この記事にたどり着いたあなたは下記のような疑問をお持ちではないでしょうか。
本当に弁護士に相続の依頼をしてもいいのかな?
ベンナビって実際どう?怪しい?デメリットは?
おすすめの使い方ってある?
この記事では、相続の事務所で実際に相続手続きをやっている著者が、ベンナビ相続はどうなのか事務所や企業の表では言えない本音も交えて、お客さん目線で徹底的に解説します。
・ベンナビ相続は掲載料型のポータル。掲載している事務所の中から探す仕組み
・掲載順は「あなたにとって最適な順」とは限らないという前提で使う
・相続を専門に扱う弁護士事務所は多くないため、事務所ページで相続の取扱件数を確認する
・話し合いができない紛争案件を弁護士に頼むときに向いている
・揉めていない手続きだけなら、司法書士・税理士も含めて相見積もりを取る
・報酬は事務所により異なる。金額は必ず書面の見積もりで確認する
ベンナビ相続に対する良くない評判4選
ベンナビは、弁護士に依頼する必要がある人にとってはとても有意義なサービスですが、一方でデメリットもあります。その中でも特に注意すべき4つの点について解説します。
掲載している事務所の中からしか探せない
相続を専門に扱う弁護士を絞り込むのは難しい
掲載料型のモデルのため、掲載順は評価の順とは限らない
弁護士に依頼する前提で書かれた記事が多く、他士業と比べにくい
相続専門の弁護士を探すことには不向き
ベンナビ相続に掲載されている弁護士事務所を確認すると、相続だけでなく、離婚問題、労働訴訟など複数のトラブルを担当している小さな事務所が数多くあることがわかります。
取扱分野が広い事務所と、相続に集中している事務所とでは、相続の経験値に差が出やすくなります。どちらが良い悪いではなく、自分の案件に合うかどうかの問題です。
年間の取扱件数が多い事務所ほど、相続の手順や制度の運用に触れる機会は多くなります。件数だけで質が決まるわけではありませんが、自分の案件に近い事例を扱った経験があるかは、確認しておきたい点です。
相続手続きは、非常に複雑で1パターンではないため、どれだけ多くの案件を実際に担当したかが重要となります。
ベンナビ相続の一覧ページだけでは、その事務所が年間どれくらい相続を扱っているかまでは分かりません。「相続に強い弁護士」を絞り込む用途には向いていない、というのが率直なところです。
「経験豊富」「相続に強い」といった表記は、件数の基準が示されていないことがほとんどです。気になった事務所には、年間の相続取扱件数と、自分と似たケースを扱った経験があるかを、面談で直接聞いてください。
弁護士に依頼する前提で書かれた記事が多く、他士業と比べにくい
ベンナビ相続の記事をみると相続の問題は弁護士に相談した方がいいという認識を与えるものが多くみられます。
相続の相談先は弁護士だけではありません。揉めていない手続きなら司法書士や税理士も選べますが、弁護士だけを集めたポータルの記事からは、その比較材料が出てきにくくなります。
掲載料型のポータルは、弁護士への問い合わせが増えるほど収益になる構造です。読者側は、その前提を踏まえて記事を読む必要があります。
弁護士の本業は紛争の代理です。相続人の間で話し合いができている場合は、不動産の名義変更・預貯金の解約・相続税の申告といった手続きが中心になり、司法書士・税理士・行政書士の業務範囲で足りることもあります。自分がどちらの状態にいるかで、相談先の選び方は変わります。
弁護士に頼む前に確認したい点は2つです。
1つは、その案件が本当に紛争案件なのか(話し合いの余地が残っていないか)。もう1つは、その事務所が相続をどれだけ扱っているか。弁護士は取扱分野が広い事務所も多いので、相続の取扱件数は面談で直接聞いてください。
相続問題は、相続人同士が揉めていなければ司法書士でも税理士でも場合によっては行政書士でも手続きができます。
報酬は士業の種類だけでなく事務所ごとに幅があります。金額を比べるときは、必ず書面の見積もりを取り、どこまでの手続きが含まれるか(不動産の登記まで/預貯金の解約まで/申告まで)を同じ条件にそろえてください。
相続人同士で話し合いが成立しない案件は、代理人として交渉・調停・訴訟まで対応できる弁護士の領分です。一方、話し合いができている手続きは、司法書士や税理士の業務範囲でも進められます。
にも関わらず、弁護士に相談する前提で書かれた記事が中心になるため、司法書士や税理士で足りるケースかどうかは、読者側で別途確かめる必要があります。
⚠️ 探し始める前に「弁護士でなければならない案件か」を確認
相続人同士が揉めていなければ、司法書士・税理士(場合によっては行政書士)でも相続手続きは進められます。逆に、話し合いが成立しない・連絡が取れない相続人がいる・遺留分を請求されたという場合は弁護士の領分です。どちらなのかを決めてから探すと、比較が一気に楽になります。報酬は事務所により異なるため、金額は書面の見積もりで確認してください。
情報が弁護士側に寄りやすい構造になっている
- 掲載や監修に関わった事業者が書いた記事が、検索結果に多く並ぶ
- 司法書士や税理士で足りるケースとの比較材料が出てきにくい
ベンナビは、掲載する弁護士事務所からの掲載料で運営されているポータルサイトです。収益の出どころが掲載事務所である以上、掲載内容は弁護士への相談を前提にしたものが中心になります。
「ベンナビ 評判」で検索すると、弁護士事務所が書いた記事も多く出てきます。掲載や監修の関係があるかどうかで書き方は変わるため、記事の末尾にある運営者情報や監修者の表示を確認してから読むと、判断しやすくなります。
これの何が問題かというと、ベンナビのデメリットや注意して利用すべき点がお客さんには非常に見えづらくなっているということです。
お客さんの目線で考えた場合、そのサービスについてよい部分や悪い部分が公平になるように情報が取れることが望ましいはずです。
弁護士に依頼した場合の費用感や、司法書士・税理士の業務範囲で足りるケースとの違いは、ポータル側の記事だけでは分かりにくくなります。その部分は別の情報源で補ってから判断してください。
あくまで、弁護士事務所への相談件数を増やすことが目的のサイトなので、その点は利用者が理解をした上で使用する必要があるでしょう。
掲載順は掲載料の仕組みの上に成り立っている

上記は、ベンナビ相続のトップページの一部分になります。少しわかりずらいのですが、画面右側に小さく「並び順について」という記載があります。
本来、弁護士は公平性・社会的責任の高さから紹介料を払ったり、逆に紹介料をもらうことも法律で禁じられています。下記が根拠条文となります。
弁護士職務基本規程第13条
弁護士職務基本規定より引用
(依頼者紹介の対価)
第十三条 弁護士は、依頼者の紹介を受けたことに対する謝礼その他の対価を支払ってはならない。
2 弁護士は、依頼者の紹介をしたことに対する謝礼その他の対価を受け取ってはならない。
そのため、ベンナビとしては法律の観点からあくまですべての弁護士を公平にPRする媒体で、特定の事業者にひいきせずに運営する必要があります。
とはいってもビジネス上の観点から、掲載料を支払っている事務所への相談件数を増やさなければ、掲載料をもらえなくなってしまいます。
つまり、掲載順や掲載プランの違いは掲載料の仕組みの上に成り立っており、「あなたの案件に合う順」で並んでいるとは限りません。これはベンナビに限らず、掲載料型のポータル全般に共通する構造です。
掲載順をそのまま信用せず、気になった事務所は名前で検索して口コミを見る、実際に相談に行って話し方や見積もりの出し方を確かめる。この2手間で、選び方の精度はかなり変わります。
ベンナビ相続の良い評判3選
前述の通り、ベンナビ相続は注意して利用すべき点もありますが非常に便利な点もあります。以下、相続業界に携わる著者の観点も交えて3つ解説します。
近い地域の弁護士を簡単に探すことができる
弁護士ごとの違いや特徴がわかりやすい
初回面談が無料の弁護士もいる
自宅近くの弁護士を手軽に探すことができる
ベンナビ相続は、自分が住んでいる都道府県に事務所がある弁護士を一括で検索することができます。1つ1つ自分で近隣の弁護士事務所を調べていくのは非常に面倒だと思います。
それが、都道府県をクリックするだけでいくつもの事務所がズラッと出てきてくれるのはかなり手間を省くことができて便利だと思います。
すでに揉め事が起きていて、弁護士に相談するしかないという状況の方にとってはとても有意義で便利なサービスだと言えるでしょう。
弁護士ごとの違いや特徴がわかりやすい
弁護士事務所といっても得意な分野やどんな弁護士が在籍しているか、規模や事業年数などは全く異なります。
同じようなフォーマットで事務所ごとの違いを分かりやすく比較できるので、弁護士に相談することが確定している人にとってはどの弁護士に相談をするかを決めるのに使いやすいと思います。
初回相談無料の弁護士も探しやすい
弁護士事務所には初回相談を有料にしているところもあります。どんな人なのか、話を聞いてくれるかを確かめるだけでも費用がかかるということです。
その点、初回相談無料であれば一度相談に行って、欲しいアドバイスや頼れそうか安心して見極めることができるというメリットがあります。
相談料の有無は、事務所の方針の違いです。有料だから内容が濃い、無料だから浅い、と一律に決まるものではありません。
初回を無料にしている事務所は、面談で方針を示したうえで依頼するかどうかを判断してもらう運用をとっています。無料の枠で何をどこまで聞けるのかは、予約のときに確認しておくと無駄がありません。
そのような事務所を探しやすいという意味ではとても便利だと思います。
ベンナビ相続のおすすめの使い方!
ベンナビ相続は、弁護士を一括で検索するにはとても便利なサービスです。一方で掲載料型のモデルであるため、掲載順が「あなたにとって最適な順」とは限らない点は理解しておく必要があります。
また、話し合いができていて手続きだけを進めればよい場合は、弁護士以外の選択肢も含めて比べたほうが、費用と手間の見通しは立てやすくなります。
士業の報酬は事務所ごとに幅があり、どの専門職に何を頼むかで総額は変わります。金額は、含まれる手続きの範囲をそろえたうえで、書面の見積もりで比べてください。
この章では、ベンナビ相続のデメリットを極力減らしながら効果的に利用する方法についてお伝えします
💡 ベンナビ相続を賢く使う4つのポイント
① まずは相続専門の司法書士・税理士事務所の無料相談へ行く
② 弁護士しか対応できない紛争案件の場合のみベンナビで地元の弁護士を検索
③ 初回相談無料の事務所を優先的に選ぶ
④ 依頼前にその事務所の評判や口コミを調査する
相続専門の司法書士や税理士事務所へ相談に行く
弁護士と違い司法書士や税理士であれば無料相談を実施している事務所が多いです。相続専門の事務所であれば1時間程度の面談で、ご自身の状況を正確に理解してある程度は適切な解決法を教えてもらえるはずです。
以下に優良な相続手続き代行事務所の特徴や見つけ方をまとめましたので、あわせてご覧いただければ幸いです。
弁護士しか対応できない場合はベンナビで地元の弁護士を検索
話し合いができている手続きは、司法書士や税理士の業務範囲でも進められます。相手方と話し合いが成立しない、すでに相手に代理人がついた、遺留分を請求された——こうした紛争の段階に入っている場合に、ベンナビで地元の弁護士を探す。この順番で考えると、比較の手間が減ります。
無料相談している事務所を見つけよう
ベンナビ相続の中にも無料相談を実施している事務所と相談料がかかる事務所があります。個人的には圧倒的に初回相談無料の事務所にいくことがおすすめです。
初回が無料であれば、話し方や見積もりの出し方を確かめたうえで、依頼するかどうかを決められます。複数の事務所を同じ条件で比べたい段階では、無料相談のある事務所から回るほうが動きやすくなります。
その事務所の評判や口コミを調査!
依頼を決める前に、事務所名と「評判」「口コミ」で検索し、実際に相談した人の書き込みに目を通しておいてください。気になる点が出てきたら、面談の場で直接確認すれば済みます。
今日の一歩:自分の案件が「弁護士の領分」かを先に決める
この記事で何度も出てくる「揉めているかどうか」は、感覚ではなく次のサインで見分けられます。
弁護士でないと進まないサイン
- 相続人の誰かが連絡を返さない、話し合いの席に着かない
- 遺産分割協議書への署名・押印を拒まれている
- 遺留分を請求された、または請求したい
- 生前の預金の使い込みを疑われている、または疑っている
- 相手方にすでに代理人の弁護士がついた
どれも当てはまらなければ、不動産の名義変更(相続登記)・預貯金の解約・相続税の申告は、司法書士や税理士でも進められます。
問い合わせの電話で最初に聞く3点
- 相続の取扱件数は年間どのくらいか
- 初回相談は無料か、何分か
- 自分のケースだと総額いくらで、どこまで含まれるか(不動産の登記まで/預貯金の解約まで/申告まで)
探し始める前に、日付を確認してください
相続放棄は自分が相続人になったと知った日から3か月、相続税の申告・納付は相続の開始を知った日の翌日から10か月、相続登記の申請は不動産を取得したと知った日から3年が期限です。事務所を比べているうちに過ぎてしまうことがあるため、残り日数を先に数えておいてください。
良い評判からわかるベンナビ相続を利用すべき人
家族間で冷静に話し合いを行うことが難しい人
自宅から近い弁護士事務所をお手軽に探したい人
弁護士事務所を比較して無料で相談してみたい人
良くない評判からわかるベンナビ相続をお勧めできない人
以下に該当する人は、ベンナビ相続を使うことはお勧めしません。
相続手続きを安く済ませたい人
相続放棄したい人
相続税の申告が必要で相続人同士で話し合いができる人
年間で相続手続きを500件以上こなす実績のある事務所に相談したい方
相続手続きをできるだけ安く済ませたい方
ベンナビ相続に載っているのは弁護士だけなので、費用を抑える方向で探している人には比較の幅が足りません。
揉めていない相続の手続きや申告であれば、相続を専門にしている司法書士・税理士事務所も候補に入ります。士業の種類で決めつけず、同じ条件(どこまで代行するか)で2〜3事務所から書面の見積もりを取って比べてください。報酬は事務所により異なります。
相続税の申告が必要で相続人同士で話し合いが出来る方
相続税の申告を日常業務として扱っているのは税理士事務所です。弁護士事務所でも申告に対応するところはありますが、件数を重ねている事務所は多くありません。
相続税の申告が必要で、家族間で話し合いができる状態なら、相続税を専門に扱う税理士を探すほうが早く進みます。
二次相続を見据えた分け方の検討まで一緒に見てもらえるかどうかは、事務所によって差が出ます。申告だけでなく「次の相続まで見てもらえるか」を面談で確認してください。
それらの理由から相続税の申告に関してはできれば相続専門の税理士に依頼することをお勧めしています。
年間で相続手続きを500件以上こなす実績のある事務所に相談したい方
弁護士は紛争案件を中心に扱うため、相続手続きそのものの件数は、手続きを日常業務にしている司法書士・税理士事務所のほうが多くなりやすい傾向があります。件数を重視するなら、士業の種類ではなく事務所ごとの実績で比べてください。
相続の案件はよくよく調べてみると複雑な案件だったということもあり、できればノウハウや過去の経験や実績が豊富な事務所に相談するのがおすすめです。
特に揉めていない相続の案件であれば、実績も豊富で値段も手ごろな司法書士や税理士事務所に相談されるのが適切でしょう。
相続放棄をしようとしている方
相続放棄の場合、依頼者は相続財産をもらえないため、手続き費用=丸々赤字ということになってしまいます。お客さんからすると手続きはできるだけ迅速に安く請け負ってもらうことが重要となってきます。
相続放棄の申述書の作成・提出を代行できるのは弁護士と司法書士です(司法書士は書類作成の代行、弁護士は代理人としての対応と、関われる範囲が異なります)。
ホームページの表示額と実際の請求額がずれることもあります。上申書が必要な場合の追加費用、相続人が複数いる場合の1人あたりの金額まで、依頼前に書面の見積もりで確認してください。報酬は事務所により異なります。
なお、相続放棄には「自分が相続人になったと知った日から3か月」という期限があります。ポータルで探して迷っている間に期限が来ることがあるので、日付の確認を先にしてください。
ベンナビ相続はデメリットも踏まえて賢く活用するのがお勧め
ベンナビ相続は、弁護士に依頼することが100%決まっているような人にとっては非常に有意義なサービスです。
一方で、揉めていない手続きだけを頼みたい人にとっては、弁護士だけが並ぶ一覧は比較の幅が足りません。司法書士・税理士も含めて見積もりを取ったうえで判断してください。報酬は事務所により異なります。
使い方をひとことで言えば、「話し合いが成立しないときの弁護士探しに使う」。それ以外の場面では、比較の入口の1つとして眺める程度にとどめるのが現実的です。
もし、どこに相談するべきなのかわからないという方はこちらの記事もあわせて確認してみてください。

気になる事務所が見つかったら、事務所名と「評判」「口コミ」で検索し、実際に相談に行った人の声も確認してから決めてください。
依頼先を決める前に、第三者の目で見てもらう
見積書や提案書をお持ちであれば、その内容が一般的な水準か、抜けている手続きがないか、本当にその事務所に頼む必要があるかを30分で一緒に確認します。当社は特定の事務所や保険会社を推すことはしません。ご自身で進められる部分があれば、そのままお伝えします。
お手元にあると早いもの:もらった見積書や提案書/ご家族の関係が分かるメモ。なくても大丈夫です。
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