますか」と聞き方を変えると、受けてもらえることがあります。

5. まとめ:肩書きではなく、担当者と段取りを聞く

相続税申告は、料金表を見比べても実力の差が出ない領域です。差が出るのは、土地をどう評価するか、特例をどの財産に当てるか、という判断の部分で、そこは外から見えません。

だから、聞くことは決まっています。担当になるのは誰か。その人は相続税申告を年間何件扱っているか。土地は現地を見て評価するか。小規模宅地等の特例はどの土地に当てるか比較してくれるか。申告までの流れと、こちらが書類を出す回数はどれくらいか。この5つを、同じ言い方で2〜3件に聞いてください。金額ではなく中身で比べられます。

そして、その業界で働いている人に紹介してもらえる立場にあるなら、それが一番早い方法です。同じ案件を一緒に進めた人の評価には、これらの質問で拾おうとしている情報がまとめて含まれているからです。

30秒セルフチェック:そもそも専門家に頼むべき?どの専門家?

次のうち、当てはまるものはいくつありますか。数えてから、下の「結果の読み方」をご覧ください。

相続財産に不動産(土地・建物)が含まれている
遺産の総額が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えそう
相続人の間で意見が対立している/連絡が取れない人がいる
相続人が3人以上、または遠方に暮らす相続人がいる
平日に役所・法務局・銀行を回る時間が取りにくい

結果の読み方(当てはまった数)

0〜1個:ご自身で進められる可能性が高い
争いや不動産・相続税がなければ、専門家に依頼しなくても手続きを完了できるケースが多くあります。無理にご相談いただく必要はありません。まずは記事内の手順やチェックリストで進めてみてください。そのうえで、判断に迷う点が1つでもあるようでしたら、30分の無料相談でご一緒に確認できます。
2〜3個:一部、専門家の力が要る論点があります
ご自身で進められる部分と、専門家に任せた方がよい部分が混在しています。下の「どの専門家に頼む?」で当てはまる領域を確認し、判断に迷う点だけ30分の無料相談で確認することもできます。
4個以上:複数の専門家が関わる状況です
手続きが広範囲に及びます。個別に専門家を探す前に、30分の無料相談で「何を自分でやり、何を誰に頼むか」を先に切り分けると、費用も時間も抑えられます。
重要:当てはまった数に関わらず、「相続人の対立・連絡不能」なら弁護士「相続税が基礎控除を超える」なら税理士(申告期限は相続開始から10か月)の領域です。この2つはご自身での対応が難しいことが多いため、早めにご相談ください。

どの専門家に頼む?(当てはまった項目から)

不動産の名義変更(相続登記)司法書士
相続税の申告(基礎控除超・期限10か月)税理士
相続人間の対立・交渉・調停弁護士
戸籍収集・書類作成・手続き代行(争いなし)行政書士
迷う・複数に当てはまる無料相談で振り分け
30分の無料相談を申し込む →

相続人の対立が心配な方は、もめる相続リスク診断でリスクの度合いを確認できます。

※目安を示すものです。ご相談は無料で、この段階で費用は発生しません。ご自身で完了できる方は、無理にご相談いただく必要はありません。


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この記事を書いた人

相続事務所にてマーケティング、広報、人事、新規事業等を行いウェブ経由の月間売上を更新する傍ら経営にも参画する。主にウェブマーケティングを通じて業界特有の「見せ方」やずる賢い手法をたくさん目撃していく。お客さんにとっては幾度とない大事な機会なのに半ば騙すようなマーケティングや営業で受任している事業者がいることを問題視し、業界についての正確な情報を発信したいと考え「相続事務所のホンネとタテマエ」を運営中。

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