家族を見送って初めての年末を迎え、しめ飾り・初詣・お年玉・おせちをどこまで控えればよいか迷っている方に向けて、まず元日が「忌中」か「喪中」かを確かめる方法と、行事ごとの考え方をまとめました。
喪中の過ごし方に法律上の決まりはなく、葬祭会社や生活情報誌などで一般的に紹介されている考え方をまとめたものです(2026年11月時点)。家や地域、宗派で違うときは、そちらを優先してください。
喪中の正月 3つの目安
- まず確かめること:元日が「忌中」(仏式は亡くなって四十九日まで、神式は五十日まで)か、忌明け後の「喪中」かで考え方が変わります。2026年11月14日以降に亡くなった場合、2027年の元日はまだ忌中です(四十九日を亡くなった日から数えた場合)。
- 控えることが多いもの:門松・しめ縄・鏡餅などの正月飾り、年賀状と「おめでとう」のあいさつ、忌中の神社への初詣。
- 工夫して行えるもの:おせちは祝い肴を省くなど控えめに、お年玉は「お小遣い」として無地の袋で。お寺へのお参りやお墓参りは、忌中でもできるとされています。
「お祝いの形」を控え、家族で静かに過ごすのが基本です。食事やお年玉は、やめるより形を変える家が多く、決め手は家族と親族の考え方です。
先に確かめる|今年の正月は「忌中」か「喪中」か
忌中は、亡くなってから特に慎む期間で、仏式では四十九日、神式では五十日(五十日祭)までとされます。喪中はそれを含む、故人をしのぶ期間で、一般に一周忌までの約1年が目安です。正月の過ごし方は、元日がどちらに当たるかで変わります。
| 亡くなった時期(2027年の正月の場合) | 元日の状態 | 考え方の目安 |
|---|---|---|
| 2025年12月以前 | 一周忌を過ぎていれば喪明け | 普段どおりの正月で構わないとされる(家の考え方による) |
| 2026年1月〜11月13日 | 忌明け後の喪中 | お祝いの形は控えつつ、初詣や食事は工夫して行える |
| 2026年11月14日以降 | 忌中(四十九日の前) | 神社への参拝、正月飾り、お祝いの料理は控えるのが一般的 |
(四十九日は亡くなった日を1日目として数えた場合の当社の計算。地域によって数え方が違うほか、法要を前倒しで行った日を忌明けと考える家もあります)
四十九日の法要が年をまたぐ場合は、正月より法要の準備が先になります。法要の段取りは四十九日法要の流れと準備リストをご覧ください。
正月の行事ごとの早見表
| 行事 | 忌中(四十九日まで) | 忌明け後の喪中 |
|---|---|---|
| 門松・しめ縄・鏡餅 | 飾らない | 飾らないのが一般的。特に玄関など外から見える場所 |
| 年賀状 | 出さない(喪中はがきで欠礼を知らせる) | 出さない。届いた分には寒中見舞いで返す |
| 「あけましておめでとう」 | 言わない | 言わない。「今年もよろしくお願いします」などに |
| おせち・お屠蘇 | お祝いの料理は控える | 控える考えと、縁起物を省けば食べてよいとする考えがある |
| 初詣(神社) | 控える | 参拝してよいとされる |
| 初詣(お寺)・お墓参り | お参りできる | お参りできる |
| お守り・お札を新しく受ける | 忌明け後に | 受けて構わない |
| お年玉 | 「お小遣い」として渡す | 「お小遣い」として、無地の袋で |
(サライ.jp「喪中とはいつまで?」公益社監修、@DIME、HugKum、HOME ALSOK研究所の解説をもとに当社で整理。2026年11月確認)
喪中の年のお歳暮や、年賀状が届いたときの返し方は喪中にお歳暮を贈っていい?年賀状が届いたら?に、文例つきでまとめています。
初詣・お守り|神社は忌明けを待ち、お寺はお参りできる
神道では死をけがれと考えるため、忌中は神社への参拝を控えるのが一般的です。忌明けを過ぎていれば、喪中でも参拝してよいとされています(HOME ALSOK研究所、HugKum)。仏教では死をけがれとしないため、お寺へのお参りは忌中でも問題ないとされています。
- 忌中に初詣をしたいとき:お寺へのお参りか、お墓参りに代える方法があります。神社によってはお祓いを受けてから参拝できるところもあるため、気になるなら神社に相談します。
- うっかり神社に参拝してしまった:以降の忌中の参拝を控えれば、過度に心配しなくてよいとされます。気になるときは神職に相談できます。
- お守り・お札・古いお札の返納:忌中は新しく受けることも、古いものを返すことも控え、忌明け後にするほうが安心とされています。
- 日をずらす:初詣に決まった期限はなく、松の内(関東は1月7日、関西は1月15日)や節分までを目安にする考え方もあります。忌明けを待ってから出かけても遅くありません。
正月飾り・鏡餅|外から見える飾りは控える
門松やしめ縄は神道の行事に関わる飾りとされます。喪中は鏡餅も含めて飾らずに、普段どおりに過ごすとされています(サライ.jp)。特に玄関や庭など、外から見える場所には飾らないのが無難です(@DIME)。
毎年のしめ飾りを近所の方や親戚が気にかけてくれていた家では、「今年は喪中なので控えます」と一言伝えておくと、相手も戸惑いません。お花を飾る場合は、正月らしい華やかな飾り花ではなく、仏壇やお墓に供える花として選ぶと落ち着きます。
お年玉と年始のあいさつ
お年玉は「お小遣い」として渡す
お年玉は正月を祝う意味があるため、喪中は名目を変えて、お小遣いとして渡す方法が紹介されています。紅白や縁起物の柄のない、無地のポチ袋を使います(サライ.jp、@DIME)。孫を楽しみにさせていた年なら、「おじいちゃんの分も」と言葉を添えて渡すのもよいでしょう。
「おめでとう」は言わず、「今年もよろしく」と
年始のあいさつでは「あけましておめでとうございます」を避け、「昨年はお世話になりました。今年もよろしくお願いいたします」と伝えます。相手から「おめでとう」と言われても、とがめずに会釈して返せば十分です。
年賀状は出さず、喪中はがきで年賀を控えることを知らせます。間に合わなかった相手や、年賀状をいただいた相手には、松の内が明けてから寒中見舞いで伝えます。書き方は喪中はがきはいつまでに出す?と寒中見舞いの文例に例文があります。なお、喪中の考え方は浄土真宗をはじめ宗派によって違うため、迷うときは菩提寺に確かめてください。
おせちと正月の食事|控える考えと、形を変える考え
おせちは、新年を祝う縁起物の料理です。そのため喪中は控えるのがよい、とする解説があります(サライ.jp・公益社監修)。一方で、忌中を過ぎていれば喪中でも食べてよいとする考え方もあり、その場合も、鯛や紅白のかまぼこなどおめでたさの強い食材は避けるのが無難とされています(@DIME)。
| 過ごし方 | 向いている家 | 用意のしかた |
|---|---|---|
| おせちは用意しない | 忌中の正月。親族の年長者が気にする | お雑煮や煮しめなど、ふだんの正月の食事に近い献立にする |
| 縁起物を省いて控えめに | 忌明け後。家族が集まる | 鯛や紅白のかまぼこなどを外し、黒豆や煮物を中心に。重箱を使わず大皿に盛る家も |
| 通販のおせちを頼む | 忌明け後。料理の手間を減らしたい(親が一人で準備するのが大変など) | 商品の写真で、紅白の品や祝い飾りが入っているかを確かめてから選ぶ |
(サライ.jp・@DIMEの解説をもとに当社で整理。葬儀社や料理店には、縁起物を省いた料理を扱うところもあります)
年越しそばやお雑煮は、祝い膳とは分けて、ふだんの食事として考える家が多いようです(よくある質問でも触れています)。
親族が集まる正月にしておくと楽なこと
喪中の正月は、にぎやかなお祝いをしない分、家族で故人をしのびながら、ゆっくり話ができる時間にもなります。この機会に済ませておくと、あとが楽になることがあります。
- お墓参りと仏壇の掃除:初詣の代わりに、年末のうちにお墓を掃除して家族でお参りする過ごし方も紹介されています。
- 一周忌の日取りの相談:親族がそろう場で、候補日を決めておくと準備が早く進みます。準備の順番は一周忌の準備と施主がやることにまとめました。
- 相続の手続きの進み具合:預金や名義変更で止まっているものがないか。年末年始は銀行や役所の窓口が休みになるため、休みの日程は年末年始の銀行・役所の休みで確かめておきます。
- 残された親のこれから:一人暮らしになった親のお金や住まいのこと。話の切り出し方は年末年始の帰省で親とお金の話が参考になります。
年末までに家族で決めておくこと
- 亡くなった日から数えて、元日が忌中か忌明け後かを確かめる
- おせち・正月飾り・お年玉をどうするか、親や兄弟姉妹と先に決めておく
- 年賀状をいただきそうな相手を書き出し、寒中見舞い用の普通のはがきを用意する
よくある質問
喪中におせちを食べるのは失礼ですか
控えるのがよいとする解説と、忌明け後なら縁起物を省いて食べてよいとする解説の両方があります。決まりではないので、家族と親族の考えに合わせます。忌中の正月は、お祝いの料理を控えるのが一般的です。
喪中でも年越しそばやお雑煮は食べてよいですか
年越しそばやお雑煮を控えるべきとする解説は多くありません。おせちのような祝い膳とは分けて、ふだんの食事として考えればよいでしょう。気になる場合は、紅白のかまぼこなどを入れないお雑煮にする方法もあります。
喪中に神社の初詣へ行ってしまいました
忌明け後の喪中なら、神社への参拝はしてよいとされています。忌中に参拝してしまった場合も、それ以降の参拝を控えれば過度に心配しなくてよいとされます。気になるときは神社の神職に相談できます。
喪中の家に、お年玉や正月の手土産を持っていってよいですか
お年玉は「お小遣い」として、無地の袋で渡す方法があります。手土産は「お年賀」ののしを付けず、無地の包装にすると安心です。相手が忌中なら、訪問そのものを松の内が明けてからにする配慮もあります。
喪中はいつまでですか
一般に一周忌までの約1年が目安とされますが、正式な決まりはありません。故人との関係によって、3〜6か月ほどとする考え方もあります。
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参考にした情報
- サライ.jp「『喪中』とはいつまで?|喪中にやってはいけないこと、気をつけること」(公益社監修)
https://serai.jp/living/1103405 - @DIME「おせち、正月飾り、お年玉、初詣、喪中期間の人が控えたほうがいいものはどれ?」
https://dime.jp/genre/1282599/ - HugKum「喪中のとき、初詣へ行ってもいい?忌中との違いや参拝の注意点」
https://hugkum.sho.jp/177628 - HOME ALSOK研究所「初詣はいつまで?期間や行ってはいけない日、参拝マナー」(2026年5月22日更新)
https://www.alsok.co.jp/person/recommend/2321/ - All About「喪中の正月の過ごし方」
https://allabout.co.jp/gm/gc/71966
※本記事は2026年11月時点で公開されている解説をもとにした一般的な整理です。喪中・忌中の過ごし方に法律上の決まりはなく、宗教・宗派・地域・家ごとのならわしで異なります。迷うときは、親族の年長者や菩提寺・神社にご確認ください。
